ア
イダ・エイブラハム
地球連邦軍少将 第5艦隊第3機動部隊指揮官 ルナ・ツー駐留
第5艦隊最高位の女性将官、ピョートルと同じく攻撃されたキャメロンを救出しようとして艦隊を猪突させるが、かわされた上にピョートルの後にブレックスの攻撃を受ける。しかし、ブレックスとアポリーに攪乱された艦隊を再編し、空母機動部隊の温存に成功する。
(HIA資料「青い空と白い雲」第51話 ジャクソンとアイダ)
「トーマス、彼らはあなたを憎んでいるのでは無くてよ、そして、私たちもそう、、」
ジャクソンはアイダの肩を抱く腕の力を強めた。大きな体が小刻みに震えているのが分かる。
「アイダ、何がいけない? なぜ、我々が殺し合わなければならない?」
アイリスのことは知っている。あの娘が父親のように彼を慕っていることも。それでも彼らは民主共和国家の軍人として、シビリアン・コントロールの下、彼らが最善と信じる政治家の判断に従い、任務を遂行するのが義務であり使命だ。それが間違ったことだとはアイダは思っていない。少なくとも彼と共に戦った一年戦争の時までは、彼女はそのことを信じていた。
(作者メモ)第5艦隊司令ジャクソンの想人で連邦軍最高位の女性将官というアイダですが、知性と勇敢さを兼ね備えた熟女ということで、作者的なイメージはアニメGIジョーのバロネスを考えていました。GIジョー^は最近実写化され、シエナ・ミラーがバロネスを演じましたが、こちらの方が元のマーベルのアニメ以上に筆者のアイダの印象に近い感じです。
アイラ・フェートン(パイエス夫人)
元はニューヨーク市立病院の看護師、元地球連邦軍兵士ジュリアン・フェートンの寡婦で、息子に大学生のアレックス、娘に高校生のベロニカがいる。ハマーン狙撃犯ジェフ・ゴールドマンとは愛人関係にあった。狙撃事件の際、ソロモン共和国の情報員トム・パイエスの手引きで共和国に移住する。その後しばらく国立病院の看護婦を務めていたが、狙撃事件の際の彼女の振る舞いに感動した厚生大臣ノーベルの任命でゴールドマン療養所の建設後は同施設の理事に任命され、以後は施設で主として精神に傷を負った戦傷病者の療養介護に当たっている。元クロスボーンの亡命士官フィリポ・ツベクロマも彼女の患者の一人であり、画才のある彼に画材を買い与えた。共和国移住を手引きしたパイエスとはその後結婚し、退役して出納長になった彼と共にシェパード市で療養所を経営している。
(第二十三話「救出」)
「パイエスさんのご尽力で長男も大学に入学でき、娘の教育も心配なくなりました。ジェフの三〇〇万フェデリンですけど、落ち着いたらどこかの施設に寄付させていただきますわ。私、これでも看護師の資格を持っていますし、自分の分は自分で稼げますから。」
「その件につきましては私は何も申しません。ただ、貴女は潔癖な方ですね。」
その言葉を聞き、アイラは頬を赤らめた。男性にこんな風に丁寧に扱われたのは何年ぶりだろう。
(作者メモ)
作中での関係だけを見ると愛欲ドロドロの女性像を思い浮かべがちなパイエス夫人ですが、その実は淑やかで清楚な女性で、そのギャップは作者も注意して書いたところです。作中ではごく普通の女性ですが、本作に登場する多くの女性と同じく、女性的な強さと優しさを持った女性です。左画は飛田カオル画。
アイリス・セロ
ジオンに旅立ったハマーンの忘れ形見であるアイリスは彼らの最愛の娘です。イタリアからオルドリンに移住し、男手一つのマシュマーの下で育てられることになりますが、周囲の暖かい視線の下、健やかに成長していきます。
(第十三話「女帝の死」)
その夜、彼は古城の書庫で本の山と格闘することになった。
『アイリス(Iris) 英語読みはイリス。ギリシア神話の虹の女神。虹彩(人体)の意味もある。ギリシア神話では大神ゼウスの妻ヘラの忠実な侍女。後に女神となり、天界と地上を結ぶ使者となる。ゼウスの命で冥界にも赴く七色の光と伝令の女神。』
悪くはない。しかし、もう少し考えよう。
(第二十九話「戦艦エイジャックス出撃」)
「お前たちなどこうだ!」
そう言うと、男は、空手チョップで山積みにされたレンガを粉々に粉砕した。
「ザビーネ、チョーップ!」
興奮したアイリスがソファを手拳で叩く。
アウグスト・グスタフ・フォン・バロス
ジオン公国軍中佐、軽巡洋艦『ブルメル』艦長
第3戦闘艦隊で軽巡洋艦『ブルメル』を預かる勇猛な艦長。ザールラントの州都ティーゲルシュタットの教育者一家の出身であり、ギムナジウム時代は師範学校を目指していたが中途で転向し士官学校に進む。同盟船舶による違法行為を憎んでおり、木星艦隊では最多の拿捕レコードを持つ。後にハマーンやシャアの妹セイラに信頼されるなど、なぜか女性に頼られる人物であるが実家とは疎遠になっており、ここ数年は帰省もしていない。サイド3出身、三八歳。
(第三話「新司令官、マシュマー・セロ」)
同盟軍新司令官マシュマー・セロ、手強い相手だ。これまでも散々煮え湯を飲まされてきたが、奴が同盟艦隊全軍の指揮を執るようになったということは、この種行動はこれまで以上に激化するということだ。見ておれ、マシュマー、ジオン軍人の意地とはどんなものか目にもの見せてやるぞ。二対一だろうが、四対一だろうが構うものか。
「全艦戦闘配備(シュラハトオルドヌング)!」
(第四十八話「仲裁者」)
「フロイライン・マス、首都が占拠されているというのに、パトロールでもないでしょう。今の司令官はバルザックじゃない。我が戦隊(ゲシュワーデ)も全員が下艦して境界線の守備に当たっています。せめて陛下がお帰りになるまでは、ハーフェンは死守の必要があります。」
(資料集「ある舞台の裏側」 バロスを警戒するギュンター)
艦隊は主将のリューリックに始まってホフマンにイエガーと、女帝信者の武闘派将官が揃いすぎている。彼は港で検問を仕切っている髭面のバロス少将を思い出した。イエガーに輪を掛けた女帝崇拝者で狂信のあの男などは、彼の姿を見た途端にマシンガンでハチの巣にしそうな勢いだ。
アウリア(装甲艦)
現在のフォルティナ艦隊の旗艦ベルンも含む74年式装甲艦は1年戦争以前の古い戦艦である。これはさらに古い艦である60式装甲艦(カイザー級)の設計を改良したものである。カイザー級同様525o砲を装備しており、当時において極秘扱いだったジオンのグワジン級戦艦に対抗できる唯一の戦艦であった。0078年の戦いにおいては防衛隊総司令官アレクセイ・ニコマコス将軍の片腕であるエフゲニー・プリマコフ提督の座乗艦であり、提督の旗艦クレ・ドラ・ネージュは僚艦と共にサイド6防衛戦の山場であるラブレーヌ会戦でサハリンの旗艦ヘパイスコスを撃破したが、これは一年戦争初のグワジン級の撃沈である。サハリンの戦死とヘパイスコスの喪失により、以後、ジオンはサイド6から手を引いた。
戦後はサイド6軍の兵器の通例に洩れず地道に改良がなされ、数次の改装を経たが、最大の物は0094年の同盟プラント社製SM-570エンジンへの換装と当時は各国とも実験段階だった高出力メガ粒子砲プラフマー・ストラの装備である。この改装プランには勃興する自由コロニー同盟との関係を重視した大統領ニコマコスの判断があったと言われる。
本級はその装備と能力を考えれば戦艦と言うべき艦であるが、フォルティナ本国の見解はあくまで『装甲艦』であり、対外的には巡洋艦である。低い索敵性能を基地からのレーザー通信回線でカバーするなど、サイド6での戦闘に特化した仕様の本級は特殊なものであり、継戦能力、航続能力も高くないため、同地以外での作戦には適さないとされている。
本級は旧式化したカイザー級に代わる主力艦として計画されたが、同級の能力が十分と判断されたため、50隻建造の予定が20隻で打ち切られた経緯がある。
(諸元)全長211メートル、全幅88メートル、全高56メートル 重量38,465金属トン 乗員368名 兵装 525o電磁砲、陽電子壊滅砲プラフマー・ストラ 艦載機 搭載不可 所属 サイド6フォルティナ連邦
(資料集「キャデラック支隊」 フォルティナ艦の特徴)
他国の艦から見れば変わった点が多いが、軍艦そのものは優れている。フォルティナ軍には戦艦という概念がなく、艦は全て装甲艦である。これは大型戦艦と小型艦の乗員に生残性で差別があることは許されないというフォルティナ議会の決定による。そのため艦は毎年改良された装甲を有し、どの艦も平等に防御されている。社会民主的軍備のメリットとして、居住性や航行性能を徹底的にコンパクトに切り詰めた艦には強力な兵器を搭載することができ、艦載しているブリッツ525はグワンバン級(五五〇ミリ五五口径)以前では最大口径の艦砲である。
アーガイル(戦艦)
現在の自由コロニー同盟宇宙艦隊の旗艦である「アーガイル」はごく標準的なマゼラン級戦艦である。0078年に完成した同艦はマゼラン級(前期型)の最終完成型であり、0079年の大戦ではルウム会戦以降の全会戦に参加した。その後、長きにわたって第3艦隊の戦艦としてサイド4にあり、その間に標準改装プランに従った改装を受け、装備、設備を近代化した。
同盟では0087年に同型艦「フェローズ」と共にこの艦を購入し、「フェローズ」は連邦から引き抜かれた新任艦長マシュマー・セロ大佐、「アーガイル」はジョン・W・S・スミス大佐の指揮の下、第1艦隊に所属していたが、0089年、それまでの旗艦「オークニー」の旧態化に伴い、「アーガイル」が同盟艦隊旗艦となった。
やや非力な感もあるものの、攻防共に優れた信頼性の高い名鑑であり、基本設計の確かさと旗艦設備から、今だに第1線級の司令艦としての任務を果たしている。
(諸元)全長188メートル、全幅62メートル、全高70メートル 重量 32,065金属トン乗員 568名 兵装 360o45口径連装砲、対空バルカン 艦載機 搭載不可 所属 自由コロニー同盟軍
(第八話「再会」)
連邦から購入した新型サラミス級四隻を従えた中型戦艦が彼らの横を通り過ぎていく。フリゲート艦以上の艦として同盟は六〇隻程度の宇宙戦闘艦を有するが、これは国力を考えるとかなり少ないといえ、うち四分の一は木星派遣艦隊(エクスペデイショナリー)所属である。アーガイルは同盟に四隻しかない戦艦の一隻で、これは初期型(七〇年式)マゼラン級後期型、三万二千トンの標準戦艦タイプで攻防ともにバランスの取れた良艦であるが、連邦・ジオンの戦艦と比べると非力さは隠せない。
アーガマ(機動巡洋艦)
現在のエウーゴ旗艦『アーガマ』は元は0090年に建造されたジオンのザッケンルクス級空母巡洋艦である。グワンバン級の試作艦として作られたこれは数多くの技術的特徴を持ち、また、通常の同クラスの艦とは比較にならないほど工数を掛け、高価に作られている軍艦でもある。
本級の建造材料はほとんどが軽量強固なガンダリウム合金で作られており、これは後に採用されたグワンバンのガンダリウム合金製竜骨の先駆とされる。さらに、対空砲も兼用したレールガン・メガ粒子両用砲は新式護衛艦の主砲として開発されていたものであり、命中精度、速射性能のいずれをも従来砲より優れたものである。強固な船体により、172メートルと小振りの船体ながら通常サイズのモビルスーツ6機の艦載が可能である。
また、軽量であることから比較的小型のエンジンで高速力の発揮が可能であり、巡洋艦クラスでは随一の快速を誇る艦でもある。センサー等も同クラスではおよそ考えられる最高水準のものが搭載されている。さらに、ガンダリウム合金製の装甲により、その耐弾性能は一世代前の戦艦に比肩するとされる。人工重力をも備えた居住性は同クラス随一のものであり、また、調度等の工作も優れており、このタイプの艦としては例外的に下士官兵も含む全員に個室が確保されている。
先端技術の塊のような同艦であるが、諸般の事情から0095年にエウーゴに引き渡され、以後、艦隊旗艦を務めている。エウーゴにはより大型の戦艦『ラーディッシュ』があるが、通信機能、機動性能とも同艦の方が優れているため、第9艦隊に改組後も艦隊旗艦を務め続けると思われる。
(諸元)全長172メートル、全幅75メートル 重量 12,500金属トン 乗員240名 兵装 280o60口径単装砲4基4門、メガ粒子砲(出力240万MW)2基 艦載機 GM+タイプ六機 所属 連邦警備隊
(第十三話「女帝の死」 特製艦ザッケンルクス)
ザッケンルクスとは一年戦争時のホワイトベース級をモチーフにジオンの艦隊工廠で建造された新型の空母巡洋艦で、総ガンダリウム合金製の船体に最新の装備と強力な新型レールキャノンを搭載し、リゲルグ級の大型モビルスーツ六機の艦載が可能なジオンの最新鋭母艦巡洋艦である。通常ジオン艦には搭載されていないカタパルトも強力で、フル装備のリゲルグを八秒間隔で射出が可能だ。グワンバン級建造のための新技術の実験艦として一隻だけ作られたが、あまりに斬新な設計のため、実験終了後の艦隊配備においては本国艦隊でも艦長の選抜に苦慮していたほどの軍艦である。この艦は後に「アーガマ(サンスクリット語で「光をもたらすもの」の意味)」と呼ばれることになる。
(第四十九話「合体戦艦エイジャックス」)
「大した艦です、あれだけの衝撃でも竜骨は無傷だった。」
右舷の飛行甲板が丸ごと吹き飛ばされ、主砲が折れて艦が半壊したガディの六八〇o宇宙ミサイルの衝撃を話しつつ、機関オペレータのサエグサ大尉が艦の堅牢さに感嘆する。テレシコワに入港後、機関科の大尉は徹夜で艦の修理を指揮してきた。その言葉にブレックスが頷く。
「ただの艦ではないからな。」
アガメムノン(戦艦)
戦艦アガメムノンは0090年代では既に文化財的な価値のある貴重な艦である。ゴードン設計の70型マゼランは一年戦争で多くが失われ、残った艦も多くが解体されたが、戦前に建造されたアガメムノンはルウム会戦を辛くも生き残り、その後も一年戦争のほとんどの戦いに参加した艦である。防御力に問題があることは既に指摘されていたため、比較的後方での任務が多く、戦闘による損傷も少なかったこの艦は戦後連邦警備隊に譲渡された。他の同型艦と異なり、建造以降ほとんどアップデートがなされなかったため、0090年代では初期型マゼランの唯一の実働艦となっている。戦闘能力という点では巡洋艦クラスだが、連邦警備隊では総旗艦として用いている。インターナルアーマーが増設されなかったため、本艦は最初期型マゼランの特徴として無装甲、無防御の艦であるが、その分航行性能などは他の同型艦より優れており、警備任務にはむしろ適している。
(諸元)全長 188メートル、全幅 57メートル、全高 68メートル 重量 17,795金属トン 乗員 380名 兵装 360o45口径連装砲、4インチ砲 艦載機 搭載不可 所属 連邦警備隊
(資料集「キャデラック支隊」 アガメムノンは連邦警備隊旗艦)
「いつもお金がないらしく、エーユーゴーの方はお歳暮も寄越しませんのよ。」
「アリッサの言うことも一理ある。確かにオイゴ(AUGO)の連中は貧乏で、グラナダは連中の金づるだった。しかし、君らがここに居座ってくれるのも困る。」
同席している連邦警備隊総監グリーン・ワイアット大将が三人の司令官に続発している連邦兵士による事件を説明した。
アキテーヌ(砲艦)
洗練された形状を持つアキテーヌ級は0097年の「ショコラの乱」で政権に返り咲いた主席代表ミシュランがソロモン共和国との軍事技術交流の一環として建造を決めた砲艦である。それまでの独自技術一辺倒の姿勢を改め、他国の有用な技術を織り込みつつ、国内最大の造船メーカー、バゼーヌ社の造船所で建造された戦艦は準戦艦ともいうべき艦であるが、ユニオンの婉曲表現では「支援自衛艦」と位置づけられている。設計から建造までの期間はごく短く、0098年には2隻が完成している。
本級はユニオン初のハイパーメガ粒子砲(ユニオンビーム砲)搭載艦であり、これはソロモン共和国スカニア社の技術を応用したものである。エンジンは同国の戦艦ライオンと同じSM-610型だが、燃料ポンプ等、搭載に合わせた改造が施され、出力も向上させている。軽量な船体と有り余る出力により2,000万MWの大出力攻撃が可能である。また、ユニコン社Qシステムも採用されている。
同級は対空・対艦共に優れた性能を有しており、また、思いの外快速であることから、連邦第3艦隊との合同演習インディアン・リバーでは良好な射爆成績を残している。同級の1隻、ポワトシャラントはユニオン艦隊最優秀の戦艦として、0098年演習では同国初のバトル・スター記章受章艦となっている。
(諸元)全長 250メートル、全幅 57メートル、全高 90メートル 重量 50,548金属トン 乗員 556名 兵装 380o45口径ユニオン砲、ユニオンビーム砲 艦載機 搭載不可 所属 サイド4ユニオン
アーク900(自動車)
それまでの愛車PKW80に代わるマシュマーの愛車。共和国艦のエンジンを供給するスカニア社の自動車部門による製造で、ハイテクイメージの強い自動車である。実は作者的にはスウェーデンのサーブ社の自動車をイメージしており、サーブ同様、知的職業に就くインテリ御用達(日本以外各国)の乗用車として考えており、作中のイメージもそうしたものである。
(第二十六話「ズム・シチ解放」)
真新しい銀色のスカニア・アーク900、生まれて初めて買った新車だな、と、彼は思った。航空力学で洗練されたボディに加え、本木目のウッドパネルに革張り仕様、元々資産家の御曹司である彼がこの程度で喜ぶのもおかしい話だが、実家で乗っているランチアは中古車だったし、故郷では彼は自分の車というものを必要としない身分であった。このスカニア車は彼が生まれて初めて自分で色や内装を選び、エンジンや仕様を決めた車だ。スカニアはレイキャビクのエンジンも製造している会社で、その自動車部門の作る乗用車は知的インテリ御用達として人気がある。
アクバー・トーレス
連邦警備隊中尉、連邦警備隊巡洋艦『マイヨール』操舵手
ブレックスの旗艦『マイヨール』の操舵手。実際は師弟に近い関係の操艦のエキスパート。ブレックスからあらゆる操艦技術を叩き込まれており、ブレックスの一番弟子として軽巡洋艦を手足のように操る優秀な操舵手。二八歳
(第三十一話「遠い記憶」)
君の所の操舵手はどんな男だね? 接舷作業を見る限り、かなりの技量の持ち主に見えるが。」
「アクバー・トーレスといいますが、エウーゴにいたという以外、良くは知りません。ただ、グラナダ市免許の一級航宙士の免許を持っています。」