◇MUDDY WALKERS
恋愛プロファイリング
■ベルトーチカ・イルマ Beltorchika Irma
生年月日/不明
出生地/コロニー落としを目撃(体験)していることから、地球上のどこかと思われる
職歴・軍歴/エゥーゴを地上で支援する団体「カラバ」の一員。
主な搭乗機/モビルスーツには乗らないが、登場したときは複葉機を操縦していた。
趣味・特技/色仕掛け
男性関係/色仕掛けで男を奮い立たせる。…アムロ・レイ
ガンダムMk-IIをアムロに譲るよう迫る…カミーユ・ビダン
気が強く跳ねっ返りな印象のあるベルトーチカ・イルマですが、第一印象そのままに、すべてを自分の思い通りにコントロールしようとする、大変攻撃的な性格の女性です。しかも、自分の性的魅力を十分に自覚しており、それを武器にしているのです。そんなアクの強い彼女は、好き嫌いの別れるタイプでしょう。
そんな彼女がアムロ・レイに目をつけたのは、なぜだと思いますか? 疲れて眠っている英雄を、女の武器で奮い立たせたかったから? 本人はヌケヌケと、アムロに向かってそのように宣言していますね。まったく、コワイ物知らずのおねえさんです。だが、ちょっと待ってほしい。それは彼女の“強さ”なのだろうか。むしろそれは“弱さ”ゆえの行動なのではないか。
おっと、強引に読者を誘導しようとして、つい朝日新聞のような口調になってしまいました。しかしですね、彼女はただのワガママ娘というわけでもないのです。戦災孤児として辛い境遇をくぐりぬけてきたという事実があり、また、アムロの苦悩に目を留める繊細さも持ち合わせています。そんな中でのあの行動。私には何か、ピンとくるものがありました。彼女は巷によくいる「だめんず・うぉ〜か〜」なのではないかと。
自分の思い通りにならないと気が済まない人というのは、逆にいえば、自分の思い通りにならなくて、傷つくことを極端に恐れているのです。だから「ああ、なんてダメな人! 私が何とかしてあげる」と思えるダメ男に、無意識のうちに吸い寄せられていくのです。あの時、アムロがもし自分でカミーユ・ビダンをけ落として、ガンダムMk-IIのパイロットの座につけるぐらい強気でいたら、ベルトーチカはアムロに惹かれることはなかったでしょう。二人の仲が長続きしなかったのもうなずけます。ダメ男でなくなったアムロは、もはや彼女の思い通りにはならないからです。アムロこそ、元祖ジコチューな男ですからネ。
ベルトーチカは、作中であからさまに勝負をかけていますから、いちいちここで解説する必要もありませんね。でもまあ一応書いておきますと、彼女は自分が男性から見て魅力的な女性であることを意識していますから、多少のワガママや突飛な行動も許されると思っているふしがあります(カミーユが何となく気にくわない表情をしていたのは、そんな彼女の女臭さにムっとしたからでしょう)。しかし、何だかなーと思っても、自分がおいしい思いをしたら、つい相手に甘くなるというのが男というもの。「突然キス」はそんな相手の弱みをついてくる、絶妙な女の武器なのです。
彼女が「ダメ男」を狙っているなら、ダメな男になればいい…なんて、甘いことを考えていませんか? 彼女は自分の思い通りにさせてくれる、よく言えば包容力のある男、悪くいえば御しやすい男をつかまえてくれるので、主導権を発揮するのが苦手なタイプにとっては渡りに船かもしれません。しかし、そんなカップルは、第三者から見て素敵なカップルには思えません。特にそういう場合、男性の方が「だらしない」「情けない」「ダメ男」の烙印を押されてしまうんです。ですから、そういうダメ男化作戦を採って自分の評判を下げるより、自分の魅力に酔っている彼女に対抗して、あなたもハンブリー・ボガードばりに「君の瞳に乾杯」などと、クサイ台詞を繰り出してみてはどうでしょうか。「昨日? そんな昔のことは忘れてしまった」「明日? そんな先のことは分からない」なんて、どうよ? 自分が相手に振り回される快感に、彼女は目覚めるにちがいありません。はたから見れば、ただのバカップルかもしれませんが。
MUDDY WALKERS◇