Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2019/9/1)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。



1.今週のゴーン事件 



フランソワ・ジムレ(Francois Zimeray)弁護士は仏週刊紙「ジュルナル・デュ・ディマンシュ(Journal du Dimanche)」への寄稿の中で、「東京地検が人権侵害を犯していると非難する時が来た」「日産および日本の政治権力との驚くべき共謀といった、公平性を保つ義務に対する重大な違反がある」と述べた。

小林: この弁護士はBFMTV(フランスの日テレ24)にも出演していたがな。言っている内容はほぼ同じだ。元記事はJDD(ダイヤモンド新聞)への寄稿で、時事はAFPの転載で1ソースといえるから、この場合は別のソースを探すんだ。BFMTVと合わせて2ソースだな。ウチはこのくらいの慎重さはあるよ。フェイスブックやツイッターで写真漁って犯人探しする大学生と一緒にするな(笑)。

ハヤト: あれ(常盤あおり)はカオルさんも騙されたそうですね。が、アナタは2通信社ルールを説明してリツイートをやめさせたと。が、まあ、記事の内容は我々には既知と言えるものですね。JDDの方も見ましたが、「証拠にアクセスさせない」は、アナタは公判前手続の偏頗性と説明していましたが、キャロル夫人に続き、弁護士まで指摘しているとなると、そういう制度以上に、刑事訴訟法の規定を逸脱するようなことをやっているんですかね?



小林: そういうことをやっているなら、実際に手続に携わっているこちら(弘中)が外国人特派員協会で言うと思うんだ。ジムレはゴーンの弁護士だが、いわゆる人権派でルノー対策や企業訴訟ではなく、日本政府の人権侵害を糾弾するために雇われた弁護士だ。コメントは概括的で、海の向こうからの日本裁判制度批判というべきものだけど、市長や複数の国の大使などを歴任した政治家でもあり、ま、いわゆるフランスの人権活動家の大物だな。

"Carlos Ghosn porte malgré-lui, les dérives d’une époque et d’un système, explique-t-il. Il faut renoncer à ce qu’il suscite de la compassion. Mais, nous, on ne veut pas de la compassion, on veut le respect du droit. Dans cette affaire, il y a une dimension de vengeance sociale. On ne recherche pas la vérité mais la bonne conscience. Carlos Ghosn demande seulement un procès équitable".
(ゴーン氏は(フランスおよび日本の)世論や日本の検察制度による執拗な非難の渦中にありますが、世間の同情を集めるためには(彼が無罪の主張を)諦めることも必要でしょう。ですが、我々は同情が欲しいのではありません。我々が彼ら(フランス国民および当局)に求めているのは法の尊重です。この事件には(格差社会に対する)社会的復讐の側面も見受けられます。私たち弁護士の目的は真実の探求ではありません。私たちが日本の司法制度に求めるものは法的な良心です。カルロス・ゴーンは公正な裁判を求めているにすぎないのです。<フランソワ・ジムレ 弁護士>)

ハヤト: ま、彼も今は手足をもがれたダルマ状態なんですが。暗黒司法に影響はほとんどないでしょう。

小林: ハーグの国際司法裁判所の弁護士でもある。国際司法裁判所といえば天皇の叔父の小和田恒がいた(~2012)所だ。面識は多少はあるかもな。弘中みたいな実務派弁護士を重用する一方で、こういう高所から訴訟全般を見渡す大物を配する。軟禁状態で大した指示なんかできるわけないが、基本的なロジックとして、相変わらず見事だねえ。これは後から効いてくるよ。弘中もこれがいるといないとでは安心して仕事できるかどうかが違ってくる。



ハヤト: ま、「何で逮捕されないんだ!」と、ジムレに口を極めて非難されている今の経営者(西川)に比べると、人を働かせる名人というか、ま、ゴーン氏の「犯罪」についてはこれから色々ありますが、自分可愛さに、たかだかネット記事の泡沫文の抹殺に走る経営者とは、やはりレベルが違うんでしょうな。「マッサツ」は、おそらくあちこちでやっているんでしょうがね。

小林: 企業法務部と言わず個人にやらせるあたりに何ともいえぬ姑息さが、そんなもんどうでも良いが、西川さんに益子さん、もう少し経営者として社員のやる気を引き出すことはできないの? 昔のスパイ映画じゃあるまいし、失敗したら当局は一切関知しない、ジー(フィルムの燃える音)なんてのは、弘中に安全ネット(ジムレ)があって、日産社員は失敗したらクビじゃ、最近は失敗しなくても切っているようだが、ゴーンをやっつけても笑い話だよ。

ハヤト: やっぱり長期戦になればなるほど不利なような。この一般人を超越したロングスパンで布石を打つやり方は、ゴーン氏の特徴だと以前も指摘していましたね。



小林: ホント、常人離れしてるわな。でも、ゴーン自身が高齢(65)なので、示唆にあるように罪を認めて短期間入牢しても良いのだろうが、そういうのはプライドが許さないんだろうな。というより、打つべき手を打たないと気が済まない性格なんだろう。おかげで彼のロジックは我々には読みやすいのだけどさ。ゴーンの行動には数学的美意識は感じても、散漫さとか無秩序、粗放さといった要素はあまりない。最近話題の息子を通じた投資だって、しっかり儲けている

ハヤト: 粗放さの代表のようなベルサイユとか16億円クルーザーとか10億円業務主事(NMBV)とかが非難されているんですがね。



小林: しかし、ワイン事業はしっかり軌道に乗せている。イクシールはゴーン所有のワインで、最近では日本でも売れてるよ。



2.カーシェアリング



小林: 最近、駅前の駐車場なんか行くと、「わ」ナンバーのクルマが停めてあって、聞けばカーシェアリングのクルマらしい。毎月会費を払って(千円程度)、ICカードでピッとすればクルマが使えるという。一定時間までならガソリン代も定額に含んでいて、請求は翌月のカード払い。クルマって実は案外費用がかかるから、ガソリン代込みなら月2万円のこれも良いかなと。

ハヤト: でもまだ高いですね。レンタカーみたいに、いつも新しくて満タンの状態の良いクルマが使えるのは嬉しいですが。現時点では自分で買った方が安いでしょう。

小林: お金にはストックとフローがあって、日本の場合、給与が安いのでフローのない家庭が多いから、結果的にお得といってもなかなか手は出ないだろうな。年に数回しかクルマ使わないという人ならレンタカーで十分だし。見た所、カーリースの共同所有版だねえ。ワンルームマンション共同所有のクルマ版といったところか。減価償却だけで見るなら、どちらもほぼ同じだな。もっとも7年落ちのポンコツなんか、いくら安くても誰も乗らないけど。

ハヤト: ビデオレンタルみたいに安くなれば普及はするでしょう。

小林: オンデマンドに駆逐されているじゃないか(ビデオレンタル)、私は借りているけど、それはピエール瀧の出演作がオンデマンドでは軒並み視聴不可だからで。私はネット通貨やクラウドなんか信用してないんだよ。それで存続して欲しいと思っているだけだ。

ハヤト: ま、我々の頭が固いのかもしれません。クルマ会社としては、年間数万台も購入してくれるレンタカー会社は上客です。

小林: となるとクルマは足代わりのシェアリングカーと、年に数回のツーリングのために車庫に入れて取っておく工芸品カーに二分されるわけか。フルラインベンツ化、何か違うと思うぞ。だいいち、10年以上車に乗っていて、メーカーがまともに保証してくれた例が今まであったか。ナビのアップデートなんか数年で打ち切りじゃないか。ネット通貨やクラウドもカーシェアリングもやっている連中に信用ないんだよ!



ハヤト: ああ、アナタの家にあったそうですね。17年間居座ったお父さんのクルマ・プログレ、最後の方ではアナタが車検取ったり廃車手続きしたんでしたっけ。

小林: ベンツなんかもあるが、工芸品的仏壇カーといえばこんなのだろうな。確かに丈夫ではあった。しかし、未来の自家用車がこれかと言われれば何かが違うような。樹脂類の性能はこれよりもさらに進んでいるから、価格1千万円でどこも壊れず20年くらい使えるクルマは作れるのだろうが、、

ハヤト: やっぱり5年もすると他のクルマが良く見えてくると思うのですよ。

小林: 今の所、定期的なメンテナンスくらいで大きな出費がなく10年乗れるクルマはないよね。あったらメーカーの人が失職してしまう。



閑話休題

ハヤト: 割と立て続けに色々扱いましたが、予定していたことですよね?

小林: ゴーン事件は昨年からフォローしているけれども、後のは本来扱うはずが事件が色々あって先延ばしになっていたんだ。そこで月末なので一挙に進めようと思ったのだが、三菱以外のクルマにも色々乗ったのだけどね。トコットとかアルトとかマツダ3とか、クルマレポは面白くないから出さなくても良いか。デイズだけは書かなければと思ったけれども。

ハヤト: クルマについてはマア、乗ってばかりではなく、色々調べもしたそうですね。

小林: 思った以上にガラパゴスだねえ。「失われた30年」と言うけれども、その間に日本は世界標準からどんどん孤立してしまった。で、トップ経営者の識見に期待する所大なのだけど、イの一番が「スカイライン復活」じゃ、ちょっと、、



ハヤト: そもそもスカイラインがどんなクルマだったか、R32とか知っている我々でも忘れかけていますからね。R32はアナタは乗ったんでしょ?

小林: 濁ったところのない爽快なクルマで、6気筒エンジンが軽やかに吹け上がって軽快に走れるクルマだったけど、バランスはシルビアの方が良いがな。今じゃ2リットルの直6なんてフリクション多そうな代物はどこも作らない。ボディも今のに比べたら紙ペラで、軽自動車と衝突しても助かるかどうか分からない。いや、軽の方が生き残る確率高いだろう。



ハヤト: フェアレディはどうでした?

小林: VQエンジンのビシッとしたクルマで、重いけれどもセダンのコンポーネンツだが別物で、これだけスポーティーなクルマが作れるのかと感心した記憶はあるな。ガソリンリッター5キロなんて、当時は誰も気にしちゃいなかった。



ハヤト: デボネアにも乗ったでしょ?

小林: これの原型はギャランのシグマで、発売時はタクシー車として地方で良く使われていた。積雪地はFFの需要があったんだよね。シグマは悪い車じゃなかったんだが、デボネアはボワワーンとしていて、私じゃまともに操縦できなかった。コンポーネンツの耐久性も低く、パワステなんかは7万キロでギシギシ鳴っていたが、あれは仕様なのかな。今のミラージュの方がよほど重厚感あるし丈夫だ。ただ、当時の「ミラージュ」はステアリングからのインフォメーションがほとんどなかったけどね。あまり丈夫じゃなく、作りも適当でトヨタや日産より弱い車だ。ダイムラーが来るまでの三菱なんてこんなもんだよ。

ハヤト: ま、どれも古臭いクルマで参考にならないとは言えるでしょうね。

小林: この辺の時代を引きずっているのがカローラとかプレミオとかマーチとかで、クルマはこれで良いといえば良いのだろうが、それじゃ遅れてしまうのは事実としてあるだろうな。すでに市場ではマツダのアクセラやトヨタ・オーリスは良い車だが、ほとんど同じ仕様のVWゴルフの方が中古車市場では数も豊富だし安い。現代水準のクルマで生産国の市場で負けるというのはちょっと、、



ハヤト: アクセラもオーリスも今の日本の人には(国産車としては)大きくて豪華すぎるんですよ。

小林: でも世界じゃこいつらが大衆車なんだ。そういうのをアップデートする努力を自動車メーカーの首脳や政治家は何かしたのか。トヨタが「二世代遅れた自動車インフラの会社」なのは前からだから構わんが、日本国民まで二世代遅らせることはないだろう。

ハヤト: ま、せめて大衆車(ふぜい)は普通に受け容れられるようになりたいものです。軽はかなりドメスティックな特殊な代物ですからね。



小林: こういうのを見ると虫酸が走るんだが、受け容れられるようにならないといけないのだろうな。どうしてもバックライトが切れたらどうすると思ってしまうんだが。それに何とかコネクトというのも無理やり借金背負わされているみたいで嫌だ。

ハヤト: 自動運転車に自動運転中に足の置き場がなかったり(日産含むほとんどの日本車)、結構先走ったところはあると思いますよ。でも、アナタの好きなアナログメーターだって制御信号は前から電線です。光ファイバーのものもあります。デザインが練れていないだけで、馴染んだ方が良いですし、使うとなかなか良いものですよ。



小林: スタートレックの世界を地で行けるほど、技術もAIも自動運転も進歩しておらんと思うのだ。

ハヤト: ええ、かなり劣るでしょう。でも、だからといってスーパーカブにしがみついてこれが世界一と盲信するのは、頭の固い老人のたわ言です。進歩を否定せず、新しい技術の良い所を見るようにしなければ。

小林: 地震や火災など天災には非常に不安あるがな。クルマだけじゃダメだ、使い方の提案も実践しないと。ああ、フル液晶ディスプレイくらいなら、飛行機ではだいぶ前からそうだから、私はまだ受け容れられる。が、ディスプレイでドラクエやスーパーマリオ2をやらされるのは反対だ。この点、日産デイズは相当煩わしい

ハヤト: では、今回はここまで。ま、何もなければ、当面書くこともないでしょうね。

小林: その予想は外れるような気がするな。