Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2019/8/27)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。


1.今週のゴーン事件



当時、シリコンバレーの投資家の下で働いていた息子から助言を得るなどして、配車サービス会社など45社以上に出資した。15~18年の出資額は約1200万ドル(約13億円)に上り、出資企業の評価額は今年初めに計1900万ドル(約20億円)を超えたとされる。 



小林: この記事なんだが、今朝のNYタイムズにそんな記事なかったぞ。代わりにあったのは2日前のゴーン事件が米国でクラス・アクションに発展しているという記事で。日産の設置した独立委員会の報告で取締役会の平均が20分なこと、多数の報告書改ざん、株主への虚偽報告などが指摘されたとあるが、その報告書はここにある。委員の顔ぶれ自体、独立ではなく断罪委員会というのは当時から指摘があった。

(9ページ)
・ 2007年に株主総会で承認された役員退職慰労金の打切支給としてゴーン氏に支払われる金額を増額するため書類の改ざんがなされた。
株価連動型インセンティブ報酬の開示を避けるため 報酬内容の操作や書類の改ざんがなされた 。
(13ページ)
・2018年6月 に 2名の独立社外取締役が新たに就任する までは、取締役会 の開催時間は平均して 20 分足らず であった 。

小林: 報告として変な話なんだが、9ページでゴーンとケリーの行った報告書類の改ざんには具体的な内容がないし、記述が困難とも思えんがな。6月に井原と豊田の2名が就任したら役員会の時間が伸びたというのも、伸びてそれからどうしたのさという記述がなく、全般として報告書はゴーンに苛めつけられた西川以下役員の不平集といった趣きで、彼らにしてみれば正当な内容なんだが、オオカミのようなアメリカ弁護士には報告書自体金づるのようなものになってしまい、、日産債権を購入した年金ファンドなんかにご注進して集団訴訟だ。西川さん、渡米経験ないわけじゃないのに、そんなことも予測できなかったの?



ハヤト: 報告書を書くにしてもですね、たった30ページじゃなく、もう少し具体的な内容で、会社に対する損害、具体的には株価ですね、への影響なんかもちゃんと考えて書くべきだったと思うのですよ。正直この報告書については国内では評価の声が少なかったですし、井上久男氏の日産提灯記事のネタになった程度です。ただ、これを迎え撃つとなると、トップのケリー氏を始め、日産のアメリカ対策法務チームが弱体化している現在ではこんな案件でも損害を負う可能性はありますね。

小林: ショーグンファンドを通じた投資については、過去に記事があったし、そもそも投資したのは日産じゃなくバフワンだ。販売奨励金として受領した金額はバフワンの社産と混和してしまい、バフワンがアンソニーの会社に投資して7億円儲けたところで、金銭に色はないから、私的流用だとか言える筋合いのものじゃないな。損失を出したのではなく、増やしているのだからさ。これらの状況をゴーンが全てコントロールできる立場なら別だけれども、実のところは会社も別で役員も別でしょ。



ハヤト: カーシェアリングの会社に投資となると、競業避止の問題は生じるかもしれませんがね、でも、間に会社がいくつもあって、直接日産やゴーン氏と関係するようなものはないです。ただ、NYタイムズにはその内容はないんですよね。せいぜい息子さんが思ったより敏腕だったというくらいで。アンソニー君は日産役員でも関係者でも何でもありませんからね。ああ、彼も日本に来れば逮捕すると検察の方々は息巻いているようですがね。

小林: この件はさ、大金持ちの元CEOと巨大企業の泥仕合だから、情報はあっち行ったりこっち行ったり。どの方向の情報かを常に判断する必要があるよね。



2.素朴な社員の見方



小林: ゴーンのやったことには良いことも多いんだ。2016年の子会社化でゴーンは三菱会長とCEOになったけど、あの時の三菱は燃費偽装と映画「空飛ぶタイヤ」のせいで青息吐息で、で、会社を一覧した彼がやったのが本社エンジニアの販売店派遣。ローテーションで本社の人間を販売の現場に触れさせることで、社内の士気を活性化しようと目論んだんだな。なので、今の自動車会社でディーラーで本社の人間にいちばん会えるのが三菱自動車。私も会って話をしたけれども。

ハヤト: 販売員としては戦力外でしょうが、話は面白かったという話ですね。

小林: 営業マンじゃないから、鼻毛伸び放題でコーヒーも運ばずに2時間も談笑したよ。見かねたディーラー社員が運んできたけれども、販売店にいても頭はまだ設計室なんだ。で、ゴーンの話も出たが、三菱社内では惜しむ声も多いということだ。が、事件の説明になると一般とは違う説明がなされていた。

ハヤト: ええと、打ち合わせの時に少し話していましたね。世間に流布されている内容とは順序が逆だと。

小林: その社員によると三菱の社内では、日産も同じだろうが、ゴーンの不正を見た大口の投資家が投資を渋ったので会社が告発に踏み切ったそうだが、これは一般とは逆だ。検察の逮捕があり、告発があったことで株価が下落して売上げも落ち、投資に影響したというのが普通の理解で。三菱さんの理解だと会社は事件が公になる前にゴーン氏の不正については問題視していたことになるんだよねえ。でも、益子さんのコメントは「寝耳に水」でしょ?

ハヤト: 必要な投資が得られないから悪質経営者を追ったという説明は、三菱や日産の社員には受け容れやすいのでしょうね。でも、その大口って誰です? GPIF(経産省)以外ありえないじゃありませんか。

小林: つまり翻訳すると、ゴーン追放は初から経産省の意向だった。でも、日産についてなら退任まで待てば良いものをと思うけれども、たぶんフランスとの関係で、経営統合案が追放の動機となる。先の報告書あったでしょ、昨年の6月に経産省の豊田が就任した途端、役員会が活性化したと読めそうな書きぶり、つまり日産には経産省を忖度しなければならない事情があるんだよ。一緒になって役員会の形骸化を促進してましたと取られるような内容は書きたくない。



ハヤト: 遠慮しているということですね。それで社員への説明も違ったものになった。


閑話休題

小林: GPIF(年金・経産省)の投資は事実上の国有化だけども、実は日産は経産省の優等生というわけでもなかった。一部上場の優良企業(トヨタ、パナソニック)の場合、GPIFは平均16%ほどだけれども、日産はその半分で、2014年に運用方針を変える以前はさらに少なかった。

ハヤト: むしろ投資しない方が業績良いですよ。シャープと東芝は経産省も匙を投げた案件ですが、現在では両社とも業績回復してます。

小林: 年金機構の基準では投資は利殖や安定性を客観的な基準で判定するとなっているけど、実は大株主の地位を利用して経営に介入という実情があるわけで、いや、質の良い介入ならこちらもどうこういう筋合いはない。が、同じくルノーを支配しているフランス政府と比べると、経営の荒っぽさ、長期的ビジョンの欠落が際立っていて。一言で言えば半可通の役人が役員ヅラして経営に参画する方がゴーン以上に害が大きかったんだよね。

ハヤト: 日産の株価は近年頭打ちで利益率も低迷していましたが、直ぐに経産省の出資を必要とするほど弱体でもありませんでしたね。それにその経産省主導の経営資源の垂れ流し(訴訟など)の方が、現時点でも着服したとされるゴーン氏の利得よりも会社に対するダメージが大きいですよ。



小林: それまでは鷹揚だった官製ファンドが何で近年過激化したのかについては、やっぱりあの政権の珍妙な思想信条を抜きには語れないだろうな。あの気狂いのキチガイたちの言い分によると、ゴーンの5度目の奥さんとの接見解除請求は、夫婦というのは前憲法的権利ではなく法律が与える権利なので、国家の意思でくっついたり離したりできるのだそうだ。N国といい、この連中、ホント、大真面目にナチスのやり方を踏襲しているんじゃないかと。

ハヤト: それじゃ、長くなりましたので、続きは次回。