MUDDY WALKERS 

スター・ウォーズVI ジェダイの帰還
 STAR WARS VI RETURN OF THE JEDI

ジェダイの帰還 1980年 アメリカ 125分

監督リチャード・マーカンド
脚本
ローレンス・カスダン
ジョージ・ルーカス

出演マーク・ハミル
ハリソン・フォード
キャリー・フィッシャー
アンソニー・ダニエルズ ほか

スト−リ−

 ジャバ・ザ・ハットの宮殿を襲い炭素冷凍されたハン・ソロを救出するルーク一行。再びダゴバを訪れたルークに、レイアが妹である事、父ダース・ベイダーと 戦わねばならぬ事を告げたヨーダは息を引き取った。帝国軍が建造中のスーパー・デス・スターが惑星エンドアからのエネルギー・フィールドで防御されている 事を知った反乱軍は、空陸の二面攻撃を決定。ハン・ソロ、レイア率いるエンドアでの地上戦と、ランド指揮による宇宙戦が開始された。そしてルークは彼を フォースの暗黒面に引きずりこもうとしているダース・ベイダーと最後の闘いに挑むのであった。

レビュー

 日本語の副題は「ジェダイの復讐」から改題。エピソード3「シスの復讐」との重複をさけるため。「あっ」と驚く真相の暴露、「いよいよこれから帝国に立ち 向かう」というクライマックス直前でジ・エンドを迎えた衝撃の第二部から3年。旧三部作のラストであるということは、全6部作の終章ということでもある。 前作を映画館で観て「えっ、ここで終わり?」とお口ぽか〜ん、だった私は3年待つ間に他のことに心奪われ、劇場で観たのをすっかり忘れてしまった。という か、多分今まで観たことがなかったのだ。25年ぶりに観る「帝国の逆襲」のつづき。これは期待せずにはいられない。宇宙の存亡をかけた最後の戦いの火蓋が 切って落とされるのである。どきどき。わくわく。

 ところが、物語は借金取りに冷凍カーボンにして送られたハン・ソロを助け出すという冒険活劇か ら始まる。まあ、それはいい。しかし出てくるのは醜悪なクリーチャーばかりで、うーむ。いつになったら本題に入るの?という感じ。ハン・ソロ救出は重要な エピソードだが、あれだけ期待させておいて、ひどくあっさりした扱いだ。やっと主要キャラが揃って、さあこれから大戦争だ!と思ったら、なにやら緑のおい しげった森の中で、原始生活を送るクマさんたちとドンチャン騒ぎ。おいおい、一体いつになったら本編が始まるんだよ・・・と次第に眠くなる。あの森のクマ さんがイウォーク族っていうんですか。そんなん、どうでもいいです。スター・ウォーズ最終章は、宇宙の果てまで埋め尽くされた帝国軍の艦隊と、反旗を翻し た星々から集ってきた同盟軍の艦隊が総力戦を展開する、そういうストーリーであるべきじゃないのか。そういう意味で、ちょっとがっかりな出来。ハン・ソロ 救出もイウォーク族との交流・共闘も悪い話ではないが、これが最後の最後のクライマックスなんですよ。そう思うと、何だかなあ。ラストのダース・ベイダー 対ルーク・スカイウォーカーが良かっただけに、前半から中盤の組み立てが何とも、悔やまれる。

 出演者もみんなさすがに老けたなあという感じ。 ルーク役のマーク・ハミルはダビデを思わせる美声年だったが、一作目と二作目の間に交通事故で顔面を損傷。容貌がかなり崩れてしまっている。レイア姫役の キャリー・フィッシャーは撮影時からドラッグ中毒に陥っていたという。そんな苦難と不幸の暗黒面を知れば、彼らの急速な老け具合にも少しは納得がいくだろうか。出来にはやや不満足だが、大変な中撮影をこなしてきた彼らには、心からありがとうといいたい。

評点 ★★★

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