Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2019/8/28)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。


1.「清盛」と悪夢?の民主党政権

 

小林: 先のあおり運転もそうだけど、世論に乗っかって衆を頼んで叩くという論調とは、ウチは一線を画していたはずで。

ハヤト: でも影響されるんですよねえ、で、最近は過去に誹謗していた、あるいはそもそも関心がなくて見なかったドラマを再発掘しようという計画で、やっとウチらしい話になってきました。そもそもこのサイトは小説サイトですからね。

小林: しかし、ゲオシティーズが閉鎖されて肝心の小説が読めなくなってしまっているのに、自己紹介で「作者の~」は惰性とはいえ変だわな。今はカオルさんの所に一時避難しているけど、「さくらのサイト」なんて私は最初から信用していなかったから、本体の小説は移さなかった。なのでいつでも閉鎖して他サイトに移れるのだけども。小説付きとなしじゃ、同じサイトの運営でもタンカーとモーターボートくらいの違いがあるからね。

ハヤト: プロバイダの運用方針はウチでは時間を掛けて見ています。変なところと契約してしまうと、ATZのような膨大なものはすぐに退却できないのですよ。

小林: で、「八重の桜」の次は清盛なのだけど、官兵衛(軍師)も並行して見ているから、時間がかかるな。見た様子では清盛は「価値ある失敗作」、官兵衛は凡作だが。

ハヤト: 大河ドラマや特撮はネットでもしっかりしたレビューがあるのでウチでは手を出さない方針だったのですが、清盛とか官兵衛では見ませんね?

小林: 視聴率が壊滅的に低かったからな。いずれにしろ、本当は名作佳作を無関心や偏見で不当に貶めることは良くない。で、清盛なんだが、これは自民党政権が崩壊して、クリエイターたちの重石が取れたことが弾けた理由だと思うんだ。ただ、コントロールが効いておらず、やりすぎとか滑っている所もある。

 

ハヤト: 実験的といえば、天皇家のことを「王家」と呼ぶ試みがありましたね。

小林: ネットに画面ないけど、古日本犬の血を引く犬をわざわざ探してきて画面で走らせた場面もあったな。清盛が「お前は犬だ!」と呼ばれて羅生門の前に放り出される場面に本当の犬が現れて、いかにも「ジャーキーに釣られているんだろう」的な走りが笑いを誘ったが。

ハヤト: 古日本犬じゃタレント犬の会社にも役犬いないでしょう。だからジャーキーで走らすしかなかった(笑)。マニアには受けるでしょうが滑っていますね。

小林: 思うんだが社会的地位とか偏見とかでさ、押さえつけられていた人間の重しが取れた時、温めていたアイディアを形にする機会だと考えると思うんだ。あんなこともこんなこともやってみたい。そういう空気を作ったのが2009年の政権交代で。「清盛」の撮影は大河ドラマの撮影って1~2年掛かるから、その空気をモロに吸った感じはあるよね。「八重の桜」も、あれは1年や2年のドラマじゃないよ。チームで検討を進めていて、何度かボツになった後でドラマ化したんだ。

ハヤト: ま、NHKは巨大放送局で1万人の局員がいます。その中で企画の不採用や冷飯を食わされて、メインストリームからも外れ、手持ち無沙汰で遊んでいた人間もいた。マア、会津藩のドラマなんて政治的理由からも自民党政権下じゃ、通らなかったかもしれませんね。

小林: タガが外れてそういうエネルギーが各所で噴出してきた場合、それをどう統御するか、あるいはすべきか、「悪夢の民主党」の時代のドラマを読み解く鍵はこれだと思うな。

ハヤト: ま、最初からうまく行くわけはありませんがね

  源義経(滝沢秀明「義経」、国広富之「草燃える」)

小林: なので、後の我々としては、オンエア時に評価するのが理想なんだが、失敗は失敗でもそこから何が得られたかを見る必要がある。「義経」みたいな美麗な平安絵巻はそれはそれで良いが、人当たりの良いこの路線を繰り返していては進歩がない。

 

ハヤト: 「人当たりの良いこの路線」ドラマも同時放映されていたんですよ。民主党の時代は異色作オーソドックスな作風が交互に現れていた感じですね。

小林: 「清盛」もそうなんだよね。斬新な部分もあるかと思えば、同じ話でこれ以上はない陳腐な演出をしたりする。が、ネットの誹謗に同調して、揚げ足を取り、片言で失敗作、駄作と切り捨てることはそう言った人間の了見の狭さ、気宇の小ささを白日の下に晒すようなものだ。批評をする人間として、それはあってはならないことだ。



2.そもそもウチでレビューを始めた理由



ハヤト: そういえば「らき☆すた」も京アニを批判するに作品を見てないのは良くないと視聴した作品ですが、評判の割にレビューの少ない、ほとんどない作品ですね。ウチでやる予定は?

小林: ウチで扱うのは「作品」であって、パイロットフィルムやプロモーションムービーじゃないのよ。マイケル・ジャクソンの「スリラー」が1億枚売れたって、それをウチが取り上げることはないでしょ。「らき☆すた」はハルヒなんかと同じマーケティング作品、ターゲットがこの層でそういう演出をすれば何枚売れてその娘や同級生がという計算がされたプロダクトで、本質的に創造性の発露である作品とは違うんだ。

ハヤト: ま、ウチの場合、今ではメインコンテンツですが、レビューを始めたのはアナタのATZがZガンダムを下敷きにしたオリジナルで、元の作品をアナタはボロクソに貶していましたが、貶すにしろ、ちゃんと視聴しましたという証明がないと自分の作品も正当性がないというものですね。



小林: そういうものだよね、最近ではヤマトだけど、元になる作品があって、それをリメイクする場合には、そもそも元作品をどう見ていたかという意見がなければいけない。私が出渕裕や小林誠、福井晴敏を低く評価するのは、そもそもそういう作業をしていないし、したとしても絵柄がどうとか彩色がとか、元作品の制作者が到達した視点に及んでいないからだ。絵だけ良くすれば作品になるなら、画家はみんな名監督になれる。

ハヤト: それをしないで後作を作るのは、後出しジャンケンのようなひきょうさとも言ってましたね。ま、アナタは再三福井氏や小林氏に旧作に対する見方を提示するように求めていました。オリジナルの要素を入れるにしろ、それ無しでは受け容れられないとは、ま、彼らの顛末を見れば分かりますがね。

小林: 出渕が西崎義展の人格破綻者ぶりと狂乱ぶりをいかに語ったって意味がない。創作という作業を通じて、その狂人の域にいかに達し、乗り越えることができるかがこちらの知りたいことだ。彼らについて知り、その時代を知り、より以上の視点を身に付けて見下ろすことで初めて、前作を乗り越えたと言えるんだよ。

ハヤト: ま、有名な話です。出渕氏は旧作ヤマトのスタッフの誰ともコンタクトを取りませんでした。ま、会う必要は必ずしもありませんが、彼らの仕事については一言あってしかるべきでしょう。



閑話休題

小林: 考えてみれば、ウチって本来はこういうサイトだよね。ここ二年ほどは時事専門みたいになっていたけど。

ハヤト: 作品がつまらない、、というのが根本原因と思いますよ。ポリティカル・コレクトネスとか言葉狩りとか色々ありまして、あと、忖度なんていうイヤな言葉もありますね、制作現場が萎縮してしまっているのが画面を通して伝わってきていまして。そろそろ弾けた作品が欲しいとは思いますね。



小林: そういえばG7サミットがあった。CNNは4時間から6時間掛けてビアリッツから生中継していたけど、我が日本は何? 定番化した韓国叩きに芸人番組、常磐道のあおり運転でこのサミットの中心議題がGAFA課税だったことにはほとんど触れなかったぞ。

ハヤト: ステイトメントが出なかったのは、そもそもGAFAの母国で後ろ盾のあるトランプさんとその他G7首脳との間には根本的な相違があり、合意はハナから期待できなかった、そういうことがありますね。規制の必要性についてマクロン大統領が英語でスピーチしていたことには感心しましたが。

小林: トランプも頷いていたな、彼って河村たかしだと思うんだ。例の不自由展、実は見学した河村はフンフン頷いて展示を見ていた。後に強硬な批判派に変わったのは入れ知恵されたからだと。見た感じ、あの場では本当に感心していたんじゃないか。



ハヤト: でもまあ、毎度毎度の商売人ぶりには別の意味で感心しますがね。台湾にF-16を売りつけ、今度はトウモロコシですか。財政が消費税がとか言っている今日で、そんな金どこから出るんですか?

小林: この辺の事情は実は私が学生だった時代から変わってなくてさ、アメリカが日本に対して特権的な地位を持つのは、別に核ミサイルや在日米軍が15分で首都を占領するからじゃないんだ。今の国際社会、そんな蛮行は諸国が許さない。軍事的にも無理筋だと思うしな。そうではなく、ずっと昔からアメリカが輸出総額の30%を押さえていて、最近は中国がいるが、最大の貿易相手国だということだ。

ハヤト: 統治の仕組みもありますね。三権分立が徹底していて、アメリカ大統領は絶大な権力を持ちます。これほど個人に権力が集中する仕組みは日本には首相にも天皇にもありません。

小林: だから議院内閣制の日本では及びもつかない政治的アクロバットが可能なわけで、今はトランプでしょ、ご機嫌を損ねたら本当に輸出入を丸裸にされかねない。いや、この軛から脱しようという試みはあったんだ。プラザ合意後とか、でも、アメリカが邪魔をしたこともあるし、戦後補償の問題で躓いて、構造を変えるには至らなかった。ま、換言要約すればアメリカは日本が対応するより遥かに迅速に日本の政治経済に打撃を与えることができる。これに対抗できる政治勢力は自由民主党も含め、過去にも現在にも日本には存在していなかった、そういうことだ。言うことを聞くしかないのさ

ハヤト: ということは、アジアと仲良く出来て、同じように効率的に政治権力を行使できる仕組みを持てば、トウモロコシを買わずに済むということですね。



小林: たぶん、小泉が近い線まで行った政治家なのだろうな。首相公選制のような政治家で、いや、不思議だったんだが、何で民衆が自分らを不利にする政策を力説する小泉を喜々として支持したのか、その反動で自民党が壊れるくらい、弊害も多かったんでしょ。案外民衆は小泉の政策より、彼が垣間見させた自立の夢を支持したのだろうな。ま、あの政治はひどかった。でも、対米自立の方法論はおぼろげにあった。そういう点、6年間の小泉政治は3年間の民主党政権、それ以前の細川連立政権と同様、「価値ある失敗」だったのだろう。

ハヤト: あんまり学んでいるように見えませんがね。今のネトウヨの言動なんか、ひどいもんです。

小林: さっきのドラマの話に引き直すと、小泉政権や民主党は「清盛」「草燃える」で、安倍政権は凡作の大河なんだろうな。だってさ、手口が陳腐じゃない。ネットウヨク? ナチス突撃隊じゃない。法の支配? これも戦前に使い回された形式的法治主義じゃない。地盤看板クリステルの進次郎? 企業を囲って業界団体を作ってハーバードとか元役人とか小綺麗なお神輿を担いで総選挙、まるで共産党じゃない。あと、マスコミ統制、大政翼賛会とか新聞紙法か、語っている政治の内容もあったな、どれもいつかどこかで見たようなものの焼き直しで、そこに浮かぶのは戦々恐々として、あれを間違えはしないか、これは大丈夫かと狼狽する、余裕のない、純粋真っ直ぐ君の小童の姿じゃない。独創性ゼロ、教訓を学ぶことなどできるものか、あるのは10年前の下野でひもじい思いをした恐怖の体験だけだ。

ハヤト: ま、この辺のテーマは後で結論を出しても良いでしょう。では、今回はここまで。

小林: 放火やあおりのせいで、色々溜め込んでいたからな。



追記



小林: そういえばこれがあったな。内容についてはCNNも確認したが、キャロル夫人が「人質司法」をG7でマクロン大統領に取り上げるよう要請したという。ああ、ゴーン事件、ウチは方針としてこの事件では2以上の報道機関が同じ内容を報じない限り、検討材料としては取り上げないからね。「産経」だけもダメ、「朝日」だけもダメ。

ハヤト: この辺はマア、NMBVでしたっけ、ゴーンさんが港区の事務所に乗り込んで強引に契約の件も同じですね。時事通信社を中心に、外紙を含みますが、2以上の掲載が事実として扱う条件です。

小林: インタビューのビデオを見ると、マスコミの横暴とか「東京オリンピックの終了まで裁判は開かれないであろう」というコメントもあったがな。公判前整理手続か、これの問題点は以前取り上げたが、証拠を出さないというより、証拠を出して意見をまとめても、検察が後出しジャンケンで異なる証拠を出してくるから、いつまで経ってもまとまらないんだよね。夫人はそのことを言っているのだろうか。この仕組みでは、そのうち倦んで(依頼人の利益を放棄して)弁護人が適当な所で手を打つことになる。

ハヤト: しかしまあ、ゴーンさんの性格では、安易な妥協はしないでしょうから、本当に東京オリンピックの後にずれ込むかもしれませんね。あの弁護人も結構根性ありそうですからね。持久戦の間に日産(三菱)傾いていなければ良いのですが。

小林: もう一つの抜け穴としては、この度の経営不振で西川社長がドロップというのがあるな。日産法務部の協力がなくなれば、検察は足場を失ってこの裁判は終わる。民事じゃないから和解でチャンチャンとはいかない。特捜部は大恥を掻き、おそらく廃止論が大勢を占め、検察の権威は失墜して大幅な組織再編を余儀なくされるだろうな。しかし、手腕のない西川に任せていてもスカイライン復活くらいしか良いところがないし、どうも時間が経てば経つほどゴーン有利なのかな。



ハヤト: あと、一月ほど前から続いている参照パターンの変化なんですがね。時期が近接しているので「京アニの関係者」だと思ってマークしていましたが、やっぱりウチのサイトを調べてはダウンロードしてコピーしているんでしょうかね。前から分かっていましたがね。

小林: 「囲師必闕(必ず抜け道を作っておく)」という言葉があって、孫子なんだが、ウチのサイトはサイト管理者の情報を完全に隠してはいないのよ。投げ文のような匿名の誹謗中傷メールをブロックしつつ、冷静になれば平均的な知能の人間がサイト管理者(氏名住所等)にコンタクトできる仕組みは最初からこのサイトにはあるものだ。

ハヤト: ところが前回は辿り着けなかったんですよ。

小林: 平均的な知能の人間ではなかったからな。