Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.
An another tale of Zeta・・・INTERVIEW
(インタビュー 2016/09/06)
機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。
はじめに
ハヤト: こんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。
小林: 作者の小林昭人です。
1.日本語として分からないトークショー(1枚目)
ハヤト: 今度は何なんですかね、見たところトークショーのようですが、これが何か?
小林: 3年前の古新聞なんだけどね、これ、読んでも意味が分からないんだ。
>『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の後でありながら『ZZ』の設定を引き継いでいるのはなぜなのか? という藤津氏の質問
ハヤト: なぜって? 当たり前じゃないですか? 逆シャアはZZより後の作品でしょう?
逆襲のシャア
小林: 逆シャア制作当時にZZはなかったことにしますなんて誰か言ったのかな?
ハヤト: なかったことにしてくれても構いませんよ、私生きてますから。
小林: しょっぱなからわけ分からないよねえ、、
ハヤト: こんな3年前の古新聞、今さらネタにするような話じゃないですよ。
>例えば日本史が好きだ、という場合に信長は好きだけど、秀吉は嫌いなので秀吉はナシの方向で次は家康、というのはありえないじゃないですか。だから『ZZ』がどうこうじゃない。事実としてそこにあるんだからしょうがない(福井)。
小林: そりゃそうだ、スタッフが勝手に同じ時系列にある前作を葬って良いのなら、何で福井はATZみたいなものを作らなかったのとなる。ここは死守すべきポイントだろうな。
ハヤト: 当時の富野さんがそんなことを言ったのかもしれませんが、言わずもがなの質問(藤津・評論家)ではありましたね。
>福井氏は、「『Z』はあんなもの誰かに作っとけなんて言ってもできるわけがないよね」と言い、ほぼ満場一致の同意を得ていた。
小林: つくづくウチでレビューやっておいて良かったな。「誰かに作っとけ」はむしろゼータの方だよ。脚本家が5人いて、足並みが揃っていなかった。
ハヤト: ZZは3人で脚本もこなれていて安定感があるとはウチでレビューしていましたね。このトークショーより前の話です。
>小形氏は、当時中学受験で『Z』と『ZZ』がリアルタイムで見られず、『ZZ』の最終話でよくわからないがカミーユが笑って走っていたのが印象に残っていて、その後再放送で見たという。福井氏も『ZZ』時代は年齢的にアニメを見る時期を過ぎていて、そういう意味では特別『ZZ』に思い入れがあるから『ユニコーン』に出した、というわけではない。
小林: 何より良く分からんのが、ゼータのどこがすごいのか、ZZのどこが何なのか、分析を示しとらん点だな。4枚あるが、全部読んでも日本語として意味が分からない。それに上の文章、要するに言い逃れじゃないか。
2.トークショー2枚目
>プルがお風呂から出てきてプルプルプルプル~ってやり始めた時は、さすがに仕事とはいえ見続けるのが苦痛だったけど、プルツーが出てきて、強化人間(クローン)という、命の根幹の部分を人間がいじっちゃうことについて、『Z』でのフォウとロザミアでは消化しきれなかった部分を『ZZ』でちゃんとやりきったのはよかった(福井)。
小林: だからその「消化しきれなかった部分」って何なのさ。
>『Z』で尖りすぎていた部分とバランスをとって、平均化するために『ZZ』は苦労している部分があって、それがあの『ZZ』の序盤ですよね(福井)。
ハヤト: 普通はそういう説明が後に来るものですが、続くトークはこんな感じです。
小林: だから何が「尖りすぎていた」のさ。説明しろよ、説明。
>マリーダというプルシリーズを『ユニコーン』に出したのは、『ZZ』を見て決めたのか? という質問に対し、福井氏は『ZZ』以外は前に見たことがあって、『ZZ』だけ『ユニコーン』執筆直前に見たので、印象に強く残っていたというのはある、と語る。
ハヤト: 対談形式とレビュアーの主観が混ざり合っているから理解しにくいんですよ。要はプルは飛び入りだったということですね。
小林: 福井の執筆条件を考えると、まず困るだろうことは前作キャラの不足だからね。前作から生き残っているのはブライトくらいしかいないし、それとベルトーチカは別にジャーナリストじゃないよ、あれはカラバの支援要員だ。
ハヤト: ベルさんの初登場シーンはアンティークな複葉機に乗ってガルダに着艦するシーンです。そういうもの持っている人、別に情報屋しなくても食べていけるでしょ。
小林: まとまった説明がないのはゼータもまともに見とらんからだな。ベルトーチカはカラバのスポンサー(金持ち)の養女というのがいちばん筋の通った説明だよ。イセリナ・エッシェンバッハやステファニー・ルオの同類だ。ただ、両親は大戦で死んでるけどね。
>本業はジャーナリストだが、義父がカラバの援助を行っている関係から自らもカラバの活動に身を投じる(Wiki)。
ハヤト: いつの間にかウィキでもジャーナリストにされていますよ(笑)。
小林: 何かいろいろ混ざっているな、ウィキペディア(笑)。まあ、いずれにしても執筆時点でニュータイプは全滅、他もほとんど生き残っていないとなれば、「作品の継承性」を担保する前作キャラは貴重だ。それでプルに目が止まったんだな。
ZZのプル(1号)
ハヤト: ニュータイプですし、クローンですから何人でも作れます。だから「プル12」、ま、ZZの最後で確かにそれらしいのが大勢出てきましたからね。生きているはずのハヤトさんも含め、尖ったキャラの少ない作品では貴重な存在でしょう(笑)。ハヤトさんは生きていますが、シャアもアムロも死んでしまいましたので。
小林: だからZZは前史なんだってば(笑)。あんたはラカンのザクⅢに殺されたの(笑)。
>『ユニコーン』で『ZZ』の要素が目立つ理由は『逆襲のシャア』があまりにも『ZZ』なんてなかったかのように振る舞いすぎたからだ、と語る。
ハヤト: 確かに目立ちますね「トライスター」とか(笑)。ドーベンウルフとかドライセンが例としてあげられていますが、ジャムル・フィンはどうなったんでしょう?
ZZのメカはとにかくひどいのが多く、、左・ジャムルフィン、中・ドーベンウルフ、右、ドライセン
小林: あれはUCの元ネタなので、パクったネタは口をつぐむ、福井らしいよ。
3.トークショー3枚目
ハヤト: 結局、ロザミアやフォウについては分からないまま、ロボットの話になっていますね。
>『ガンダム』というものの幅を広げていく上で『ZZ』が果たした役割は大きく、『ガンダム』がシリーズ化する土台を作ったと小形氏は語る。福井氏もガンダムチームなどは平成ガンダムのルーツになっていると指摘。『Z』の路線で進んでいたら、閉塞していただろうという見解は、『ZZ』の存在抜きで『V』(『機動戦士Vガンダム』)後にGガンダム(『機動武闘伝Gガンダム』)を作れたかどうかを考えると、まったくもって同感である。
小林: この主従の関係がまるでなってない文章はサリエルみたいだな。それに「ドラグナー」の存在をまるで無視しているよ。
ハヤト: 実はZZも不調で逆シャアで飽きられ、ガンダム作品は以降5年間作られていないんです。Gガンダムなんか7年後です。
>『Z』から『ZZ』でガラリと雰囲気を変えよう、という話はどんな経緯だったんですか?
小林: 彼らの好きなゼータガンダムというのは説明をしない作品で、何かまとまった話をしようとすると10秒でビームが飛んで来るとか拳銃を持ったシャアが乱入するとか、、
>福井氏がスポンサーから『Z』とは変えてくれというオーダーはなかったんですか? と訊ねると、『Z』の段階で富野監督の強い意志があって『ZZ』ではスポンサーもある程度お任せにしていたようだ。
ハヤト: ホント、自分の日本語読解力を疑いたくなります。これも全然説明になってません。
4.トークショー4枚目
>外国から見れば『ガンダム』、『Zガンダム』、『ZZガンダム』なんていうのは子ども向けアニメとしては無茶苦茶で、考えられない代物だと。
ハヤト: 結局、最後まで何が言いたいんだか分かりませんでしたね。「考えられない代物」って何ですか?
小林: R指定で殺害シーンが軒並みカットされて放映されたことじゃないか?
ハヤト: それだったらハヤトさんもパラシュートで脱出させれば良かったんですよ。
小林: 下手をしたらこの連中より、レビュー書いているウチの方がこの作品については詳しいかもしれんな、で、レビュアーもそう思ったのか補足文。
ハヤト: このレビュアーひどすぎますよ。
>いかがだったろうか。『ZZ』のイベントらしい、破天荒なネタが飛び出すトークだったと思うものの、筆者のような『ZZ』派としては、踏み込みが浅いと感じる部分があるのも事実。来場したファンのうちの半数ぐらいが心の中で感じていたであろうじれったさを、筆者がフォローできればと思い、2点ほど補足しておきたい。
小林: レビューも回りくどかったから箇条書きで行こう。補足したい2点とは以下の二つ。
1.けがれ無きイノセンスではなく、女「性」としてのアイデンティティを持った存在としての少女キャラ。
2.ジュドー・アーシタの存在意義(個としての意思を持ったニュータイプ)
ハヤト: 大見栄切った割には陳腐な結論ですねえ。少女については宮﨑駿のアニメだってそのくらい描いてますよ。それとジュドーですか、歴代ガンダムの主人公はみんなそうでしょう、軍人である前に個人というのはアムロからそうですよ。
>象徴的なのは、カミーユがハマーンの心を覗いた時、ハマーンの憎悪にカミーユは引いてしまったのに対し、ジュドーは逆にハマーンに対して怒りで圧倒したこと。状況と環境の差はあれ、ハマーンのわだかまりと執着を「捨てろ」と一蹴したジュドーの強さは異常だった。
小林: ゼータ47話のレビューに書いておいたが、このニュータイプ現象で引いたのはカミーユじゃなくハマーンな、錯乱してファとカツを殺そうとする。それでカミーユが「生きていてはいけないんだ」とキレる。別に引いちゃいないよ。むしろハマーンがトチ狂うまではカミーユはハマーンに同情的だった。見てりゃ分かるけどな。
ハヤト: ダブルゼータの方はマア、書いてある通りでしょう。探すの楽なんです。ZZではハマーンは最終回しかモビルスーツ乗りませんから。それにこれらの話から、「ジュドーはとびっきりのヒーロー」なんて結論出せませんよ。
小林: その前にも巨大化するとか色々やっていたからな(>ジュドー)。
ハヤト: それに肝心なことを忘れちゃいけません。ジュドーはキュベレイを撃破した後、ハマーンを助けようとするんです。ハヤトさんは助けなかったんですがねえ。
閑話休題
1.ひどいレビューだった
ハヤト: マア、あまり突っ込んであれも違う、これも違うというのはヲタクといいます。ウチのスタイルではありませんね。しかし、小林さんの言い分じゃありませんが、私も自分の日本語力に自信がなくなるようなインタビューでした。
小林: 問題提起しておきながら分析はしないし、結論も出さないしでは散漫な放言だ。で、私も自信がなくなったので、飛田カオルさんにも読んでもらった。
ハヤト: 何と言ってました?
小林: 「まとめ方が下手」で切り捨てられたな。何でもテープ起こしとかで会話文をそのまま文章にすると意味が通らないらしい。福井の罪ではないな。そこで補足の必要があるのだけれども、それが下手だと。
ハヤト: アナタはどうです?
小林: 文章を商売にしている人間にあるまじきこととして、レビュアーに著作権法の知識がないことは一見して分かったよ。主従の関係や明瞭区別性はレビューに信用が置けるか否かの判別基準だ。誰の考えか分からないものを信頼はできないからな。
ハヤト: 価値判断がないんですよ。どの議論も筋道がきちんとしてません。
2.原作のジュドーとは
ハヤト: どうも福井さんはZZとジュドーが嫌いらしいというのは以前から噂でありましたが、ATZではカミーユはいませんがジュドーはチラホラ出ていますよね? その辺をお伺いしましょうか?
小林: まずさ、原作のZZの方で考えると、ジュドーのハマーンに対する感情は恋愛感情だよ。ただ、同年のガールフレンドに対するそれじゃなくて、大人の女性に対する憧れといった感じ。そして、ハマーンもそれを悪からず思っている。
ハヤト: どうしてそう思えるんでしょう?
小林: ハマーンはジュドーが持っていないものを全部持っているじゃない。金持ちだし権力者だし美貌だしで、金無し力無し女なしの彼にとっては憧れる存在だ。そして、ハマーンの方も実は孤独だ。部下は頼りにならないし、ニュータイプはいないし、周りも隙あらば裏切るような奴ばかりだ。だから、この二人は元々引き合うものを互いに持っているのよ。
ハヤト: それは需要と供給の関係ではあっても恋愛ではないでしょう。
小林: ところがハマーンは彼女に幻想を抱いていたジュドーが幻滅するようなマネを作中で何度もする。地球を侵略したり、妹を殺そうとしたり、プルを製造したり。目の前で彼の「理想のお姉さん像」がガラガラと崩れるようなマネを平気でするわけで。
ハヤト: その割にはジュドーはハマーンを憎んでませんね。
小林: 逆にそれが契機になってのめり込んでいくよね。例のニュータイプ能力で彼はハマーンの本性(孤独)を知っているから、戦いを通じて説得しようとする。それがZZという物語だ。
ハヤト: しかし、ハマーンはジュドーの手を取らずに死んでしまいます。
小林: 彼女はジュドーが許しても自分が彼に犯した罪はニュータイプ能力で自覚していたわけで、あのラストはそういう意味だ。それに彼女の悪事だって、煎じ詰めればジュドーを独占したいゆえのことだ。
ハヤト: ラブストーリーじゃないですか。
小林: そうだよ。だから女といえばスクリューに巻き込まれて死ぬようなキャラしか出せん奴には分からんわな。
3.ATZのジュドー
小林: ATZにはお約束があるよね。それはどんなにキャラの設定仕様を変えても、元々のキャラの持つ肝は掴んで変えないということだ。そんな苦労しない方がサンライズなんてバカな会社に関わらずに済み、私も楽だったのだけども。
ハヤト: ジュドーは掴みやすかったという話ですね。ATZのジュドーはジオン人として出てきます。父親は木星艦隊の士官でコロニー同盟軍との戦いで死んでいるという設定です。
小林: ジュドーの話を見たければ資料集を読んでほしいね。彼の活躍は第四部だから。でも、登場場面は少なくてもジュドーはジュドーだよ。
(資料集のジュドー関連の記述)
「連合の季節」、「ムラサメの記憶」、「この名もなき人々(1,2)」
(本編、資料集でモブ要員として登場)
<本編>「インケイパブル・タックス」、「オプショナル・プロトコル」、「ダイクンの娘」
<資料集>「ゴットン家の団欒」、「フォルティナ工場見学」
ハヤト: どうせ絡みますからハマーンとの接点の話で行きましょう。
小林: これは原作も同じだが、ジュドーの場合は妹の存在が大きくてさ、利発で健気なリィナという妹がいて、彼はその保護者だから、この妹のためには彼は何でもやる。名門女子大に進学させる資金を稼ぐためにコロニーの外壁を直したり、サイド2に出稼ぎに行ったり、週末は屋台を引いたり。
ハヤト: 自分は高卒なんですが、たしかにそういう感じですね。リィナに対しては父親的な部分もあると思います。
ジュドーの妹リィナ
小林: 彼は妹には虚勢を張っているよね。「頼れる兄」を演じていて、その部分がハマーンと通じる。彼女も「完璧な女性」を演じなければいけない立場だから。
ハヤト: ZZではジュドーはハマーンに虐められて彼女に惹かれていく感じですが、ATZではハマーンの改革によってチャンスを掴んでいく存在に見えますね。
小林: 陸軍のOBに搾取されていたのを止めさせたり、プチモビを買えるようにしたり、大学進学資金を軽くしてくれたり、ハマーンの政策はジュドーにとって助かる内容が多いよね。この辺資料集だけども、そういうわけで、彼にはハマーンというのは眩しい存在なわけで。
ハヤト: そして政務に疲れたハマーンがお忍びで彼の屋台を訪れるようになり、彼は知らないんですがね、彼女にとっても気になる存在になっていく。
小林: 「公国予備軍A」という制度があって、同盟の制度を参考に彼女が作ったこの制度で少額ながら収入も安定してくる。ここから先は第四部だけども。
「お前のせいで私は毎日毎日遺族に手紙を書き、下げたくもない頭を下げねばならなかった。遺族に下げるのは構わんが、本国の豚どもに詰問され、罵倒され、、こんなことなら、あの時、お前を殺しておけばよかった!」(ATZ第3話「新司令官、マシュマー・セロ」)
ハヤト: 伏線回収ですね、この遺族の中にはジュドーもいます。実はジュドーと彼女、全く接点がないわけじゃないんですよ。
資料集「ハマーンの旅」より ジュドーの父親に借りのあるハマーン、ハイデルシュタインは本編第5話で戦死。
小林: 屋台で謝罪はできないだろうが、気になる存在だよね。呼びつけると正体バレてしまうし、謝罪しないのも何だか悪い。でも、何か惹かれるものがあって彼女はジュドーの屋台を度々訪れる。ま、第4部で正体バレるわけだけれども。以降の彼の行動だよね。
ハヤト: ま、ジュドーは彼女のために立ち上がってザクⅢで奮戦しますね。第4部ですが、基本的な部分は同じなんじゃないかと思います。ZZでジュドーがハマーンと戦ったのも煎じ詰めれば「彼女のため」ですが、ATZのジュドーもジオンとか連合とかのためじゃなくて、「ハマーンのため」に武器を取ります。
小林: 崇拝の対象だったのが、第4部からは人間としての彼女に惹かれていく、彼女の孤独を理解し、女性として守るべき存在に変わる、キャラを変えないとはこういう意味だ。ウチのやり方はたまたま使えるクローンがいたから使うなんて安易なものじゃない。
ハヤト: プルはどうします?
小林: ウチじゃ清涼飲料水だから。
ハヤト: では、今回はここまで。