Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2021/7/16)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。



アニメ「スーパーカブ」 レビュー検討会



ハヤト: この検討会も進んでいますが、作風を見てやっぱり根強くある批判は、カブをテーマにしながら、作者が本当にカブに乗っているのか、思い入れがあるのかということでしょうねえ。

小林: アニメやマンガだけならそれほどでもないが、興味を持って原作(スニーカー文庫、カクヨム)を読んで印象悪くしている例が多いな。というより、レビューの大半の批判は原作読んでないと意味分からない

ハヤト: 2巻37話は「ゴマメの歯軋り」というタイトルですが、これはとるに足らない奴(椎ちゃん)が自転車でカブに立ち向かって遭難というのを揶揄しているようなタイトルですね。自転車で走り回って健気というより、彼女を軽蔑しているようなニュアンスがある。

「ごまめの歯軋」
 力のない者が、いたずらにいきりたつこと(広辞苑)。


小林: アニメではほとんど語られない、主人公小熊の見た目で人を値踏みしたり、内心で嘲笑したり、何でも勝ち負けで判断する態度は作品の印象をひどく悪くしているが、そういう女性や男性は実社会にも大勢いて、変なリアリティもあるので、なおのこと印象が悪くなる。


アマゾンレビューから

ハヤト: まるで作者が書いたかのようなレビューでしたが、11話の「戦うべき相手は~」はアニメだけなら冬の寒さですが、原作読むと「椎ちゃんのモールトンを壊して勝ったぜ、ビクトリー!イェイ!」に見えて仕方ないのですが。

、、(椎ちゃん)この地の寒さに抗うことを諦め、忍従するしか術が無いことを知った人間の寂しげな笑顔(カクヨム)。

小林: ダメ押しでこんなことまで書いているから、やっぱりイェイ!の方なんだろう。



①「ねこみち」のモデル

 
×地点がつづら折りの入口(写真)

ハヤト: あとまあ、先に検討した「ねこみち」なんですが、場所は前回で良いのですが、背景の撮影に使われた場所は別にあります


長さは約1キロ、小川もある

小林: 日野春駅から南に5キロ、穴山にある下り坂で小川もあるが、これはショートカットでもなければ工事用道路でもなく、距離もあるので検討外にしたものだな。場所は612号のつづら折り、背景はここというのがアニメだが、作者が穴山みたいなつもりで書いているから困っているんだ。

、、小熊はカブに飛び乗った。アパートから一度日野春駅に出た後で線路に平行して少し走り、建築足場用の鉄パイプで作られたねこ道の入り口から、坂を駆け下りる(カクヨム)。



ハヤト: いつ書き加えたか知りませんが、小説の描写は正確です。ですが、この描写だと現場までは5キロ以上あります。これまでの描写と合わせても、これだけ距離があると色々と不具合が出ます。先のようにショートカットじゃないとか、穴山駅のほうが近いとか、到着まで時間がかかりすぎるとか。

小林: 5キロだとカブで行っても7~8分はかかる。さらに捜索時間。そうなると小熊が救急車を呼ばずに急行した理由が全部破綻するわけで。

ハヤト: それが検討から外した理由ですね。



②ツーリング計画、描写の不自然

 
小林が原付二種でツーリングした時の記録(Googleタイムライン)左は夜間、右は昼間

小林: これは半年ほど前に原付バイク(2種)で近畿から長野まで片道300キロの日帰り往復をした時の記録で、左は深夜、右は昼間の平均車速。見ての通り、好条件でも平均50に届かない

ハヤト: 1日で600km往復ですか、しんどそうですね。でも、適当に休憩も入れているようですね。

小林: で、平均は行き(深夜)が平均45km/h帰りが30km/h。帰路は健康ランドや雨宿りが2時間あるので、それを除けば37km/h、休憩時間は平均10分、90ccのバイクではマアマアだと思うよ。

ハヤト: 要するに、カブで時速60km/hを出せても、そのスピードで走り続けることはできないということですね。信号もあれば渋滞もあり、休憩も必要になる。

小林: トップスピードの低さと加速の悪さで普通車より平均は遅くなる。私だって巡航はほとんど70km/hの全速だ。これよりだいぶ性能の低い小熊カブが平均60km/hで走れるわけがない。

ハヤト: でも、作者はそう思ってないみたいですよ。修学旅行の話ですが、北杜から御殿場までおよそ90kmです。

、、富士山の東側を走り、御坂より難物だった籠坂峠を、低速で走る自衛隊トラックの後ろにコバンザメのようについてって御殿場に達した。ここまでで一時間半(カクヨム)。

小林: やれるものならやってみろと、、それに装備にも疑問がある。

、、信号待ちでカブのコンビニ袋用フックにブラ下げたペットボトルケースのお茶を一口飲んで済ませる(カクヨム)。

小林: 70km/hで巡航しようという人間がカブのコンビニフックなんか使うか。


商品の例

ハヤト: ペットボトルの自重と風圧、そして振動でケースが飛ぶか落ちるのがオチでしょうね。



③装備の問題

  
ツーリングにスキーウェア、前カゴに乗車、夜は見えないスモーク付きゴーグル

、、パンクしたカブは潰れたタイヤが抵抗になり、押して歩くことも出来ない。しかしチューブは補修せず交換すると割り切って、タイヤが外れないように低速で走れば結構な距離を走れる(カクヨム)。

小林: またこういう適当なことを、チューブ式のタイヤでパンクしたら、チューブが裂けてその場で走行不能だよ。JAF呼ぶしかない。

ハヤト: この作品、情景描写などは実写ベースで恐ろしくリアルなんですが、基本となる原作の描写に怪しいものが多く、

小林: 前カゴも確かにカゴは新聞カゴだが、キャリアは通常カブのものだろう。耐荷重3kgで人なんか載せたら曲がるか折れるだろう。ゴーグルはマア、私はこういうの選ばないな。昔の塩ビ板よりは丈夫だが、スモークだと夜走れないから。

ハヤト: 原付用のヘルメットは普通よりだいぶ安く、3千円も出せばホームセンターでポリカーボネート製のシールド付きが買えますね。アライを売ったお金でお釣りが来ます。それとスキーウェアですね。

小林: 何でそんなもん着てバイクに乗ろうと思うんだろ? とにかく、アニメだと自己暗示していたけど、話が進むに連れ自分ではまず選ばないような選択のオンパレードで。

 
速度と体感温度(3月初旬、青・北杜、黄色・下関、赤・鹿児島)

ハヤト: 防寒対策は必要でしょう。でも、過剰なものは必要ありません。厚手のコートかダウンジャケットで十分です。下着に保温性のタイツ、首のネックウォーマーは必要です。スキーウェアは一着で全ての機能を満たしますが、フードは必要ありませんし、襟も風を巻き込んで広すぎます。脱いでもかさばりますし、元々バイク向けの衣装ではありません。礼子のツナギは完全にアウト。いくらなんでも寒すぎます





お小言コーナー

、、、小熊や礼子、椎の住まいや学校のある旧武川村区域は、甲府盆地に属するせいか交通が麻痺するほどには積雪せず、関東より乾燥しているため夜間の凍結も起きなかったが、南アルプスから吹く冷たい風だけは耐え難いものだった。ただ呼吸しているだけで肺は冷気で痛くなり、目は乾燥し、肌の露出した顔が感覚を失っていく。人間が何の備えも無く生存することが不可能な気温(カクヨム)。

小林: いつから小熊は旧武川村の住人になったんだ。日野春といえば長坂(富岡)だろう? それに椎ちゃん、高校まで10キロ最寄りの駅が日野春という場所は旧武川村のどこにあるんだ?

ハヤト: それに「人間が~生存できない」と書いてありますが、どこですか? シベリアですか?

小林: あの辺は私が住んでいた所よりは「まだ暖かい」んだがな。

ハヤト: 事実関係については次から次へとアラが出てきてキリがありませんので、次回は登場人物のキャラなど設定の話にしたいと思います。