Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2019/5/15)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。



1.今週のゴーン事件



小林: 保釈されて以降は転居くらいしか動きがないが、日産と検察がゴーンのやることなすこと一々に過敏に反応しているのは、やっぱり濡れ衣、冤罪なんだろうな。あまりフェアとは言えない裁判所が経営判断原則をどう判断するかだが。

ハヤト: おおむね、マア、ウチの見立てとそれほど違わない線で話が進んでいますね。GFAはやっぱりバフワンのプライベートファンドでゴーン氏とは直接関係がない。分かってましたよね? アナタは2008年当時のバフワンにはカネがないと言ってましたが、やっぱり取りまとめ役「ジュファリ氏サイド」から金が出ていますね。

小林: ハリドじゃなく、兄のワリド・ジュファリだけどな。ジュファリ財閥が身銭を切ってゴーンを助けた理由は明白だ。販売の管理権を中東日産のコーポレートガバナンス(CG)からジュファリ財閥のローカルオペレーション(LO)に移そうとしていたからだ。ゴーンはその要で、失脚されてはこの計画が画餅に帰す。

ハヤト: この行動自体、議論の余地のあるものですね。ゴーン氏のやったことは日産の資産をジュファリに売り飛ばしたに等しい。背任的と言えばそうですが、それだけで論じられないものがありますね。その後の16億円、報奨金という話ですが、は、彼とジュファリが共謀したLO体制の強化のためでしょうね。後に日産は従来のディーラーとの契約を解消し、アリッサとペトロミン、どちらもジュファリの息の掛かった現地財閥ですが、に、ディーラー権を移しています。この契約解除はかなり強引だったので、旧ディーラーが今もシンガポールで係争中です。

小林: しかし、経営判断としてはどうかといえば、トヨタも同じモデルを採用しているのだし、売上げも伸びて中東で一定のシェアを確保したのだから、CG重視の中東日産はそれが嫌気されて8年経ってもそんなに良くなかったが、ゴーンの売社行為は日産に利益をもたらしこそすれ、損害は与えていないといえる。というより、彼は役に立たないものを売り飛ばすことに躊躇ないよね。良心の呵責もないんじゃないか?

ハヤト: あれ(中東日産売り飛ばし)は、彼に経営を任せて一線を退いた人たちにはアワワだったのですよ。例え話で言えば日産スタジアムをアラブ人の所有にするようなものですからね、いや、所有まではされていませんが、入場したら切符売りからシシカバブの屋台まで全部アラブ人、今の中東はそんな感じなんですよ。我々は日産の社員じゃありませんから分かりませんが、古参社員には「許せない」という感情があるのではないでしょうか。そう考えるとゴーン氏に対するあの執拗な誹謗中傷ぶりも説明が付きます。

小林: ゴーンがそういう人間だということはそれ以前にも分かっていたはずだ。リバイバルプランの最中、彼は当時の日産の最新鋭車ティアナとブルーバード・シルフィを躊躇なく中国に売り飛ばした。今や中国の生産台数の方が多いけどな、で、彼に言わせればこれらのクルマには価値がなかった。当時の両方に乗った私も同意見だがな。ティアナは鈍重でがさつなクルマだったし、ブルーバードはかつての栄光はどこへやら、サニーベースの粗製車に成り下がっていた。

ハヤト: 会見など見るところ、西川社長はどうもリバイバルプラン終了直後の日産に戻したいようですが、現実のその時の日産は債務は帳消しにしたものの、潤っているのは帳簿だけで、市場でまっとうに戦える技術もクルマもなかったのですよ。ゴーン氏は子会社の保有株を無理矢理売らせるなどして、とにかく赤字潰しに躍起になっていましたから。リバイバルプラン終了直後というのは、いわば病み上がりの病人状態。



小林: と、いうのがこれまで検討したこの事件に関する当方の見解だ、そんなに外していないと思うがな。で、西川氏の視線というのが、ゴーンが提示したダイバーシティやグローバル経済ではなく、むしろ国内に向いているというのは「スカイライン復活」なんかを嬉々として語っていることでも分かるわな。

ハヤト: また株下がりますよ、スカイライン、、悪い車じゃありませんが、ほとんど日本専用車でしょう?



2.実は変わっていない国内生産

 

小林: 田中康夫なんかは日産の国内販売が10%程度なことを見て、ルノーに半分保有されていることと併せて、「日産は外国企業」とのたまっているけど、実は違うんだ。20年前も現在も日産の国内生産は100万台ほどで半分を海外に輸出している。だから国内だけ見ていれば、実は何も変わっていない。圧倒的に増えたのは現地生産でさ。西川氏が購買部、それも国内の、の、出身であることに注意する必要がある。彼に言わせれば生産の現状が変わっていないのに、どうしてコスト重視で国内メーカーを切り捨てて外国製部品ばかりを詰め込んだクルマを作るのかになるだろう。そうだな、言うなれば契約農家を持っている町の肉屋のようなものだ。

ハヤト: 畜産農家に話が通じる分、こと市場においては価格と品質で優位に立てますね。今でもありますからね、これだけスーパーが林立しているのに潰れない町の肉屋さん。八百屋さんや魚屋さんは都市部以外はダメみたいですがね。値段もスーパーとあまり変わらない。質も概して良いですよね。普通の人に肉や魚の目利きはできませんから、専門技術上の優位性もある。これがまあ、80年代あたりのメーカーと下請けの関係ですよね。

小林: しかし、輸入が自由化されて圧倒的に安い外国産の牛や豚が入ってきたらもうダメだろう。品質はさておき、それだけを求める客は少ないし、値段が3分の1とか4分の1になれば今度こそはやっていけない。自動車部品には牛肉豚肉のような関税はないので、購買担当の西川氏は文字通り板挟みとなる。それに外国製部品は常に品質が良いとは限らない。為替リスクもある。彼にとってはむしろ面倒なものだ。

ハヤト: 生産台数と輸出比率が変わっていないとすれば、最後の砦は健在なわけで、加えてこのところの円安もあります。拡大路線といっても国内に影響ありませんし、ゴーン氏に反発を感じる向きについては、ルノーの合併案もあり、そろそろ彼を切らないと危ないと。切って縮小しても現在ならまだやっていけるという算段ですかね。



小林: つまり、20年経ってもゴーンと日産の日本人経営陣の間にあるミゾは埋まらなかったわけだ。そのコア100万台戦略がうまくいくかどうかだが、日産にはダイムラーやBMWみたいなブランドがないからねえ。ゴーンはこれの構築に腐心していたが、事件が想定以上に日産ブランドに損失を与えている。

ハヤト: 西川社長は600万台と言っていましたが、そうなると500万台は性能や品質の劣る外国製の粗製車ということになりそうですね。それじゃシェアも維持できない。

小林: 規模が大きすぎて役員が業務全体を把握できないという現象は日産に限らずトヨタもVWも同じなんだ。特にトヨタはだいぶ昔に書いた文章で指摘したけど、「二世代前のクルマを生産する世界共通インフラ」と化しているでしょ。日本じゃ作ってないが、70型ランドクルーザーのような前時代的なクルマをまだ作っている。VWも「後進市場」とみなした国のクルマはヒドいよねえ、、



3.ブランド毀損と日本司法



小林: ついに西川も認めたようだが、事件が日産の販売にも影響を与えているという。そりゃそうだ、クリスマス商戦もパー、日本でもいちばんクルマが販売される第4四半期が中傷工作でボロボロ、NYタイムズの関心は日産のクルマがいかに優秀かではなく、日本の司法制度が元会長をいかに虐待しているかにある。夫婦を引き離すなんて信じられないよ。それも根拠薄弱な検察のでっち上げで基本権を否定したわけだ、これで日本の司法を信じろと言われても、全く信用できないね。

ハヤト: 日本人はあまり関心がないようですが、特に最近は、欧米、特にアメリカは家族の絆には敏感な国ですからね。この件については、事件を検察に持ち込んだ西川氏よりもむしろ裁判所も含む司法に問題ありますね。それが日産のブランドを日々壊していると。

小林: 我々だって中国とか韓国のクルマに対する見方はそうだろう。私は中国車の衝突安全性は信じないし、連中のクルマは軟鋼でできてるからな、韓国車の高性能も信じない。カタログを盛っているに決まっている。韓国人というのは日本人より気性が激しい分、日本人なら出さないようなスピードを出して安全だとか言うからな。



ハヤト: そういう所はありますね。例えばタイヤでQ規格といえば日本製なら10%くらいのマージンはある感じですが、韓国製だとギリギリ、実際もそうだという印象はありますね。あまり変わってないでしょ?

小林: AMS(ドイツ)のサイトで2008年式ヒュンダイ・ソナタの最高速度は165馬力で時速207キロだけど、同じ時期のメルセデスC180が129馬力で時速210キロだ。メルセデスはCd値0.28の空力車だけど、ほぼ同じ大きさのクルマで、ソナタの方が100キロ重いことはあるが、40馬力近くも差があって最高速で負けるというのは、車体設計が一時代遅れというのはあるが、やっぱり馬力が出ていないんだろうな。165馬力だが実際は130馬力くらいだろう。メルセデスは129馬力とあるが実際は150馬力。

ハヤト: 実感としてヒュンダイの207キロは「やっと」、メルセデスの方は最低でもこれだけ(210キロ)というのは指摘がありますね。アナタはエンジンに仕掛けがあると書いてましたが。ハナから韓国に偏見持っている我々としては、ヒュンダイが230キロとか言っても信じませんよね。メルセデスならカタログ馬力が数十馬力劣っていても信用する。

小林: 日本車は割と正直なんだ。2000年式トヨタ・カムリは140馬力で時速210キロだけど、設計が古い車で見れば妥当なところだ。少なくとも韓国よりはマシだと思うが、メルセデスほどの信用は得られていない。仕方ない部分があるがな。で、ゴーン氏は就任以来、クルマをグローバル基準にし、CIを徹底させることでブランドイメージを築いてきたのだけどさ。前の日産車なんか今どき持っていけないよ。事件がそれを壊してしまった。中国車に信用ないのはあの国が政府も国民も最後には人権を無視する国だからだ。

ハヤト: 公害垂れ流し、毎年6千人も処刑する国の自動車会社がいくら安全だ環境だと言っても、マア、信用はないでしょうな。同じものを事件が日産の顧客に垣間見させてしまった。

小林: ゴーンが実際に悪事をしていたとしても、あの司法の取り扱いがあってはね。「ああ、この国は(権利ばかりではなく)人の生命や健康をないがしろにする国なんだ」と買い手が確信を持てば、どんな顧客もその国のクルマは買わない。私は日産は昔から知っているから、そんなことは考えないけれども、外国のイメージは違う。

ハヤト: クーデターのつもりが、思わぬところに落とし穴があった感じですね。

小林: この事件で問われているのは日産じゃないよ、日本という国そのものだよ。それが今後の経済にも影響するんだ。福島の放射能だって、日本以外の国はどこも政府の公式発表を信用してない。副業で何か作って売るならガイガーカウンターを備えんと外国じゃ買ってくれない。



閑話休題



小林: ワールドウォークというバイクパーツ専門メーカーがあって、相良さんという日本人がやっている日本の会社なのだけど、私はこの会社の製品、全く信用してない。開発を日本でやって中国で作らせてという感じなのだが、最近出たベルトでリヤボックスを固定する製品なんかゾッとするね。使い手のことを考えているのかと。

 こんなもの使えるか

ハヤト: バイクは数が少ない分、用品選びがシビアですよねえ。確かにこれはちょっと、、アナタはTUV認証以外信用しないと言っていますね。

小林: メイド・イン・ジャパンでこんな製品出して欲しくないよね。これで何キロ物入るの? 安全に運べるのは1キロ、2キロ、それとも3キロ? 走行中に箱ごとずり落ちたり吹っ飛んだりしたらどうなるのさ。説明書で言い訳だけはしっかりするわけだ。「〇〇してはいけない」、「☓☓は保証外」、欠陥品を作っていて何を言っているんだ。団塊世代の遺した悪しき遺産でさ。言いたいことは日産のイメージも一歩間違えばこれと紙一重だということ。

ハヤト: 認証制度は良いですよね。日産の新型デイズは軽自動車は表示義務がないのでCO2排出量を公表していませんが、、ミラージュよりは多いと思います。

小林: 役所に抱き込まれるのではなく、利用しやすく本当に中立な認証機関な。例の低排出車基準、二酸化炭素の排出量が項目にないなんて初めて知ったよ。相良さんの会社でも低廉な費用で気軽に利用できる機関があればいいんだ。政治的に中立で、利用に自民党議員の紹介は必要ない。

ハヤト: しかし、そんな機関があろうとなかろうと、アナタは自分のバイクに付ける用品に日本製選びませんよね?

小林: 製品が信用できないのではなく、認証している機関が信用できないからだ。IIHSやNCAPがあれば、JNCAPなんて誰も信用してない。あと、カブみたいに低速度の乗り物なら、安いから私だってホームセンターのボックスを買うよ。でも、高速道路に乗る普通二輪や大型二輪に日本製は純正品以外絶対に付けない。

ハヤト: 結構、不信感が強いようですね。

小林: わけのわからない破損をする率がほぼ100%だったからな。最初は私も付けていたが、スクリーンは吹き飛び、キャリアは折れてボックスは自動開放、キャリアなんか予備をもう一つ買って持っていたくらいだ。最終的には鉄の品質、つまり材質指定がおかしいと気づいたが。一通り経験した後に全部TUV指定品に置き換えた。以降は手放すまで壊れていない。材質なんか良心的に設計していれば間違うはずのないもののはずなんだ。

ハヤト: ま、日産のクルマはそんなにお粗末ではないでしょうが。

小林: 型にはまった人間が型にはまった範囲で動かす分には安全だと思うよ。三菱はテストドライバーの技量以上のことをしなければだけども、日本車の場合はテストコースにどれだけ金を掛けているかだな。日産はその辺ケチなので工場の周辺を動かすかニュルで間借りしている。でも私みたいに普通より少し機敏で、言い訳のための理論武装を好まない人間には我慢ができない。で、その辺の印象は外国でも同じじゃないか? でなければこんなに簡単にブランドイメージが下がらない。

ハヤト: では、今回はここまで。