Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2020/1/12)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。



1.今週のゴーン事件 



小林: おばちゃん狂喜乱舞しているけど、いったい何を喜んでいるんだ?

ハヤト: 我々にとってはそんなに驚く話でもないです。特別背任の最初の容疑は新生銀行でしょう? 為替スワップで増担保を求められて日産に付け替えたというあれです。利益相反取引に該るので背任だというものですが。



、、新生銀行に「契約の日産への移転を取締役会で決議する」と約束していたことが、関係者への取材でわかった。実際は具体的な決議はしておらず、東京地検特捜部は、付け替えを実現するための虚偽の説明だったとみている模様だ。

 新生銀行の政井さん

小林: しかし、付け替えを提案したのは新生銀行の政井で、役会決議も取っていたんだろ。損失も翌年にゴーンが払っていて、「これで罪になるのか」と我々でも疑問だった事案だな。利益相反取引の場合は取締役会に重要な事実を開示し、その承認を受けなければいけない。が、報道によるとゴーンの指示で日産の担当者が手渡した決議書というのが極めて簡素なもので、捏造が疑われていたな

ハヤト: アナタは大口顧客を取られたくない日銀の政井氏の捏造と言ってましたね。政井貴子氏は日銀審議委員で、彼女に関わるスキャンダルは推挙した安倍内閣の倒閣につながるからだと。でも、本当にあったんですよ。



小林: フムフム、おばちゃんの挙げたJDDの記事を読むと、2008年10月31日「会社に損害を与えない場合に限り」、外国人役員専用の外為契約についての決議が役員等11名(含む監査役4名)で行われたとある。こんな立派なものがあるのに、何で今まで出ていなかったんだ?



※(1/13追記)原文はフランス語で役員等は”participants”、監査役は”auditeurs”。2008年当時の日産自動車役員会はゴーン(会長)と志賀(CEO)が代取、グレッグ・ケリーはまだ役員ではなく、事件で主導的役割を果たした西川と今津は平取(副社長)、ルノー出身役員は3名の合計9名、監査役は4名だった。上記の文は「2008年10月31日午前、日産本社で西川氏とルノー代表、4名の監査役を含む11名で決議」とあり、日時と開催場所の記載があるので、ビデオ会議システムの利用は定かではないが、全員出席の正式な取締役会で、会社法370条のみなし決議ではない。

ハヤト: 公判前整理手続では証拠として提出されていなかったようです。ゴーン氏本人が記憶していて、あるはずだとベイルートのアブジャウデ事務所が探したら、アメリカの代表訴訟で見つかったとか。会見でこの訴訟に注目してましたね。

小林: 実はこれ、検察も予防線を張っていて、一時期でも会社に損失が発生したなら背任罪と言っていたが、決議があるなら背任ではない

ハヤト: あと、虚偽記載のこともありますね。我々も問題の内閣府令(平成三十年内閣政令第三号)第二号様式第6(1)注意書き(56)a項(d)については、記事は証券取引所様式12Bとありますが同じで、我々もそもそも規定のないものを虚偽といえるのかと言ってはいましたね。アブジャウデ事務所は「判例もない」としていますが。

小林: これは分からんぞ、判例では行政規則の解釈をかなり広範に認めている。退職金の性質は「報酬の後渡し」で、契約が成立した時点で金額は確定するはず。が、この場合は契約はあっても取締役会と株主総会の承認を経ていない。強いて言えば「覚書」で、会社に対して効力を主張しうるものではないとなる。

ハヤト: それは会社法の話でしょう。税法では何かあります?

小林: 国家の確定権があるから、申告納税では聞いたことないが、覚書みたいなものを「報酬」として認定することは可能だろう。が、これの時効は5年で、この場合は2012年時点で「確定」すべき報酬の未申告は、税法上2018年の時点では、払われてもいないのに時効というマヌケな話になる。

ハヤト: この事件では判例を作るしかないとは言っていましたね。

小林: ここで手を引いておけば良かったんだ。

ハヤト: ええ、罰金で済ませるべきでした。しかし、ここは真実が問題ではないのですよ。この時点では日産とルノーは折衝中で、ゴーンさんは会長は解任されましたが、まだ日産と三菱の役員です。CEOリザーブの話はハリナダ氏が持ち込んだと思いますが、ここで出られては困ります。

もう 誰にも止められない♪ いのち賭けたトランスフォーム(レバノン疑獄)♪
傷ついてもやるしかない♪ 青い(赤い)地球(日産)守るのは誰だ♪ 少年は今 戦士(検事)に変わる♪
Go and fight 立ち上がるんだ マスターフォース! 戦うたびにマスターフォース!
(トランスフォーマー「超神マスターフォース」 歌:五十嵐寿也 作詞:竜真知子)


小林: ここで出しておけば少なくとも人質司法の批判は免れた。ま、今の安倍政権は「決められない政府」だから、日産と検察を挙手傍観しながら次の中東劇場になだれ込んだんだろう。それだったら介入するなと。



2.謎の脱出方法



小林: ショッキングな記事だが、ゴーンの伝記本をあのアルノー記者が書くそうで、上の内容はForbesジャパンの責任編集だな。ま、確かにゴーンの家族については、父親に対する言及は少ないのだけどさ。

ハヤト: 一説では彼のジェットの代金は彼の属するキリスト教マロン派の商人たちが出し、救出に当たったテイラーとザイエクは共にマロン派教徒という話もありますね。ああ、アナタ間違えてます。アルノー記者はあのフィガロの人(レジス・アルノー)じゃありません。良く似てますが、フランスのオプセルヴァトール(Le Nouvel Observateur)誌の記者で、我々の知っているアルノー氏(在日20年)とは別人です。L’Obs誌は社会民主主義と銘打っていますが、極左雑誌です。

小林: ま、どうせ日本だけだろうと思って英語の方を見たが、たぶん、アルノーにこれを書かせた日本会議など極右は「ゴーンはもう戻ってこない(だから名誉毀損で訴えられることもない)」と思っているのだろうが、英語のForbesはゴーン脱出のテイラー便にやはり疑いを抱いているな。



ハヤト: 自分のせいで捕まったMNGのマネジャーやパイロット5人、テイラー氏に対して、ゴーン氏がやけに冷たいとは言ってましたね。それに我々が見ても変な所があります。スターゲイトホテルは10時にチェックインできませんし、公開された防犯カメラの映像は時間帯が異なるように見えます。それに決定的瞬間である2件のホテルの出入口(変装、箱詰め脱出)の映像が未だ未公開なのは変です。



小林: 常連でもない怪しい2人組に空港が手荷物検査をしなかったというのもな。あとこれ、ジャパンタイムズの記事だが、たかだかPBジェットの会社が日本大使に会って協力を約束というのも大げさで変じゃない。そういうのは普通トルコ政府でしょ。

ハヤト: トルコ情報は怪しいんですよ。Forbesさんの記事だと「そもそもMNG社というのが怪しい」なんですがね。関空からベイルートに直行すれば簡単なのに、なぜトルコで乗り換えのリスクを冒したのかと。ゴーンさんのグローバル6000なんですが、中国を迂回するためこの飛行機では航続距離が足りず、捕まった時に乗っていたG650ならベイルートまでひとっ飛びだったそうです。ですがMNG社には6000以上に足の長い飛行機はなかったんです。



小林: 乗り換える映像というのもあったが、こちらの予想以上のひどい画質で、これで外交官だ何だと言っていたのは何だったんだ?

ハヤト: テレ朝ですか、ゴーン氏の脱出風景を関空までエキストラを使って実演しましたが、黒ずくめのあの格好にサングラスにマスクまでされてしまうと、エキストラと本人の区別がつかなくなることは分かりましたよ。



閑話休題



小林: 会見で大失態を演じたこの法相、レバノン政府が期限切ったのに外務大臣とちゃんと協議しているのかな?

ハヤト: どうでしょうかね? ま、今まで見ていていちばんありそうなのが、まず「雲隠れ」、そして「黙殺」、あと「蒸し返してクダを巻く」パターンです。最後は「政府組織は正常に機能している」でしょうか。40日過ぎても何もしない方に千円賭けますね。

小林: ゴーンはレバノン政府に経済諮問有識者として協力を申し出ているんだ。日本が何もしなければ、少なくとも彼の国ではゴーン氏の有罪認定は否定され、証拠出せなかったからな、彼は一時的にしろ外交特権のある公職に就いて国外に出る公算はある。

ハヤト: アメリカでの訴訟は民事訴訟における証拠の顕出が刑事裁判の証拠獲得にも有効という例を示しました。JDDが取材したのか、ゴーン側の弁護士がクラス・アクションに加わっていたかは分かりませんが、同様の手法は日本でも有効でしょう。この訴訟はゴーン氏がまだ獄中にいる時期に仕掛けられましたから、この事を見越していたんですかね?

小林: 4(自叙伝、映画)に加え、すでに2(民事訴訟)も実行されているわけだ。

ハヤト: どうなんでしょう? それは日本の法を破ったということで、彼は日本では非難されているんですが、こうして見ると彼にきちんと物を言わせた方が、問題の解決は遥かに早いじゃありませんか。挙げられた4つの罪状はすでに風前の灯です。会見からまだ数日なんですよ。やはり拘束は不当だったのでは。

小林: 今の政権が「まともに目が見え、決断できる政府」なら、独禁法違反でもないのに介入した菅も後悔していると思うし、見ての通り出した方が良かったのだから、これまでの虐待を詫びる意味で、裁判とは別に、密出国罪についてはゴーンにはレミッション(赦免)を与えるべきだ。すでに「司法の不正義」は世界中に暴露されているのだし、フランスとの関係においても、その方がずっと良いはずだ。

ハヤト: では、今回はここまで。