Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2019/9/21)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。



1.今週のゴーン事件(ダブルスタンダード) 

 FNNプライム

判決で東京地裁は、裁判の争点となった巨大な津波を予測できたかについて、「津波を予測する可能性がおよそなかったとは言いがたい」とした一方で、「津波の予測に対する具体的な根拠や信頼性はなく、原発を停止するほどの巨大な津波の予測ができたとは認められない」と否定した。そのうえで、「3人は責任をともなう立場にあったが、刑事責任を負うことにはならない」と判断した。

小林: 判決の内容には立ち入らないが、ニュースを見て思ったのは、もし東電の社長や重役がカツマタとかムトウではなく、〇〇・ジョンソンとかルイスとかいう名前だったら、こういう判決(無罪)になっただろうか?

ハヤト: とっくに逮捕されているでしょうし、ゴーン氏の例を見てもまずならないと思いますよ。いわゆる日本司法のダブルスタンダードです。

小林: しかし、300年に一度の地震に予見可能性も何もないだろうし、プレート地震を予見した「長期評価」への対応が遅れたというのも、他社と比較しての話だし、検討は始めていたのだから、裁判所の判断は仕方がないと思える点もあるな。電力の3分の1を原発に依存していた事情で原子炉停止はできないだろうし、検討を始めて2年後に津波が来るというのは彼らのせいではないだろう。

ハヤト: アナタは裁判所と同じで肝心なことを見逃していますね。ええ、確かに東電が巨大津波のリスクを認識したのは2008年です。長期評価自体は2002年に出されていたのですが。その時点から工事を始めても4年かかり、津波は2年後に来たのだから、リスクを認識していても対処できなかった。また、当時の彼らの認識からして原子炉を停止するほどの切迫性は認められなかったというのが判決ですが、何か抜けていると思えません?

小林: こういうのはカンペキに対策しているとニュースにもならないのだが、防潮堤建設の間に津波が来た場合に備え、非常電源設備を防水するとか、煙突を立てて高所に給排気施設を備えるといった対策は弥縫策として当然考えるべきだろうな。実際には防潮堤の建設にも着手していなかったのだが。



直ちに工事に着手し、完了まで運転を停止しなければ事故が起こり得ると認識していなくても不合理とは言えない。結果回避義務を課すにふさわしい予見可能性があったとは認められない(判決要旨)。

ハヤト: 判決の予見可能性などの判断は、まあウチで議論しなくても良いでしょう。しかし、上の赤字の部分には疑問がありますね。

小林: これは危険を認めて対策を始めた場合だが、裁判所が技術論を論じることの危険を感じるな。私が東電のトップだったら、防潮堤の建設は検討を続けるとして、当座の間、運転は続けつつ、15メートルの津波が来ても安全に原子炉を停止できる方策は2002年の時点(長期評価提出時点)で対策を指示するよ。もちろん、防水や煙突くらいの対策では一度津波が来たら設備は壊れる。が、最悪の事態は回避できるわけで、それを考えるのが経営者じゃないか。こんな対策なら数百億円も何年も必要ない。かかっても数千万円で2ヶ月もあればできたはずだ。

 自動車用シュノーケル ジープ、ランクルなど各車対応可能なありふれた自動車グッズ

ハヤト: もし、東電の社長が何とかジェイムズとかラムジーだったら、それをしなかったことで有罪になるのでしょうなあ。何億円もの報酬で雇われる彼らはプロの経営者ですから。このくらいのことは期待しなければ。防潮堤は15メートルの津波が来ても運転を続けるための設備ですからね。発電所そのものの被災を防ぐための方策なら他にもあったでしょう。神ならぬ人間のこと、東電の経営者に「絶対的安全」などは我々も求めませんがね。



小林: 要するに、東電の管理職はグローバル基準から見れば無能で能力が低いんだ。給料も〇〇ロビンソンより安い。なので裁判所もお目こぼしをしてやっている。これはそんな判決だな。くだらんよ。



2.証拠共通?の原則



弁護団は11日、従業員のプライバシーや企業秘密が含まれることを理由に日産が不開示を希望した電子媒体のデータを削除しているとして、証拠保全を申し立てていた。地裁は、地検が削除しているのは複写後の電子媒体のデータで、元の電子媒体のデータはそのまま保管していると指摘した。

小林: これはどう説明すれば良いのかな? 裁判所は「複写後の」媒体だから問題ないと言っているが、その複写とは検察が弁護人に渡す証拠資料のことだし、それが中身を切除されていたり改ざんされていては、同じ名前の証拠でも、検察と弁護人で中身が違う証拠で裁判する、そんなことにならないか?

ハヤト: 複写については日産の要望通り削除した内容を渡しますが、閲覧についてはオリジナルを見せますので、現在の整理手続では証拠は両当事者の認めたものしか公判廷で提出されませんから、そこで改ざん証拠は排除され、公判の進行に影響はない、そういう理屈ですかね。



小林: とはいうものの、閲覧だけでは弁護人の不利は拭えんな。数ヶ月前からジムレやキャロル夫人が問題視していたのはこれだったのか。

ハヤト: 一つ提案があるのですがね。彼らの言い分を見る所、どうやら複写したものについては公表(リーク)を覚悟しているようですから、削除した部分については赤ペンで書き加えたらどうです? 見た所、削除方法はウチに来たマーベリック弁護士事務所(千代田区)と同じ指図のようですからね。文章を丸ごと消すのがやり方なら、前後の文脈を考慮すれば添削は墨書きよりむしろ扱いやすいです。

小林: それは良い手だな、本当だろうとデタラメだろうと、書き加えた部分についてはオリジナルを出す以外反証のしようはなく、資料が多い分、検察・日産を一方的に防戦に廻らせることも可能だ。裁判は遅れると思うけど、どうせ思いっきり引き伸ばす気だし、まだ期日も決まっていないし、連中の秘密主義を逆手に取って空中戦も良いかもな。「策士策に溺れる」、なにせこの裁判、半分以上は政治事件だから。



3.国家主義的極右政権の経産省



小林: 一応、日仏でも囁かれているこの事件(ゴーン)の目的は、外資の傘下に入った日産を「取り戻し」「純然たる日の丸企業」に復帰させるということだが、これは当人たちの言い分は違っても、この事件を論ずる人の半数くらいは感じていることのようだな。ザ・タイムズが安倍政権を「国家主義的極右政権」と評したこともある。

ハヤト: で、日産子会社の流通商社、日産トレーディングの売却です。これはマア、先の起債失敗の穴埋めでしょうかね。金額もほぼ同程度で、買い手も年金(GPIF)関連機関のようですから、これは経産省による日産への実質的援助なのでしょう。ただ、トレーディング自体は1978年の創業で、日産子会社としては年季の入った会社なのですがね。

小林: この会社は最近の業務実績を見ると日産というよりは、むしろルノーの流通商社になっていたようなんだ。ここ三年しかないが、高張力鋼板の売上が年率10%の比率で伸びていた。他の部品とか機械とかはほとんど変わりないのにね。年商は6,000億円、何でルノーかというと、高張力鋼板を使う新しいCMFプラットフォームの使用車はルノーの方が日産よりずっと多いからさ。



日産では前会長カルロス・ゴーン被告が主導した中期経営計画(11―16年度)「パワー88」中に投資した新興国の工場が特に低稼働率に苦しむ。合理化計画を早期に具体化し、数量規模から質重視の経営への転換を急ぐ。



小林: わざわざインドネシアを出したのは、次期社長に色目を使っている志賀俊之(元日産代取)を牽制する狙いもあるだろうな。インドネシアは志賀が立ち上げた工場で、彼の数少ない功績の一つだから。が、中国以外のインド、インドネシアなど東南アジア、ブラジルの市場がここ数年鈍化しているのは本当だが、「数量から質」は違うと思うぞ。今年に入って西川が廃止したのはキューブやジュークなどルノーと共同開発のBプラットフォームやCMFばかりで、廉価版のVプラットフォームは一つも廃止してないじゃないか。

  典型的なVプラットフォーム車(ラティオ)

ハヤト: Vプラットフォームはルノーと共同開発したBプラットフォームがベースで、開発費や製造費を浮かせた、日産専用いわば廉価版ですからね。ルノーとの協業を止めるとなると、今の日産には使い古された古いプラットフォーム(B、C、D、V)デザインの悪い没個性なクルマしかありません。

小林: 「技術流出を恐れて」という話だが、これまで見た感じじゃ、自分で自分の首を締めているようにしか見えんな。



閑話休題

 高野・刑事裁判を考える

検察官は,弁護人からの証拠開示請求に対し,電磁的記録を一部開示する場合,まず押収した電磁的記録媒体から,①保存されているデータそのままの複写物を作成し,企業秘密や個人のプライバシー保護の観点から一部不開示と判断した②部分のデータを削除する方法により開示に適した複写物を作成して,弁護人に閲覧させ,③謄写請求された場合には,さらに,その複写物を作成して交付できるように準備をしている(なお,電磁的記録媒体の複写物そのものに不開示とした部分を特定して明示することは技術的に難しい部分があるが,検察官は,書面で回答する方向で検討している。)。

小林: 先の話だが、ちゃんと確認して話をすべきだったな。これは前よりタチ悪いじゃない。

ハヤト: そうですね、閲覧まで検察官が編集した「証拠」しか見られないとなると、「公正な裁判」とは言い難いと思います。

電磁的記録媒体の複写物そのものに不開示とした部分を特定して明示することは技術的に難しい部分があるが,検察官は,書面で回答する方向で検討している。

ハヤト: ま、我々もやられたマーベリック弁護士事務所(千代田区)方式ですが、そうですね、例を挙げた方が良いでしょう。今晩のウェザーニュースからですがね。とりあえず、「沖縄」を非公開にすべき情報としますと、こんな感じになります。

(オリジナル)
大型で強い勢力の台風17号は21日(土)21時現在、東シナ海を時速20kmで北に進んでいます。中心気圧は970hPa、中心付近の最大風速は35m/sで、沖縄は台風の暴風域から抜けています。一方で九州の一部が強風域に入りはじめました。


(墨書式)
大型で強い勢力の台風17号は21日(土)21時現在、東シナ海を時速20kmで北に進んでいます。中心気圧は970hPa、中心付近の最大風速は35m/sで、●●は台風の暴風域から抜けています。一方で九州の一部が強風域に入りはじめました。

小林: ま、戦時中とか自衛隊が天気予報を仕切るとかしたらこうなりそうだな。

ハヤト: ですが、我々も求められたマーベリック式というのはこういうものではなく、下みたいな感じになります。

(マーベリック式)
大型で強い勢力の台風17号は21日(土)21時現在、東シナ海を時速20kmで北に進んでいます。一方で九州の一部が強風域に入りはじめました。

小林: 沖縄はおろか、台風のスケールや暴風域の直撃を受けた地域があったことすら分からなくなるわけで。しかも、上みたいに(該当箇所を削除)といった断り書きすらなく、一見して平然と読めてしまうわけだ。しかもその取捨選択の判断を検察官が行うという。

ハヤト: アナタも最初は墨書式で対応しましたが、「前後の文脈がどうの」といった難癖をつけられて、最終的にはマー式に落ち着いたようですね。

小林: 文章の解釈云々をこれと争っても仕方がないと思ったんだ。しかし、弁護士が「前後の文脈」という個人情報保護には本来必要のない指摘をしたことで、これは保護のみならず改ざんを企図した方針で動いていると推認させるには十分だ。つまり、検察は削除もしつつ、同時に自分らに都合の悪い情報、この場合は台風のスケール、も、「前後の文脈」を考慮して読みやすくすることで、改ざんして隠してしまうことも考えられる。

ハヤト: 何が争点かによって変わってきますが、こういう工作をされること自体、弁護人の負担を過重にするものとはいえるでしょうね。



小林: 特捜部の事務処理方法にも問題があるのではないか、開示請求を受けて、裁判所も幅広い開示に応じるよう検察に促していたのに、一事務官からの電話で抗議の余地なく日産の申し入れによる削除の方針が伝えられ、以降の決定審でも事務方の方針が裁判の方針になっている所から見て、元々リソースの少ない特捜部のこと、事実上の証拠管理は検察庁ではなく日産で行われているのではないか。



ハヤト: この事件につき、日産が調査に要した費用は200億円という話もあります。彼らのいうゴーン氏による損害は350億円ですが、実際に支払われたのは最大限に見積もっても100億円足らずです。

小林: 正義の追求というのは必ずしもコストに見合ったものではないが、この事件にはそれだけの大義名分がないし、損害の2倍の費用を正当化できる経営的事情もない。

ハヤト: 事務官など多くてもせいぜい十数人でしょう、全員が英語読めるわけでなし、リソースにこれだけ差があると、日産と検察の相互依存関係は西川氏の退任だけでは切れないレベルで、日産の支えなしでは検察の敗訴は必至という感じもしますね。

小林: もったいぶった理由を付け、証拠改ざんなんかに走らなければいけないあたりで馬脚が見えているがな。それに西川はまだ役員会にはいるし、ゴーン退治専門役員として執行部にもいる。次の株主総会こそは辞めさせないと、もっと早くても良いが、事件に引きずられて会社も破綻だよ。

ハヤト: では、今回はここまで。