Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2019/6/5)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。



1.「貧困な解決」の役人人生



小林: 扱いたくはなかったが、当サイトのポリシーはこの元次官とは真逆だからな。しかし、解せないこともある。BSE事件の手際の悪さで本人は農協に天下りしているのに、どうして25歳の自分の息子には何もしなかったんだ? コネを使って農協に入れるくらい簡単だっただろうに。息子のガッコーは駒場か、中高一貫のエスカレーター校だな。

ハヤト: いつも同じですが、そういうこと言っているのは「空気の読めない」アナタくらいですよ。

小林: エスカレーター校に入れてもらえなかった私は諏訪清陵高校なので。大学も私立に行きたかった。ショックだったのは苦労して旧帝大のガッコーまで行ったのに教室にクーラーがない事実だったが、オールシーズン冷暖房の明治とか、ウォシュレットのある立教を何度呪ったか。おまけに女もブスばかり、、

ハヤト: アナタ、クーラーのために大学に行ったんですか。それはそうとですね、息子さんはいざ知らず、次官まで行った殺人犯のお父さんは受験勉強のチャンピオンですよね。普通はこういう事件を起こす地位じゃないし、息子だって立派に教育するでしょう。

小林: むしろ要領の良いタイプが多いわな、傍目からは狡いというんだが、世の中の動向をいち早く察知して、できるだけ有利な仕事に子弟を送り込む。子供の将来は自分の老後に影響するから、才能がないならないなりに、そういう計算は抜かりないと思うのだが、この人物はどうも違うようだねえ。およそ30年の間、BSEからも自分の息子からも逃げ回っていたように見える。これじゃ家族はたまらない。

  熊澤(息子)のロボ絵とキャラ絵

ハヤト: 殺された息子さんは駒場高校から代々木アニメーター学院に進学したそうですが、それもちょっと変わった進路ですね。テレビで報道された彼の絵を見て「プロはだし」とは思ったのですが、良い道具は持っていると思えても才能は感じないのですよ。いつかどこかで誰かが描いた絵の焼き直しで。ま、専門教育を受けていればこのくらいは描けるでしょう。

 父親はこのくらいの地位

小林: 出会いも悪かったよね。影響を受けたのが永野護に小林誠でしょ、ダメだよこんなポンコツ。大河原邦男や安彦良和だったらまだ救いがあったと思うけどさ。しかし、結果が最悪なのだから、何もかもが悪い方に向かうように解釈しなければいけないのだろう。一応事務次官といえば会社なら専務取締役かCEO、軍隊なら将官(大将ないし中将)級の役職だ。テレビで統幕議長が偉そうな制服着て出てくるだろう、あのくらいの役職なんだ。

ハヤト: そういう人物でしたら、前のゴーン事件で取り上げた「一流経営者の条件」ですが、審美眼があってしかるべきだと思うのですよ。息子さんの絵、悪いですがどう見てもあの世界でやっていける内容ではないでしょう。それにですね、アニメ業界は今でも言われるブラック職場の代表です。大事な時期にそんな所に息子を放り出して平気という神経も親として信じられません。



小林: 漏れ聞く供述の内容によると77歳でも頭はしっかりしてるよね。川崎の事件を引き合いに出して「被害者20人」と言った話だけど、普通は自分と関係ない大量殺害事件の被害者数なんか覚えてない。英語も堪能だし、家庭は最低でも頭の回転の速さや理解力、知力は現役時代同様、たぶん健在だろうね。そういう人間がさ、何で息子の選択の問題性に気づかないのさ、説得して農協に入れた方がよほどマシだっただろう。それにさ、報道による息子の驕慢なコメントを見ても、これが説得不可能な人間には見えないんだ。

ハヤト: 息子さんはアナタほど頑強ではなさそうですね。山口氏の事件でもそうでしたが、アナタは自分が正しいと思ったら相手が何百人、何千人でも向こうに廻して戦うでしょう。悪いと言ったら誰がなんと言おうと悪い。でも、この人はどちらかといえばそういう信念ではなくて、むしろアナタが相手にしていた「ネット民」に近い感じがします。

小林: というよりそのものだろう、だったら有利だと思ったものにはしがみつく、こんな惰弱者、農協に転ばせるなんざ簡単だ。自分の息子がそんな卑劣漢だったら私は嫌だけど、生まれてしまった以上、元の原子に還れとは言えないのだから、卑劣漢なら卑劣漢なりに呑める条件を考える。それに親はアニメ業界の問題性にだって気づけたと思うから、同期の厚労省に働きかけて労働条件の改善とか、議員立法の起案とか、息子のためにできることは色々あったわな。コミケで同人誌売る元次官だって良いじゃないか、その他の場所で自分の人格識見に恥じない行いをしていれば良いんだ。同人誌を売りつつ、息子やその仲間たちのために何かできたなら、彼にはできたはずだし、それをやっていれば彼も殺人犯にならずに今頃はニコニコ超会議で顔を売っているよ。

ハヤト: ただ、私はこれだけの人物にしては「適応力のなさ」が気になるのですよ。理解力についてはむしろ人並み以上でしょう。だったら何で頭を切り替えて、退職後の人生を再設計できなかったのかと。

小林: 不思議だよね、安倍政権はクール・ジャパンでむしろその種の芸能には熱心だ。熱心すぎて私はサイト開設以来、安倍と石原慎太郎と日本会議には不愉快な思いをさせられているのだけどさ、でも、「農林の熊澤」チェンジして「アニメの熊澤」になれなかったのは、日本の官僚制というものが、30年前にすでに機能不全を来していて、適切な人材を適切な地位にというメリット・システムが崩壊していたのかもな。

ハヤト: 8050問題が社会問題化していて、政府も対策を宣明していますが、これは特殊なケースなのでしょうかねえ。

小林: 30年前でも予見できた問題で、熊澤氏は対策を取るべき側にいた人間だ。そんな人間が自分の息子を刺殺するという想像力欠如の貧困な解決に走ったのは救いがないし、これでは今の政府の言う対策とやらにも何の期待もできないな。彼にしてこれなら、もっと無力な親や子供はいったいどうすれば良いと言うんだ。

ハヤト: アナタの起業案、良いと思いますよ。ただ、パソナが仕切るのは願い下げですがね。

小林: もはや政府はアテにならないな。内閣は人格破綻者の集団だし、国会は色情狂(丸山)、自民党は腐っていて、経産省も文部省も麻薬漬けだ。これは今までやってきたのが全部間違っていたとしか言いようがないよ。

ハヤト: 迷惑だから抹殺で消されてしまってはたまりません。ゲームにログインしたまま殺されるのも願い下げです。



2.ポンコツ空母いぶき



小林: 今回もaddictoeに先を越されてしまったな。やっぱりロクな映画じゃないらしい。

ハヤト: ま、原作を読んでないアナタに批評の資格ありませんから、で、資格のある部分、設定を見て切り捨てたというそこがインタビューのポイントですね。というよりそれしかない。

小林: 尖閣紛争、つまり東シナ海で日中対決を描くなら条件がある。島嶼を争う前に、まず、台湾が中国に併合されていなければならない

ハヤト: 中国本土から少し遠いですからね。間に台湾があって、その防空圏を迂回しての航空作戦は人民解放軍は困難と。中国沿岸には解放軍の三千機の戦闘用航空機とその基地がありますが、ほとんどが尖閣まで飛んで行って戦闘して帰投できるだけの余力はありません。スペック上可能という程度でしょうか。なので空母が必要になるのですが。

小林: ところがその中国空母、搭載機を見ると早期警戒管制機対潜哨戒機もない。つまり戦闘機だけの母艦なわけで、そんなものを日本近海に進出させるわけにはいかない。台湾海峡からでの作戦でも距離は半分にできるが、それはそれで問題がある。

ハヤト: 台湾海峡は台湾が対艦ミサイルを何千発も配備していますからね。そんな所に空母を浮かべたら槍ぶすまのように射抜かれて、たちどころに撃沈されてしまう。空母は杭州の港に引きこもるしかないです。でもそれじゃ、地上発進の航空機とほとんど変わりありませんね。

小林: 尖閣占領に空母が出てきたら良いカモだよね。自衛隊には長時間潜れるワルター機関搭載の艦があるし、それを送って空母と主力艦を沈めれば中国海軍は10年は立ち直れない。潜水艦はたぶん生きて帰れないけれども。ここまでが地政学の基礎知識で、かわぐちがそれを覆すどんな理屈を考えたのかと思ったけど、考えていなかったのでボツにしたわけだ。



ハヤト: 佐藤浩市演じる総理としましては、先ず空母じゃなく、潜水艦の乗組員に死んで来いと言うのが胃が痛そうな話ですね。

小林: それで良いんだよ、潜水艦一隻とその乗員の犠牲で中国海軍を崩壊させられるのなら、それをするのが政治というんだ。アメリカ軍だろうと海上自衛官だろうと軍人は死ぬのが仕事だ。残念なことに今の中国海軍の空母とその装備じゃ、この特攻は防げない。右翼も左翼も関係ない、国を守るために最善の計算をして、それを実行するのが政治家の義務であり責任だ。

ハヤト: 映画では中国軍が石垣島を占領したそうですがね。それも無理と、空母ですら近づけない海域に上陸用舟艇なんか近づけるわけがない。

小林: 尖閣までの距離は日本もほぼ同じだから、逆のことをやれば自衛隊が同じ立場になるんだ。アメリカ軍の空母があるから、中国よりは有利だけれども、長期滞留の脆弱性は大差ない。フォークランドみたいに爆弾を積んだ中国戦闘機が片道切符で毎日襲来すれば、中国空軍も摩減するが、自衛隊も半数以上の艦を失う。数からして中国は一千機の航空機を失ったとしても、自衛艦隊を壊滅させられれば石垣も沖縄も占領する余力はある。だからこの海域の緊張は高めないにしくはないんだ。艦艇は送らず、遠巻きに相手の出方を伺うのが良い。尖閣占領なんかどちらの軍でも愚策だよ。

 同縮尺の比較、いかにバカバカしい戦いか分かる。

ハヤト: 中国も分かってますから、今の所は漁船くらいですね。最大の魚釣島と言っても岩礁です。こんな所に一個旅団を送ったら、どちらの軍隊もミサイルで島ごと粉みじんにされてしまいます。四国くらいの大きさのあるフォークランド島とは違うんですよ。

小林: こういう基本的な構図に説得力がないと、マンガも映画もロクなものにならないよね。

ハヤト: 現状で起きようのない戦いを観念して仮想戦記にするならどんな話でもできます。ヤマトの2202みたいにですね、敵は宇宙人でも良い。でも、そういうのには説得力がありません。かわぐちさんの作品は話題性はともかく軍事物としては欠陥品というのが我々の考えですね。

小林: 政治や軍事に携わる人間はもちろん、我々国民も平均的なレベルでこの程度の軍事常識は弁えてもらいたいものだな。



閑話休題



ハヤト: 実はこれが出るまで待っていたのですが、沈黙を守っていたケリー被告のインタビューですね。週刊新潮とか論座とかでなく、文藝春秋というのがお堅いのですが。

小林: ゴーンの周辺にいる人物は「日本人以外は」優秀な人物が多いよね。ケリーも5W1Hの明快な応答で、実は意外とハッキリしなかった日産における彼の立場が分かるよね。一緒に載っている井上久男のは、、マア、いいか。冷めたピザでもう時期遅れだ(FCA)

ハヤト: 別の意味で期待値高いですよね。以前のスキラッチ氏(前副社長)が佐藤優を向こうに廻して引けを取りませんでしたから。

小林: これを読むとケリーはゴーン以前からいた北米日産の幹部候補で、専ら人事のスペシャリストとしてキャリアを積んできたとあるが、マス・コミの関心は「西川インサイダー」で、邸宅を要求するゴーンまがいのことは彼もやっていた。しかも、ゴーンの場合はまだ業務密接関連性があったが、西川の場合はそれもなかったと。ゴーンのリオやレバノンのマンションについては「買い取り保証」ということで退任後の報酬に含まれていたと。

ハヤト: 期待以上の爆弾発言なんですが、西川氏の日産借財計画、ゴーン氏の場合はまだ為替差損という切実な理由がありましたが、それもない、は、実行には移されなかったんですね。マンション購入資金を日産から借りて分割で返すという。その相談も受けていたと。

小林: 取締役会で通らないと判断したんだろう。利益相反だしな、が、ハリ・ナダの提案で西川の株価連動型報酬の行使日をずらすことで資金を作り、株式を売却して購入資金を融通した。これは会社法上問題はないのかな? この報酬の仕組みがどうなっているか分からんが、行使日がリジッドなものなら、日産に損害は生じているだろう?

ハヤト: その辺は後日解説があるでしょう。タイトルの方は語弊がありまして、ケリーさんは西川さんの社長適性については断言はしてませんね。「西川さん」と敬称ですが、彼が社長になって以降の業績が振るわないことで間接的に適性に疑問を呈しています。実は意外と区別されていないんですが、ゴーン氏が日産のCEOだったのは2016年までで、以降は西川さんの采配なんですよ。



小林: だいたいこれ(キャッシュバック)も北米ではムニョスの原罪として散々批判していたくせに、いざ自分が実権を握ると率先してやっていると。

ハヤト: 最近になってようやくe-powerを初めとして競争力のある新型車が続々出ていますが、開発期間からしてどう見てもゴーン時代のそれですよねえ。そもそも電気自動車のリーフからして、10年前には次世代自動車が電気なんて言っているトップ役員はゴーン氏しかいませんでした。

小林: つい昨年くらいまでだな、西川以下日本側役員は電気自動車だけでは不安で、シリーズハイブリッドやレンジエクステンダーが良いなんて言っていたぞ。しかしそれも64kwhのリーフeプラスが出てきて沈黙してしまった。あれ、上手に走れば450キロ、普通に走っても350キロは走れるからな。



ハヤト: しかし、アナタのミラージュでも500キロくらい走れるでしょう?

小林: 高速主体で530キロ、一般道中心で630キロだ。まあ、国道を使っての長距離ツーリングなら600キロ以上は固いな。が、ちゃんとした休憩なしで600キロも一度に走るなんて現実ではありえないんだ。クルマは走れても人間の方が持たない。私は入浴と決めているけど。これだと1時間くらいの休憩は300~400キロくらいの間隔で必ず間に入れることになる。だから、300~500キロの航続距離があれば十分なんだ。そこで急速充電で航続距離を回復させ、残りの300キロを走る。

ハヤト: 64kwhはそう遠くない将来に80kwh、たぶん100kwhを越えるでしょうね。ハイブリッドは要らなくなる。10年前にハイブリッドは過渡期の技術と言っていたゴーン氏の言葉が現実となったわけで。

小林: この様子じゃ、3~5年後には有力な購入対象だよね。大電力の高速充電についてのテクノロジーはテスラが解決しているし、実用上は30分で100kwh充電できれば十分だが、それもすでに解決がついている。あとはそれを15分、5分にするだけの問題で。5分間で15kwhなら実用に供されている。今のリーフeプラスなら20分で満充電にできる能率だ。これも10分、15分くらいにはすぐなるだろう。100キロくらいで良いなら5分以内という技術はすでにある。

ハヤト: 日産はその種の技術を保有しているんですかね?

小林: テスラ以下ということはないだろう。しかし、テスラ方式だとバッテリーに直接充電する方式だから、村田製作所の株は売らなきゃいかんな。昔の液晶製造装置みたいに、村田の充電器用コンデンサーなんか誰も買わなくなる。ゴーンなら躊躇しないだろうが、西川だと逡巡するかもな。このクーデターはそういう日本的しがらみが背景なんだが。

ハヤト: ケリー氏のインタビューによると、西川氏は日本人役員向けとグローバル社員で報酬体系が違うことに強い不満を持っていたようですね。

小林: 外国企業では良くある話だが、この例を見ても今の日本の低迷脱出の方策は市場開放と賃上げだと良く分かるな。

ハヤト: では、今回はここまで。