Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2020/9/15)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。



1.緊急避難内閣



小林: まだ指名もされていないのに組閣名簿が出ているが、やっぱり様子を見るとこれは安倍ちゃんが唐突に政権を投げ出したことによる「緊急避難内閣」なのかな? だとすればそれまで政権を仕切っていた菅がいちばんの適任者だろうよ。浸水が始まったから、とりあえず船を沈めんようにせんとという感じだ。

ハヤト: その閣僚名簿なんですがね、テレビを見てると18人いるんですよ。内閣は確か内閣法で首相を含め15人でしょう? 特別の必要のある場合だけ3人まで増員が許される。内閣法変わったんですか?

小林: そんな話は知らんが、官房長官まで務めていて内閣の定員を知らんなんてことはないはずだがな。それに見ると「万博大臣」とか「1億活躍大臣」とか、無任所に近いような不要不急の顔ぶれが。

  

ハヤト: まあ、以前も特命大臣とかやっていた面子なんですがね、安倍ちゃんの手先で無理して大臣にするような人たちじゃないです。論功行賞人事でしょう。

小林: 麻生は相変わらず副総理・財務相で防衛大臣は安倍の弟と、放り出しの次は後始末内閣か、トランプとか色々いるからな。そうなると安倍は無任所の相談役大臣か、竹中平蔵のスタイルに倣ったのかな。あれも黒幕だが、嫌われていることを知っているので影響力があっても表には出て来ない。

ハヤト: ふるさと納税なんか絵に描いたようなトリクルダウン理論ですからね。

小林: 表を作って検討してみたが、運用次第によってはジロー・ヤマグチの言うほど悪い制度でもないがな。それにたった5千億円(全国)だ。それに金持ちの不当利得を問題にするなら、経費を見直すとか累進税率を上げるとかキャピタルゲイン課税とか別の方法でも十分対処できるからな。

ハヤト: その表出してくださいよ。



小林: 説明が面倒だから出さないが、節税手段の一つ一つに上限を設け、手段を増やせば増やすほど税収は増え、節税のメリットは逓減するんだ。それにふるさとの場合は小規模とはいえ地方への再配分機能もある。税収を減らさずに節税に誘導するなら、手段の一つとしてこれはあっても良い。それは年収1億円なら累進税率は45%だが、これは議論のための理念型というべきで、そんな税金をムザムザ取らせる金持ちはいないからだ。保険や投資、ゴーン事件で争点になっている役得など他の節税手段も並行して議論して、その上で判断を下すべきだ。

ハヤト: 個々の官僚の専門的・技術的判断と政治的判断は異なるということですね。

小林: コロナの専門家委員会の例があるが、専門家が専門的判断を開示したことで左遷されたり発言を封じられたりすれば、それはそれで問題だがな。

ハヤト: あれはひどかったですよ。

小林: この内閣は短命と雑誌で言われているが、元が緊急避難なんだから港まで辿り着ければそれでいいんだ。



2.今月のゴーン事件(ケリー裁判始まる)  

 

「私は、検察官が主張する公訴事実を否認します。私は、犯罪の共謀に関与していません。私や他者が、カルロス・ゴーン氏(以下「ゴーン氏」と言います)の退任後に彼をつなぎとめるために合法的方法を探ろうとしてとった行動は、日産の最善の利益に合致していたと考えています。この問題は、本来、日産の社内で解決されるべきでした(9・15東京地裁、ケリー被告の陳述)。

ハヤト: この期に及んでも主張にブレがないあたり、やっぱり大した人物(ケリー)ですよ。検察側の方は、、ケリー氏より遥かに長いのですが、動機の部分に説得力がありませんでしたね。ゴーン氏と同格の経営者、GMのバーラCEOやVWのウィンターコルン氏なんかは気兼ねせずにもっともらっていますからね。彼が日本の評判だけを恐れて複雑な隠蔽ルートを作り、見かけの報酬を減額する理由が乏しい。

小林: 逃走請負人のテイラーの方はやっぱり米国の裁判所では無罪放免とはならず、そのうち日本にやって来るだろうが、来たら来たで面白いだろうな。今のところゴーンはテイラーとの関わりを明言していないが、検察は9,000万円の報酬が振り込まれたとしているし、そもそも逃亡直後から、この男はワシントン・ポストの記者と接触していて逃走計画の内情など色々インタビューしていた。「箱に入って云々」などは、警視庁の捜査やトルコ警察があるが、テイラーの証言がなければ誰も信じなかっただろうからな。いざ日本にやってきて、いったい何をしゃべるのか。

ハヤト: アナタや佐藤優氏は箱脱出自体信じてませんでしたね。事件の一月後にはもうアメリカに帰っていますし、先のワシントン・ポストといい、行動がいちいち演劇的でウラがあるような気がしてしょうがないんですよ。それにゴーン氏の脱出に関与したなら、母国に戻って逮捕される可能性は分かっていたはずでしょう?

小林: ゴーンが説明しなくても弁護士のアブジャウデが説明するだろうからな。テイラーはそれほど若くもないのに、手を貸して捕まったら息子共々4年間牢屋に放り込まれるような計画に賛同するとは思えんな。

ハヤト: それでも喜々として脱出作戦のスポークスマンをしていたあたり、何かあるんですかね。



閑話休題



日本国憲法第六十七条 内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。

小林: 実は憲法には自民党の総裁が首相になるとはどこにも書いていないが、結果は明らかだな。野党の票数と総裁選の石破支持の全部を合わせても過半数にも届かない。岸田が裏切れば別だが。選挙は記名式で、過半数を制する候補がいない場合は決選投票で総理大臣を決める。決選投票は連立政権の村山さんが最後だな。以降は行われてない。

ハヤト: 野党は今度も蚊帳の外ですか、ああ、合流政党が結成されましたね。

小林: 名前を立憲民主にするか国民民主にするかで揉めていたようだが、党名は決まるまでの呼称だった合流で良かったと思うぞ。

ハヤト: 菅さんの会見なんですが、官房長官時代も何言っているか分からない調子でしたが、聞いていると別の仕事始めてしまいますね。詩の朗読のようで格調高い石破氏とは雲泥の差で。内容もあるんですがね。

小林: 石破は現在の問題を解決する方向、菅はひたすら過去の実績を誇っていたからな。しかしここで疑問もある。石破は能力がありながら執行部に冷や飯を食わされ続け、実績らしい実績を残せなかった。一方、安倍や菅は機会は存分にあったが、長期政権で官僚が仕事しやすくなったという以外に評価できる実績を残していない。どちらを評価すべきなのかな?

ハヤト: ま、まずは港にたどり着けるかですが、しばらく様子を見ましょう。

小林: 安倍や菅の政治は公金を自分の身内や仲間に配ってばかりで公平でまっとうな政治とは程遠いものだった。ビジョンもポリシーもないくせに権力欲だけは旺盛でそれが司法やジャーナリズム、官僚を腐敗させた最大要因だ。その間に国力は落ち、生まれるはずだった数百万の生命が消え、将来も失われているわけだが。

ハヤト: なんでそんな政治がまかり通るんですかね? 支持率も決して低くない

小林: 色々な分析が開陳されているが、私が見るに①棚ぼた志向、②リスクの外部化、③無責任というのはあるだろうな、もっと適切な言葉があれば良いが。

ハヤト: 「棚ぼた」とは何なんです?

小林: 人生には月末になったら机から1万円出てきたみたいな自分の努力や行動に関係なく利益が得られることが少なからずあり、金銭とか社会的地位とかだな、そういうのは分析すると偶然とかその場の社会関係とか制度や世襲など様々な要因から成っており、どれか一つが欠けても利益は得られない。しかも、その幸運を自分でコントロールできない。それを悟ると人間はどうなるか。

ハヤト: まあ、何もせず、そしておそらくは目立たずに機会を待つでしょうね。宝くじみたいなものですから。

小林: 正社員と派遣社員の違いなんかもそうだな、たまたま選んだ職業とか専攻が合わなくてというのがあるが、そもそも企業が採用する気がないという時もあり、この格差を作り出したのは個人の努力ではなく状況にすぎない。それを自覚していたとしたら?

ハヤト: やっぱり目立たずに無難に行動するでしょうね。目立てばそれだけリスクに晒されますから、幸運を掴む機会を失ってしまう。自分で判断してもどうせ間違っているとなったら、誰も費用や時間を投じて努力などしないでしょう。

小林: 自民党の政策とは、景気対策と称してそういう小利をばら撒いていたとも言えるわけで、それで国民はますます没個性化する。自分に利得を受けるに値する芸も能もないことを知っていれば、何があっても少なくとも「変わらないこと」を望むだろうな。

ハヤト: 「リスクの外部化」については、現在の持続化給付金やGoToトラベルがあるでしょうね。飲食店やホテルは本来は給与を払って雇用調整助成金を受け取らなくてはなりません。ですが、払いたくないので安倍・菅氏の給付金を受け取って従業員は解雇したわけです。状況の変化に対するリスクから逃げ、自民党に働きかけて現在の自分らの安穏を図ったわけです。ここに解雇される従業員に対する考えはない。「外部化」したわけです。

小林: そしてそれをやると生活保護など社会に対する負担はいや増すわけだが、そういうのは「関係ない」とするわけだ。棚ぼたで小利をせしめ、面倒なことは他人に任せ、問題があっても見て見ぬ振りをするわけだ。それが現在の日本国民の姿だよ。そういう国民に菅や安倍はふさわしい政治家だろうよ。

ハヤト: 呆れ果てた話ですがね。



小林: 日産はゴーンを放逐して少しばかり会長の給与を節約したが、今の状況を見る限り、ゴーン前よりゴーン後のほうがずっと悪いとは社員も思っているだろうな。「拡大路線が悪い」ネタもそろそろ見飽きたし。

ハヤト: あのまま引退まで在職していれば今頃はフィアットを統合して世界最大の(トヨタを凌ぐ)自動車グループで、コロナ・ショックも乗り切れたでしょうがね。今は日産もルノーも青息吐息です。何よりキャッシュが足りず、両社とも政府に首根っこを握られているような状態です。

小林: そのゴーンだが、報道を見ると逃亡先のレバノンで爆発など彼のせいではないのだが、日本を逃げたことで不幸になって欲しい的な神頼み記事が目立つな。

ハヤト: 安倍政権は情報をコントロールできないことを極度に嫌ったのですよ。ゴーン氏は外国人でコントロールできない人間の典型です。同じことは韓国にも言えますね。文政権は評価されていますが、こと日本ではいろいろと不幸になって欲しい政治家です。些細なスキャンダルでも政権転覆のような勢いで書かれる。

小林: 正しい評価をしたくても、その評価軸が歪んでいるな。最近では日本人より中国人の方が健全に見えることさえある。

ハヤト: では、今回はここまで。