Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2019/10/3)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。



1.マネロンの典型(森山事件)



小林: この事件、会社が会社だけに自民党の議員とか他社からも賄賂とか色々言われているけど、それらはもちろんあると思うけど、少しフォーカスした方が良いと思うんだ。森山という人物が関電で重用されていたのは彼が便利な人物だからだろう。便利という言葉にはエコノミーという意味も含まれる。

ハヤト: ま、電力会社と広報については東日本大震災という好個のサンプルがありますからね。彼ら気が長いですから、瞬間湯沸かし的に怒り狂っても始まりません。アナタは下の図みたいに見ているんですね。要するにマネーロンダリングと。



小林: 会見の中で受け取った金品を菓子や背広券は自由にできたようだが、会社に集めていたというのが気になったんだ。贈答品の中には金貨や商品券のほか、米ドルがあったんだろう。だから、それらを担保にしてアングラマネーを調達したと。これも会見によるが、当時の関電は原発再稼働を急いでいて、反原発の動きなんかに神経質で焦っていたんだろう。つまり動機もあるわけで。

ハヤト: 報道で言われているような森山氏と吉田建設が関係強化に動いたことはもちろんあるでしょうね。で、件の金品なんですが、案の定、東日本大震災を境に一挙に高額化していて、1億円以上貰っていた役員も2人いますね。森山氏関連の会社も対策工事で増収しているのですが。贈答品としても高額すぎて常軌を逸していると思います。



小林: こんなの送る方も送られる方も取締役の欠格事由の禁治産者だよ。が、我々は彼らを精神病者とは見ていないわけで。それなりの合理性に裏打ちされた功利的判断とどこまでも見ているわけだ。これは東日本の経験が役に立っているな。

 金品一覧(産経新聞)

ハヤト: マア、確かに彼らは腐敗しているのかもしれませんが、腐敗しているなりに巧緻は尽くしているわけで。アナタは菓子や背広券、金杯なんかは森山氏が付けたエクストラで、本体は現金ないし金融商品としているわけです。ま、国税局の調べによると森山氏は送った金品を逐一メモに取っていたそうですがね。後で証拠として使うつもりがなければ、そんなことはしないでしょう。



小林: 遺族と連絡が取れていないという理由で3千万~1億の金額が未返済なのは、タックスヘイブンに送った金が回収できていないのだろうな。金塊とか担保に提供した分は簡単だ。実際には関電の金庫から動いていないのだし、現在は解除されているので返してよいわけだ。国税の査察が入ったからだけど、こういう形にしたのは元々トラブルを想定していたからだからな。返せない金額があるのは、たぶん法令上の理由か何かで全部を担保にできない理由があるのだろう。

ハヤト: ま、我々はこれを単純な賄賂とは見ていないのですが、上の構図では使い道が問題になりますね。最終的に誰にいくら渡って何に使われたのかが明らかでないといけない。



小林: 関電に比べるとゴーンはクリーンだな。45社と分かるのは息子のアンソニーが投資先を父親の会社、日産に報告していたから。報告しなかったのはバフワン出資で資金源のGFIで、これはゴーンもアンソニーも役員でも株主でもなかったから報告の必要がなかった。実は上のタイトル、産経だけど、誤解しやすいように2つの異なる事柄を合わせているんだよね。

ハヤト: 上の構図では、関電も使途は把握しているはずですね。ですが、これを明らかにするには犯罪捜査でなければならない

小林: スイス銀行にもケイマンの銀行にも守秘義務あるからな。それに関電だって内部的文書には提出義務がない。民事での追及には限界がある。つまり、上のゴーン程度の内容も会長放逐なんかしていない関電では知りようがないわけで。

ハヤト: 郷原弁護士は会社法での刑事罰を論じていますが、立件(贈収賄、特別背任)は難しいみたいですね。

小林: そんなこと言っている間に証拠隠滅を図っているだろうしな。



2.「いつか来た道」にはならない(韓国)?



一人当たりGDPで韓国は日本がいま世界26位、韓国は31位ですが、日本は2000年の世界2位からの不可逆的な転落過程であり、韓国は急成長中ですから、抜かれるのはもう時間の問題です。「独裁を脱して、民主化を進めながら経済的にも成功し、国際社会でのプレゼンスも増している」という点では韓国はきわめて例外的な国なんです。ですから、当然「成功モデル」として日本にとっては模倣しなければならない対象になる。でも、それだけは嫌なんですね。

小林: 私はコイツ(内田)を全く信用してないが(笑)、北朝鮮と統合すればそれもあるかもな。ただ、統一しても新朝鮮の人口は7千万、それがなければ高齢化社会が日本同様進んでいて、人口比は2.4対1、GDP比も同じくらい、20年前は10分の1、実はかなり良くなったんだが、どこをどう突いたらコイツみたいな考えになるのかサッパリ分からないのだけどさ。ああ、「一人あたりGDP」か、ここで逃げているんだな。

 

ハヤト: 朝鮮と統一すれば人口構成がかなり若返りますから、少しは息が付けるでしょうね。ソウルが牛耳るか、平壌が牛耳るかで方向性は違うでしょうがね。で、何かとお騒がせな文政権なのですが。問題の法務大臣は経歴言動といい、舛添要一氏に似てはいますね。昔モテたとか自慢しいで銭ゲバで特権大好きな所なんですがね。

小林: これ(チョ)が法相にふさわしいかどうかは別にして、韓国の大統領といえば辞めた途端に政敵によって処刑されるのが歴代で、今の所、まともに引退後人生送れた人いないじゃない。で、文大統領も前任者と同じ轍を踏むかどうか、その試金石がこのタマネギ事件で。私は検事総長を解任するかどうかがそれだと思っていた。

ハヤト: 外国から見るとより生々しいですが、韓国の検察というのは日本の特捜部と同じで、明らかに一部保守層の意向で動いているように見えますからね。日本の場合は自民党も民主党も正面切って挑んだ例はなかったはずですね。

小林: あれでも捜査機関なので、政治家の暗部については情報を握っているんだ。また、動かす側も心得ていて、敵の弱みを握っていて提供したりする。たいていカネ絡みで、有力と呼ばれる政治家はかなりあざとい金づくりをしているからな。実際には握っていなくても、その「恐れ」があるだけで政治家は検察改革から距離を置く。



ハヤト: ところが文大統領は遠慮しなかったわけで、まだ解任はしていませんが、捜査につきコメントしたことは明らかに警告ですね。

小林: これ以上進めたら総長を更迭するぞというこれは警告で、日本にも韓国にもこれをやった指導者はたぶんいないよね。で、韓国の場合、元大統領を陥れる検察権の発動者はこれこそ日韓基本条約、請求権協定で作られた日本と韓国財閥のコングロマリットで。だから、韓国マスゾエ大臣の処遇は例の徴用工訴訟といった日本と韓国との関係にも大きく影響するわけで。

ハヤト: チョ大臣が生き残れば、日本はたぶん韓国への影響力を失うことになりますね。ですが、韓国が主として工業技術で日本に依存していたことも良く知られた話です。先のフッ化水素もありますし、それは大丈夫なんですかね?

小林: その辺は良く分からんな、文大統領が朝鮮統一を視野に入れていることは明らかで、たぶん金を亡命させ、平和的に政権移譲を考えていると思うが、朝鮮がイマイチ乗らないのはそのせいだ。朝鮮は朝鮮でほとんど破綻しているから、(中国が助けない限り)体制崩壊は時間の問題といえる。

ハヤト: ま、一般市民には伝わらなくても、軍事エリートが動揺すれば金氏も安泰とは言えなくなりますね。そんなに時間はないと。

 

小林: しかし、良く作るよねえ。だって北朝鮮ってGDPが韓国の100分の1で、滋賀県大津市くらいの経済規模なんだぜ。南北統一というけれど、今のGDPなら韓国民は一人5千円出せば朝鮮くらい併呑できる。その大津市がさあ、市長のこし直美の6年ほどの市政見たけど、業績といえるのは堀場製作所(売上2000億円)の工場を誘致したくらいでしょ。それに引き換え朝鮮は、、

ハヤト: ま、極めて有能とは言えますね。国民の犠牲も尋常じゃなさそうですが。ロケットに核兵器に今度は弾道ミサイル潜水艦ですからね。

小林: テレビで見た艦も、上のいかにも不細工でアメリカまで辿り着けなさそうな艦よりももっと洗練されてたぜ。もっとも今どき砲艦外交が流行るとも思えないが。



3.今週のゴーン事件 

 ジャパンタイムズ

Zimeray objects to prosecutors’ treatment of Ghosn as a suspect, accusing the legal system of failing to protect his client’s basic human rights. Specifically, he argued the absence of lawyers during interrogation, the lack of presumption of innocence, and a prolonged detention that stretched to more than 100 days violated the International Covenant on Civil and Political Rights, to which Japan is a party.
“This is, I think, absolutely shameful,” Zimeray said.
(拘禁はICCPR(1979年日本批准)違反・ジムレ談)


小林: 1999年に日産がルノーの傘下に入った時、退任した塙社長の後任に求められたのは首切り役人でもサイコパスのコストカッターでもなかったと思うんだ。求められていたのは世界レベルの一流の経営者で戦略家だ。単に経営に適した人材なら、サイコパスも含めて日産には東大出の上級幹部が売るほどいたのだからな。首切りや工場閉鎖くらい簡単だろう。が、自身も辞めた塙社長はそれはしなかった。

ハヤト: おそらくはそうだったのでしょう。当時すでに世界企業になっていた日産の舵取りができる人材は日本人にはいなかった。ですが、現在ではリバイバルプランはゴーン以前に塙社長の主導で作られていたもので、ゴーン氏はその実行役、プランが成功したらお役御免のはずが居座っていたというのが日産側の言い分ですね。あと、塙社長についてもルノーに媚びて会社を売った卑怯者という評価が井上久男氏によってなされていますね。

小林: 確かにだな、ゴーンがやったような工場閉鎖やリストラ、もっと大きなものとして調達の合理化を日本人がやったなら、OBから散々に責められて長生きできなかったとは思えるがな。だって考えても見ろよ、会社の同僚は誰も相手にしてくれない。ゴルフにも誘われない。OB会では真っ先に名前を挙げられて吊し上げ、そんな役誰がやりたがるんだよ。だから井上や先に辞めた西川の言い分では、サイコパスの独裁者ゴーンが必要だった。

ハヤト: が、それは彼らが流布したがっている像でもあります。実際のゴーン氏が優秀な戦略家であったことは、彼の後を継いだ西川氏が業績を挙げられず、今年に至っては大減益で、一方、4回も逮捕されたゴーン氏の方は様々な苦闘を経て、今や勝ちつつあることで分かりますね。数カ国に配された弁護団は連携が取れており、もっぱら彼の処遇で問題になった点は日本人親の児童虐待とともに国連で討議される内容になっています。

“Ghosn’s surprising choice of appointing a human rights lawyer shows his strategy of focusing on human rights issues rather than charges like embezzlement,” Yamaguchi said.
(ゴーン氏が人権弁護士を任命したという驚くべき選択は、横領のような容疑ではなく、人権問題に焦点を当てる彼の戦略を示しています。)


小林: その人権弁護士ジムレはゴーン事件だけでなく日本の司法システムを不正と断じて、「日本国民のために」弁護活動を行うと明言しているし、これがいることで日本にいる弘中や高野も不公平なシステムにめげることなく弁護活動を継続できる。こういうのを人事の妙って言うんだ。

ハヤト: ジムレ氏は弘中氏らから報告を受けているようで、容疑については「(起訴事由として)非常に貧弱」、無罪については弁護団が「(検察がその持つ証拠を)全て開示すればすぐに明らかになる」と自信ありげですが、これはやっぱり弘中氏らを鼓舞しているんでしょうね。

小林: ゴーンの扱いはともかく、同じくジムレがUNHRC(自由権規約人権委員会)に提出した日本人親の児童虐待(に政府が有効な対策をしないこと)については痛ましい事件があったせいもあるが、厚労省はてんやわんやだ。

ハヤト: アナタは以前ゴーン氏は「やらせてみる」タイプで、あまり人を信用していないと評しましたが、彼の夫人がいくら訴えても何もしないフランス政府やアメリカを当てにしていたことはなかったようです。ある程度は期待したかもしれませんが、日本司法の異様な有罪率の高さ(92%)も含め、私生活ではかなり参っているという話ですが、状況をドライに見て、独創的な手段も含めて必要な手を打つことはやはり超一流の人物だからなのでしょう。

小林: これでゴーンが勝ったなら、あの気持ち悪い自民安倍政治にも引導を渡せるんだ。関電の話も含め、今まであまりにもひきょうで一方的なやり方をしてきたじゃないか。何で山口などサヨクがこの事件に口をつぐむのか分からんね。連中はなんだかんだ言って今の政治が続いて欲しいのか?



閑話休題

小林: 関電については例の森山会社から稲田朋美が献金という話もあるが、政治資金報告書を見れば分かる話で、福井県と稲田のズブズブ関係は今に始まった話じゃないだろう。

ハヤト: そうですね、話の次元を異にしています。ま、この種の撹乱は東日本大震災でおなじみの手口ですが。

小林: 毒にも薬にもならない些末な悪をワラワラ出してギャーギャー騒がせておいて、ほとぼりが冷めるのを待つというのは電力会社のいつもの手口で。それで非難する側は疲れてしまい、その間にスポンサー引き揚げやスキャンダル暴露で陰湿に脅してオピニオンリーダーを潰していくのがパターンで。

ハヤト: そのうち話題も減ってきますから、世間の関心を集めなくなり、そこで平常運転(倦怠と惰性)に戻るのが東日本でのパターンでしたな。

小林: でも、山本太郎を失業させた上に暴力団を使って除染作業し、何兆円もの金を国からふんだくったんだよね。ヤマト2199みたいにテーマまで曲げられた作品もある。

ハヤト: アナタはこの件は裏金作り広範にばら撒かれた外形としての賄賂は分けるべきというのが前回の主張でしたな。

小林: 稲田やパーティー券なんかどうでも良いんだ。現金を中心に明らかに贈与に過大な金品を集めて、資金洗浄して何をやったのかが問題なんだ。それ以外のものは全てその場をごまかす目眩ましだよ。

ハヤト: 高浜原発の施工で1号機、2号機の工事費が不自然に過大なことを問題にしていた記事もありましたが、特別背任は問えませんかね?

小林: 40年以上前だし、それは無理なんじゃないか?



小林: これもおバカな話で、中国は日本より電子マネーが進んでいるから、顔認証システムを人工知能でチェックしてデモに参加した人間はスーパーで買い物できなくしてしまえという醜悪な政策なのだけどさ。治安の危機でもないのに戒厳法か、中国も長くないな。

ハヤト: しかし、当局にマークされたり買い物できないのは困ります。

小林: 先ず顔隠してデモが異常な話で、日本の共産党みたいに数十人ならともかく、数千数万の規模なら何かやったら小売業に影響出るだろう。スーパーが物を売らないなんてあるものか、闇に潜るだけで、そうなれば物品は高くなるから関係ない人間も含め、不満の矛先は当局に向く。紛争が長期化して政情が不安定になるだけで、メリットなんかどこにもない。コンピューター屋が儲けるだけだ。



ハヤト: 習近平氏は一国二制度を止める気はないんですかね?

小林: 彼を引き立てた鄧小平の主唱した政策だし、あの儒教文化の国では先人の偉業をひっくり返すことは独裁者でも難しい。見ているとどちらも一国二制度を否定する気はなく。香港市民は制度維持を訴えているし、習近平は香港でない中国の「主権侵害」を言い分としている。さっさと(中国が)折れれば良いんだ。どうせ習近平には香港占領なんてできはしない。

ハヤト: 習氏のハイテク共産主義は日本でも憧れる人が多そうですがね。竹中(平蔵)さんとか麻生さんとか。

小林: むしろ日本の方が効果的だろうな。

ハヤト: では、今回はここまで。