Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2021/1/28)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。



1.今月のゴーン事件(無能CEO) 



「社外の役員で構成される委員会が、自分の報酬を決めるのか」。日産の元法務室長は昨年12月25日の尋問で、2000年代半ばに「報酬委員会」の制度をゴーン元会長に説明した際のやりとりを振り返った。「その通りです」と答えると、元会長は半笑いで手を払うしぐさをしながら「No way(あり得ない)」と語ったという。

小林: 例によって元役員総動員のゴーン悪性格裁判だが、これ書いてる日経の記者はおかしいと思わなかったのかね。元法務室長の証言で委員会設置会社のことをゴーンがまるで知らなかったような書きぶりだが、どうも志賀とか連中の表現を見てるとゴーンはトランプ並みの無知無節操な無学者みたいじゃないか。

ハヤト: ええ、これはおかしいです。だって日産以上に彼にとっては重要な親会社のルノーは委員会設置会社ですよ。しかも労組の役員までいる。報酬委員会について日本人の担当者の説明を受けなければ分からないことは彼の立場ではありえない。

小林: そもそも証言台に立っている連中が刑訴法の日本型司法取引では「ありえない」、自己負罪型の取引で、背任を免訴されているのだから、こんな連中の言うことなど信用できるものか。が、裁判官は信用するんだろうな。



ハヤト: 元役員らの証言は日産社内や系列でも評判が悪く、特に不在がちなゴーン氏に代わって実質的に会社を仕切っていた小枝元相談役は「黒幕」として批判されていますね。ま、こんな無責任な人たちが何億円も給料をもらっていたとなると、日産の社員は浮かばれないでしょうなあ。

小林: 司法取引の悪い部分、虚偽陳述による「引き込み」だけはしっかりと制度趣旨を実践しているがな。

ハヤト: 自己不罪というのは彼らの思い込みで、法制上認められないとなると、これらの陳述を元に彼らが背任罪で訴えられることはありますかね。

小林: そりゃ当然だと思うよ。



2.トランプ暴露本



小林: 今週読んでいちばん驚いたのはこれだな。ウッドワードの本は前にも読んだことがあるが、政権の身内に強力な取材源がいて、その情報を元に裏を取って詳述するスタイルだ。書き出しはハルバースタムの名著「ベスト・アンド・ザ・ブライテスト」を彷彿とさせるのだが。

ハヤト: 数ページ読んで「ウッドワード式」は健在だと思いましたね。ハルバースタムとは違うと思います。時に癒着と思えるほどに情報源の高官の肩を持つ。ですが、トランプ政権の場合は勝手が違ったようですね。

小林: 過去の本と異なり、政権に一貫して存在する、ソースとなりうる高官がいなかったんだ。マティス将軍は間違いなく取材源だが、彼はトランプに嫌気が差し、2年も前に辞任してしまった。同じく国防長官のティラーソンはクビに、なので早くも中盤でウッドワード自身がトランプに体当たり取材している。こんな特攻取材をせざるを得なかった所に執筆の苦労が伺えるな。

ハヤト: 我々も騙されましたが、北朝鮮問題では本当に核戦争寸前まで行ったそうですね。

小林: 「良く起きなかったな」と思ったが、ウッドワード式の問題点として、ソースにおもねるあまり、マティス将軍と同じ考えで事案を分析し、論理を組み立てる問題がある。マア、本というのは主人公やメインの人物がたいてい正義だからな。それ以外の正義は見えなくなる。山口二郎の本を読んだらジロー以外は極右の国粋主義者で悪に見えるだろう、それと同じだ。マティスらの考えと異なり、朝鮮でトランプは外交史に残る成果(米朝会談)を挙げた。

ハヤト: 問題はトランプ氏がもぎ取ったその「成果」を側近が生かさなかったことですね。彼らの論理ではトランプ氏の行動は国際政治上の騒々しい夾雑物以外の何物でもなかった。もちろん、独断専行のトランプ氏自身の性癖もあります。

小林: トランプとのチャネルを得た金正恩は側近と相談して慎重に彼から利得を得ようとしていた。彼の親書の気遣いはCIAのアナリストをして「驚異的」と言わしめるほどのものだ。一言一句に意味があり、次の交渉の手がかりとなるものがあった。が、トランプも側近もそれに対する慎重さを欠いていた。首脳同士の個人的友情という、通常の国家なら王室外交でしか得られないソフト・パワーを手にしながら、有効に使おうとしなかった。

ハヤト: ロシアの問題もありますが、日本については何かありましたかね?

小林: 半分までしか読んでないが、まとまった記述は何もなかったな。それとこれはウッドワードも苛立ったことだが、トランプは暴君でこれと言った政策目標も一貫性もなかったというのは、複数の関係者が証言しているな。ま、日本でもいる中小企業のオヤジのような人が世界最強の権力を手にしてしまったというか。ああいうのは「忠誠心」以外の熟語知らないからな。

ハヤト: 大統領はおろか、政治家に必要な知性に欠けるとは言われていますね。

小林: しかし、知性ではトランプに百倍するオバマは朝鮮や中東では成果を挙げられなかった。知性はないよりあった方が良いが、それは政治の全てを説明する統一理論では決してないんだ。そういうわけで、マティスやローゼンステインの言葉はほとんど正しいが、読後感として割り切れないものが残るのも本当だ。

ハヤト: しかし、彼らの政治は無免許運転の自動車に同乗しているような危うさがありましたね。



小林: トランプの娘婿でイヴァンカの夫のクシュナーがまさにそれで、彼は事実上のNo.2だったが、中東問題につき背景を勉強する意欲もなく、専門家に諮問することさえせず、経緯や事情を斟酌もせずにイスラエルに肩入れするというのはトランプ式なんだが、中学生でもやらない愚行でもあるな。読む限り、シナイ半島の地図も頭に入っていたか怪しいが、ティラーソンの制止を無視して強行するわけだ。

ハヤト: 習(近平)氏に対する態度は「ナイーブすぎる」という評ですね。国際政治の政治家はにこやかに談笑しつつ、その実は自国の利益のために行動するのですが、そういう腹芸に対する洞察がまるでなかった。CIAにはそのことばかりで半生を費やした専門家が大勢いたのですが。「地図を見ずに外交」、あり得る話です。

小林: 何の政治的素養も識見もない人が直感と行動力で専門家の判断を凌駕することは往々にしてあるよね。それが二三回続くと天狗になってしまい、やがて破滅に突き進む、近い例ではオーストリアやチェコスロバキア併合に成功してポーランドに手を出したヒトラーがいたけど。結果は知っての通りだな。

ハヤト: 選挙で負けるくらいで済んで良かったですよ。



閑話休題

小林: 10月以降の超過死亡は増えているはずだが、厚労省は今年は人口動態予想をしないことに決めたそうで。コロナ死といっても、死亡診断書に死因をコロナと書かれるのは全体の6%だからな。

ハヤト: 自宅待機の感染者の死亡が毎日報道されていますが、病院側ももはや受け入れの余裕がなく。ニューヨークみたいに死体野ざらしまでは行っていませんがね。

小林: 医者に行ったが、半年ぶりなのに先生大喜びでずっと待っていたかのような歓待ぶりで、コロナ治療に関与できない町医者レベルだと絶対的な患者数が減っていて、以前は3人いたレセプトが2人になっていたな。一人辞めたから残ったのは奥さん一人。

ハヤト: 持病があるんでしたっけ、でもアナタは結構怠慢であまり医者に行かない。

小林: 怠慢ではなく、この薬が代謝されるのが2日半だと知っているんだ。厚労省の指導で投薬は一日一回と決まっているが、それだと次の投薬のときには1日半余っている。3日目には4日半、5日目で一週間。薬が効いているのにバカみたいに毎日飲み続ける必要はないわけで。

 

ハヤト: コロナ以前は薬漬けの日本の高齢者に聞かせてやりたいようなセリフですよ。

小林: かなり前に気づいて、医者に今の薬は多すぎるから半分にしてくれと言ったのだが、これが最低で厚労省の通達で一日一回の投薬は変えられないと。実は同じことを考えている医者は他にもいて、不必要な投薬を止めるよう主張しているが、厚労省が聞き入れないとも言われたな。それに上の方法だと10日目に薬が切れるが、実際は20日目くらいまで我慢していられる。だから1ヶ月分で3ヶ月だな。

ハヤト: 製薬会社の都合で適切な治療ができないなんておかしいですよ。

小林: まあ、常識のレベルとして製薬会社の仕様に自分の体を合わせる必要はないな。だが、合わせたがる奴がこの国には多すぎて。それが進むと薬中毒でもっと強い薬が必要になる。そういう高齢者は大勢いるな。

ハヤト: 医療従事者としては、こういう治療はルーティンワークで簡単でしょうね。なので日本の看護師はベッド数に対する数が諸外国の3分の1で、かなりルーティン化、合理化されている実情が指摘されています。なのでコロナには対応できない。

小林: 看護師自体のスキルも給与も低いんだ。ドイツなんかと比べると勤続年数も給料も約半分で、高血圧とか神経痛といった定型的な高齢者治療に特化しているのが日本医療の特色だ。

ハヤト: では、今回はここまで。