Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2020/1/31)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。


1.今週のゴーン事件 



日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(65)が保釈中に無断出国し、中東レバノンに逃亡した事件で、東京地検は30日、出入国管理法違反容疑でゴーン容疑者の逮捕状を取った。地検は逃亡を手助けした同ほう助と犯人隠避容疑で外国籍3人の逮捕状も取得。警察庁を通じ、国際刑事警察機構(ICPO)に国際手配を要請するとみられる。

(以下はNHK)
面会記録は保釈の条件として裁判所にも提出されていますが、東京地検の齋藤隆博次席検事は30日の記者会見で、ゴーン元会長が犯人隠避などの疑いで逮捕状が出たピーター・テイラー容疑者と弘中弁護士の事務所で去年7月と8月に合わせて4回、面会した記録が残されていたことを明らかにしました。
また、ゴーン元会長は弘中弁護士の事務所以外でも、先月6日と逃亡前日の先月28日にピーター容疑者と面会し、逃亡当日にはピーター容疑者が確保した都内のホテルの部屋に1人で入室していたということです。
このため東京地検は、ピーター容疑者が前日の面会でゴーン元会長にホテルの鍵を渡すなど逃亡に重要な役割を果たした可能性が高いと説明しています。
ピーター容疑者はアメリカ軍の特殊部隊、「グリーンベレー」の元隊員と報じられているマイケル・テイラー容疑者の息子とみられるということです。


小林: と、あるけどさ、弁護士事務所ガサ入れ失敗直後というのが怪しいな。それに何で事務所外までこと細かに分かるかというと、ゴーンが面会者をマメにメモして提出していたからでしょ。特に日産とも関係なさそうな20代の若造がさ、弁護士事務所まで押し掛けてれば普通分かるじゃない

 テイラーの息子? 20代の中東系の男

ハヤト: 記録そのものは毎月裁判所に提出されていました。ですから、テイラーなる人物のことはもっと早く明らかになったはずです。それにハイアットを予約したピーターとされる人物はその日のうちに中国に出国していますから、伏せる理由もありません。それに読売新聞では違う名前でしたよ。ガサ入れはどうもパソコンではなく原本を狙ったもののようですね。

 読売新聞のサイト

小林: テイラーはトルコでも逮捕状まで請求されていないし、ゴーン脱出の決定的証拠はまだないんだ。それにトルコビデオ怪しいしな。これは曖昧な状況証拠を積み上げて立件した感じだな。ピーター名を伏せていたのは泳がせておいて、日本に舞い戻ったら逮捕しようということだったかもしれないが、逮捕されていないので、見切り発車で立件した。そういうことだろう。理由はたぶんこれだ。



レバノン司法当局の担当者は「手配を受け、判事の決定でゴーン氏の海外渡航を禁じた。ただ日本での犯罪を理由に逮捕することはできない。今は日本から事件に関する資料が届くのを待っている」とした。今後の手続きについて「日本からの資料をレバノンの検察官が精査し、犯罪の嫌疑があると判断すればゴーン氏はレバノンで取り調べられ、裁判を受けることになる」と説明。元会長の身柄については「レバノン国民であるゴーン氏を日本に引き渡すことはないだろう」との見方を示した。

ハヤト: これは実体裁判ではありませんね。先に議論しましたが、ICPOのルールに則った身柄引き渡しの手続の問題です。「~だろう」ですから、最終的な判断は法務大臣です。日本での報道と異なり、出国禁止もちゃんと裁判してますしね。キッチリ20日でコメントを出すあたり、あと20日ですが、日本よりまともですよ。

小林: ルールは若干違うみたいだがな。でも、入管法違反は懲役1年だぜ、こんなの国際手配できるのかよ。

ハヤト: できませんよ、ICPOの規則では赤手配できるのは懲役2年以上です。せいぜいが情報提供の青手配です。



小林: ホントにイヤガラセだな。で、消された記事はテイラーじゃない奴がホテルを手配した読売以外にもう一つあってさ。



ハヤト: 掲載期間ったって、掲載して半日でしょうが!



前日産自動車会長カルロス・ゴーン容疑者の弁護人を務めていた弘中惇一郎弁護士は31日、報道陣の取材に対し、ゴーン容疑者と逃亡を手助けしたとされる米国人の男が、弘中氏の事務所で事前に相談した疑いが持たれている点について「全くあり得ない」と反論した。



2.猫さんは平常運転&ゴーン映画



、、、私が問題としたのは、会社法違反(特別背任)だ。犯行を一言にすれば商取引に見せかけて、資金を迂回させて自己に還流していたということになる。現金を移動させていれば誰でも理解できるのだが、資金移動に「SBL/C」という、日本人には理解できない証券を使い悪質性まで覆い隠した。

小林: 扇情的なタイトルだが、これはゴーンが全財産を没収されるのはテロリスト支援とかした場合なんだろうな。ワイン工場持っている人が、それはないと思うよ

ハヤト: マア、騒いでいるのは日本の話です。何か注射を受ける前の幼児みたいなんですがね。SBL/Cですか、別に日本人に理解不能じゃありませんよ。ま、以前の彼の言い分ではジュファリ氏が闇金の首魁なんですがね。それとリースはどうなったんです?

、、、つまりゴーン被告は国外に資産の大部分を逃がしているということになる。

小林: 考えなくても本人が勾留理由開示で言っていたから、これはアタリマエだな。

、、、武器はドルでしか売買されないということで、テロリストはドルを喉から手が出るほど求めている。

ハヤト: 自分がそうやってトカレフとか買っていたんでしょう。モノホンの犯罪者と一緒にしないでください。

小林: 「俺だけが真実を知っている」というのは、インターネット時代でも、サギ師が良く使う口上だねえ。いずれにせよ、2月半ばになれば出国禁止は解除され、たぶん手配書も取り下げになるから、青手配はあるけどな。色々動き出すだろうねえ。



ハヤト: 映画はどうなります? 最後が箱じゃあどんでん返しとは言えないと思うのですが。

小林: テイラーはさ、佐藤優が言うように当局の目を欺くための見せるための役者だよね。だって見ようによっては息子と頻繁に面会して、親父の影をチラつかせてきたわけじゃない。もし、日本に本当のインテリジェンスがあれば、ゴーン出国の何ヶ月も前にテイラーに最大限の注意を惹いたはずだよ。が、実は日本の諜報機関はそこまで優秀ではなかった。トルコさんに教えてもらってようやくだからな。

ハヤト: となると、映画はテイラー氏がいかに当局を欺くか、その背後でヒヤヒヤものの脱出行をするゴーン氏の話になりますね。

小林: 日本人協力者も出てくるだろうしな。で、映画のラストを見て地団駄を踏むのは検察。国際手配とか何だったんだという。フィクションと言っているけれども、真相は全く違うと。そしてラストは自動車産業のロマンを滔々と語るゴーンの独演会、悪い経営の例として挙げられる日産。いかにも悪そうな内田とかスナールとかが登場するという。レバノンサクセスストーリーだな。日はまた沈み、朝陽は中東から昇るという。

ハヤト: ま、エンターティメントですからね。面白くなければ始まりません。



3.偶然?の一致?

 実はマーベリックの師匠

小林: 高野弁護士は知っての通り刑事裁判のブログを持っているけど、コメントを発表したというから、どこにあるかなと思ったけど、この人はそういうコーナー持っていないんだねえ。新聞報道で知るしかないか。

ハヤト: いやいや、事務所自体のページはあるんですよ。で、トピックに目を通したらマーベリックさん(山縣)、ここの出身じゃないですか。

小林: 関係ないんじゃない? そりゃ師匠がゴーンの事件を請け負っていて、弟子があの三菱のNMBV社員の案件を受任したとしてもだよ。アフリカやサバンナの野生の王国と同じで、弁護士稼業は師弟対決なんかザラにあるだろ。師匠裏切ったって文句言えないよ。ジャガーやピューマの王国じゃ、裏切られた方が悪いんだ。

ハヤト: あの事件では、アナタは山縣氏は日産の手先か、あるいは事情を伏せて依頼されたと見てましたね。

小林: どちらでも別に構わんが、状況証拠からはMNBVの10億円は三菱女性社員の目前で、益子修会長の承諾の下にゴーンに移転されたことは、山縣が言ってこなければ分からなかった。そんな推察を成立させてしまう点、これは間が抜けていたので、たぶん、「傷ついた」とか、なにか芝居で騙されていたのだろうと思っていたのだが。だって考えてもごらんよ、私がゴーンみたいな金持ちで、あくまで争ったらどうなったか。

ハヤト: アナタだったらコンタクトをとる前に熟慮しただろうことは分かります。山縣氏はたぶん、何も知らなかったのでしょう。

小林: MNBVという会社はオランダにあるんだが、ルノーと機能が重複するので東京港区に100%出資の子会社があって、実質的な機能はそこに移転されている。会社の性質上、社員は多くないし、辞令のいくつかは親会社の三菱自動車で発令され、部長級以上は公表されている。今さら隠すとも思えないので、ゴーン氏の事件については推察だけでもおよその光景は描けるというわけだ。だが、推察はしょせん推察であって、アクションが無ければ裏付けが取れない。裏付けとは、その日、その時に、その人物がそこにいたかということだ。それを補完してくれたのがマーベリック、でも、弘中弁護士の弟子だったとはねえ、、

ハヤト: となるとアレですね、例のマーベリック氏は日産ではなくゴーン氏の意向を受けていたという可能性も出てきますね。

小林: 削除の方法まで日産式にするほど思慮深く芸が細かれば、そもそも私とコンタクトしないと思うよ。私は違うと思うね。山縣もカスタマーに振り回されていたんだよ。これはそれだけの話。が、偶然にしては出来すぎているとも言えるな、弁護士は5万人もいるので。ま、ゴーンサイドの場合も考えておこう。

ハヤト: ゴーンさんだったら、彼は弁護士ではありませんが、山縣氏の立場ならどうすると思います?

小林: 無視すると思うよ、たぶん、それが正解だ。



ハヤト: で、NMBVの捜査なんですが、日産の報告書では「10億円持ち逃げ」とサラリと書かれているだけで、大して進展したようにも見えません。ゴーンさんもほとんど触れていません。また、三菱自動車もこの件の追及に関しては及び腰のように見えます。あまり積極的でない。



小林: RNBVのセペリについては、彼女の出自と受領した時期(12~15年)から、おそらく工作費用と分かるのだがな。NMBVについては、ゴーンが約1年で会社の金庫を空にしなければいけない理由が分からないし、それを益子が是認するというのはもっと分からない。

ハヤト: ここは一つ思考を飛躍させてみた方が良いでしょうね。



4.NMBV、金の行方



ハヤト: これは例によってウチの仮説なんですがね。あれは三菱自動車を日産と同じ自動車会社と考えるから分からないんです。三菱自工は元は重工の自動車部門で三菱グループの一員です。このグループはなにか不祥事が起こる度にグループ会社相互で助け合って来たことは誰もが知ることです。そして、現会長の益子さん、ウチの見立てでもNMBVの資金移動に関与していた、は、トップ三社の三菱商事の出身です。

  

小林: あまり評判良くないけどな。商事云々というより、ミラージュ音頭のおじさんというイメージが。

ハヤト: 三菱の芸風ですからね。が、私が言いたいことは、この人の視野は自工だけに限定されているはずがないということです。自動車会社のCEOと同時に三菱グループの全体を見ています。ゴーンを引き込むなんて優れて商社的な発想でしょう。ですから、NMBVの謎を解くには、持ち逃げで片付けたら芸がありませんからね、2017~18年で三菱グループが直面していた問題と、多国籍ビジネスマンのゴーンさんの持ち手を探せば良いわけです。

小林: ありすぎて絞れないよ、三菱マテリアルの品質不正に、自工のリコール隠し、重工の客船炎上にいつまでも納入されないスペースジェット(旧MRJ)、千代田マテリアルとか、ウチは三菱マニアじゃないが、近年2~3年を取っても不祥事の総合デパートだよ。しかし、ゴーンと重ねると心当たりが無いこともない。

 ゴーン姉 クロディーン・ビシャラ

ハヤト: 報告書では業務実態なし、でも、ゴーン氏は10億ドル規模の計画に関与したと気息奄々の姉のクロディーンさんなんですが、2002年の社長時からずっと面倒を見ていて、2016年までコンサル契約を結んでいましたね。フランスとブラジルの商工会議所の会長で、彼の父ジョージを看取った人でもあります。ま、良く分かりませんが、ブラジル政財界に顔が利くことは確かでしょう。



小林: それでこれに行くわけか、昨年合併したがな。ボーイングは三菱航空機とも契約していて、同種の機体を得意とする、ある意味三菱より実績のあるエンブラエルがボーイング傘下に入ることについては三菱サイドには危機感が強かった。確かにこの件ならこのおばさん使えるな。

ハヤト: 本当に10億ドル規模の話でもあります。最終的にはボーイングが40億ドル、エンブラエルが10億ドル出資して新会社が設立されました。新会社の内容は三菱航空機とほぼ同じです。

小林: 2017年には合意していたんだ。でも、まとまったのは最近だから、これは結構手間取った。ブラジルや欧州の規制当局や株主、裁判所が五月蝿かったんだよね。知っての通り、ボーイングは経験豊富なメーカーで、ボンバルディアもそこそこだから、これは機体はあってもサービス拠点や技術に劣る三菱にとっては対抗しがたい相手であった。対抗策ができるまで、合併(会社分割)は足止めするのが望ましい。対抗策があればだが



ハヤト: で、その対抗策がこれだったわけで。すでにゴーンさんは牢屋の中ですが、交渉はまだ元気だった2018年頃を中心に進んでいたと見て良いでしょう。



小林: こんな感じで三菱の方も順調ではなかったわけで。フランスとブラジルに顔の効くクロディーンを使ってボーイングを足止めする理由は三菱には十分にあった。だいたい変じゃない、月給1億円の業務主事(ゴーン)なんてさ、しかもご丁寧なことに三菱と日産がゴーンが使った金の補充までしている。交渉がヤマ場で金がいくらあっても足りなかったんだよ。

ハヤト: しかしそれ変じゃありません? 三菱はともかく、日産には三菱重工を助ける動機はないでしょう。

小林: 本当に日産の金なのかな? 先にも述べた通り、NMBVの事実上の本体は東京にあるんだよ。もちろん財務諸表も公表してないし、役員一覧もない。この会社で何をやっていたかなんて益子以外分かるものか。



【シャンティイ(フランス)=共同】フランス紙フィガロ電子版は十七日、前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告が、オランダにある日産と三菱自動車の共同出資会社に雇用契約を不当に破棄されたとして、日産と三菱自に対し最大千五百万ユーロ(約十八億円)の賠償金を支払うよう求める訴えをアムステルダムの裁判所に起こしたと報じた。共同出資会社「日産・三菱B・V」は三月にゴーン被告の雇用契約を終了、日産は同社を閉鎖する方針を示した。ゴーン被告側は、契約終了の理由が不十分と主張しているとされる。

ハヤト: そういうことでしたら、この件に関してはゴーンさんがいち早く訴えを起こすのも分かります。日産の説明だけだと盗っ人猛々しいとんでもない奴なのですが、三菱航空機のために働いていたのでしたらね。しかしそれ、日産の会長としてはどうです?

小林: 自動車と飛行機は競業しないよ。職務専念義務の問題はあるが、競業避止義務の問題は生じない。それに彼の認識ではアライアンス会長は日産の会長でも三菱の会長でもない。

ハヤト: ま、例によって一つの見立てですがね。