Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2019/4/13)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。



1.今週のゴーン事件



小林: 事情があってしばらくネットから離れていたが、その間に動画とかあったり、延長は8日間か、裁判所も「いいかげんにしろ」という声が聞こえてくるようだ。

ハヤト: 実家の畑仕事、ご苦労さまです。

小林: 携帯会社はキャッシュレスとか言って無理やり買い替えさせているけど、スマホを持っていてもネットサーフィンしていない年寄りって案外多いんだよね。で、ジオシティーズの閉鎖で一旦取り下げたATZ、ネット出版で復活の予定だけどさ、でも、やっぱり紙の本要るよね

ハヤト: その話はいずれするとして、ゴーン事件なんですがね、動画は見ましたか?

小林: テレビだけ見ていると結構端折っているし、動画といっても一部だけだ。CEOリザーブの報奨金をペーパー会社に「還流」とか報道しているけど、日産のドルには「所有権・日産自動車株式会社」とでも印刷してあるのか。金銭に所有権はないから、バフワンの社産と混和してしまったら還流かどうかなんて分かるわけないだろう。

ハヤト: マネーロンダリングが問題だとすると、そもそもの奨励金の目的、背任なんですが、の、違法性が問題になりますね。還流が問題なんじゃない。

小林: 前にも書いたが経営判断の原則がある。過去の判例を見ても今くらいの言い分じゃそもそも事件にならない。なったとしたら、それは裁判所がガイジンに偏見を持っていて、国内経営者と異なる判決を書くと決めていたとしか思えないよ。

ハヤト: それじゃ、動画の方を見てみましょうか。容疑については公判を控えて弁護士に口止めされていたということですから、また、具体的な氏名に言及した部分は弁護団がカットしたということですから、これだけで世論を動かす力があるとは思えませんでしたがね。



2.ゴーン動画全文

 (全文)日経新聞

ハヤト: 前から気になっているんですが、ゴーンさん、保釈以降はスーツ着ませんね。ネクタイも付けませんし、いわゆるビジネスマンの正装は一度もしていません。白髪染めも止めていますね。何か心境に変化があったのでは?

私にかけられている嫌疑についてもお話しします。金融商品取引法、新生銀行との契約、ジュファリ氏に支払った報酬について、私の立場は変わっていません。108日もの期間を拘置所で過ごしたにも関わらず、私は常に無実であるという一貫した立場です。

小林: これは逮捕前だから、訴追されている事件はこれだけだ。オマーンには触れていないし、他の事件についても「説明済み」とアッサリ済ませている。つまり、嫌疑について語ることは彼の目的ではないんだな。

私が初めて日本にきたときから全てのキャリアを日産のリバイバルプランにささげてきたことをみなさんよくご存じだと思います。日産で働く数十万人の勤勉な方々、とりわけ日本の方々のおかげで、私たちは大変な成功を収めることができました。(中略)、、日産の仲間達とともに、日産のために多くのことを行ってきました。それは私の誇りです。日産の仲間たちとともに、日本経済、そして日本企業の経営のあり方にも貢献してきました。

ハヤト: 情緒的な部分ですが、自身の功績を強調しつつも、成功は「チーム」がもたらしたものというスタンスです。ただ問題は、当の成功を日本人自身が自覚していないということですね。魅力的な新車は多くありませんし、国内での日産車のシェアはゴーン時代は一貫して低下していましたから。会社の規模は三倍になったのですが。

小林: 中身は確かに変わっていたんだ。新卒採用主義はなくなったし、中途採用が多く、外国人の登用も多い。年功序列は廃され、実績主義が徹底され、日本で基幹産業の企業がこれほど変革された例は日産以外にない。が、言う通り、当の日本人があまり知らなかったな

アライアンスの次のステップ、統合、すなわち合併に向けて進むということが、ある人達には確かな脅威を与え、それがゆくゆくは日産の独立性を脅かすかもしれないと恐れたのです。

ハヤト: アライアンスの進化形が合併であるかどうかは議論の余地がありますがね。ですが、ゴーン氏の指摘する「恐れ」は本当にあったと思います。

日産の独立性は、このアライアンスが誕生してから19年間、一度たりとて脅かされたことなどありません。私はこれまで日産の独立性を最も強力に守ってきました。将来、「次のステップ」がどのような形に展開しても、日産の独立性は保ち続けるということを明確にしてきました

小林: このことについて否定できる人間は多くないだろう。彼に反対する人間でさえ、株式の43%を保有された日産が「ルノー・ジャポン」にならなかったのはゴーンがいたせいだとは認めている。そしてこれが今のフランス政府の彼に対する冷たい扱いにも通じるものがあるな。実際、フランス政府は嬉々としてゴーン後の日産併合に乗り気になっている。統合の最大の障害物が他ならぬゴーンだったからだ。

当然、こうした独立性というものは、業績に支えられたものでなければなりません。独立性を得ること自体が目的となることはありえません。それが目的化してしまったための生じた「恐れ」です。

ハヤト: ま、当然のことを言っていますね。デンソーはトヨタの関連会社ですが技術力の高さとシェアでかなりの独立性をトヨタに対して有していますし、同様の例は他にもあります。日産の業績はルノーより良いので、彼の論理では合併されようがされまいが製造集団としての独立性は自動的に維持されるということでしょうね。つまり、彼に言わせれば日産はフランス政府の動向なんか気にする必要はない。

この間、私は自分の事件にだけ苦しめられてきたわけではありません。

小林: いわゆる現経営陣批判だが、この辺真味なのは現在の日産の従業員だろうな。今の役員は事実上ゴーンが任命したのだが、ロジックとして彼はこれら役員と従業員とは峻別している。

一体誰が、日産のかじ取りをしてくれるのか、ブランドを守っているのか、企業価値を守っているのか、株主の利益を守っているのか。株価の下落と業績の低下を目にしながらも、幹部たちは、あれはしない、これはしないと言って、それと同時に、今後何をするかも言わず、未来のビジョンもなく、日産の業績を向上させるビジョンもなく、アライアンスの将来をより強化するためのビジョンもなく、自らを誇っている現経営幹部たち。

ハヤト: 私も西川氏は何でこれを言わないんだろうと思いますよ。今のところ、彼のしたことといえば、ゴーン派幹部の追放や北米や南米でのリストラ、英国からの撤退、販売目標の縮小など後ろ向きの話ばかりじゃないですか。

率直に言って、テーブルを囲んで、コンセンサスで意思決定をしていくということは、自動車業界ほど競争の激しい産業においては何らのビジョンをも生み出しません。将来像をみせなければなりません。これから未来に向けて私たち(日産やアライアンス)の役割は何なのかについて明確にする必要があります。

小林: マア、この辺がいちばん言いたいことだったのだろうな。裁判については口止めされているし、ここで西川氏とスナール氏はトロイカ体制(三菱)でビジョンを生み出すという難題をクリアしなければいけないわけだ。となると、この動画の名宛人はやっぱり日産の従業員なのかな。

私が最も強く望むことは、公正な裁判を受けることです。

ハヤト: 日本人の我々から見ても、かなり望み薄なんじゃないかと思いますよ。公判前整理手続が検察側に異様に有利だとは前にアナタ話していましたね。

小林: なので、弁護側としては実質審理の行われる第一審で世論にアッピールすることが重要だと考えているんだ。今回の場合は日本だけでなく国外もあるからな。特にアメリカは最初の逮捕の時から双方とも気を使っていた。裁判所がかなり気にしていることは、前例のない判断を頻発していることで分かるけれども、ゴーンが勝機を見出すとすれば、やっぱりそこなんだろうな。事件管轄があることを理由にフランスで裁判やれという見解もあるが、非現実的すぎる。

ハヤト: 通りかかった日産のディーラーは今日も閑古鳥でしたよ。



3.呼び掛けは通じるか?



小林: 検察もこんがらがって頭おかしくなったのか、バフワンの経理担当がゴーンの側近とか国語として意味の通らないことを言っているな。GFAがペーパー会社なんてことは分かりきった話だし、目的はバフワンの高級ヨット部門の営業譲渡だ。それにその幹部(カマール)は会社を管理していたのではなく所有しており、担当は経理ではなくIT担当だ。

ハヤト: ゴーン氏ではなく、現会長のアマル・バフワンさんの側近ですね。ペーパー会社40社とはいかにも悪そうなんですが、GFAの管理をしていたのは亡くなったゴーン氏のレバノン人顧問弁護士で、彼の死後はパートナーの女性弁護士が業務を継続していたようですね。その女性を日産監察部が調査してということなのですが、どういう権限で調査できるんです?

小林: 普通弁護士には守秘義務があるわな、それでも調査できるとなると、それは一私企業の調査部ではなく、守秘義務を解除できる刑事裁判の証拠を蒐集する国家機関としての権限だわな。日本ではなくレバノンで、しかもレバノンは司法共助に非協力的で、国を挙げてゴーン支持だからな、官憲の協力が得られるとは思えない状況でどうやって調査を遂行したんだ?

ハヤト: もっと単純に考えましょうよ、騙して取り上げたか、脅迫して無理やり出させたかですよ。まともな方法であるわけありません

小林: リオデジャネイロのマンションの不法侵入という前科もあるしな。しかしまあ、こういった話も茶の間のジイサンバアサンにはかなり簡略化されて報道されるんだろうな。テレビだけ見ているとこの事件は分からないよ。極めつけはNHKの世論調査で再逮捕に賛成か反対かというヤツだが、そんなの世論調査で決める内容じゃないだろう。



ハヤト: ペーパー40社で思い出したんですがね、あのハリド・ジュファリ氏、オイルマネーで大金持ちの多い中東ではマネーロンダリングは日常的に行われていて、彼の仕事はそういった「汚れた」金とそうでない金を見分けることでしたね。サウジアラビアは財団法人の設置基準が厳しく、いかがわしい金が原資だと慈善事業でも設立許可はまず下りない。フィランソロフィ・エイジで彼が力説していた内容でしたね。

小林: つまりゴーンのキックバックに彼が加担する理由も動機もないのだが、検察もこんな人物を共犯に仕立て上げるとはね。いずれにしろ、40社のペーパーカンパニーは場所が中東ならそんなに目くじら立てる話ではないな、が、茶の間はそうは思わない。

ハヤト: ゴーン氏の動画は現経営陣ではなく、現従業員に向けられたものというアナタの見解ですが、元々ある巨額の収入差と情報がこれだけ歪められている状況では、日産の従業員もフランスの一般市民も彼を支持することは難しいと思うのですよ。マア、それが狙いなんでしょうがね。

これは会社(日産)の現経営陣に問題があったということです。これらの人物のことはご存じだと思います。私が尊敬している日産の従業員の方々について言っているのではありません。

小林: この言葉なんだが、いわゆる古いタイプの日産が20年前のゴーン着任と同時に消え去ったとは思えないんだ。

ハヤト: HAIを巡るインド日産の事情はゴーン氏によって形骸化された中東日産の復讐劇と見ることもできますしね。2003年のリバイバルプラン終了以降、業績を回復させたゴーン氏と彼を排除したい勢力との暗闘はずっと続いていたのではないでしょうか。



小林: この日産デイズな、三菱との合弁会社NMKVでは日産は「お客さん」で、三菱が設計した軽自動車を販売する立場だった。が、今年登場の新型は設計は日産で、エンジンはルノー(インド)、車体構造もルノー・日産合弁のインドのアライアンス工場で主力だったマイクラ(マーチ)よりずっと進歩した軽自動車で、私にはこれ、旧勢力の牙城だったインド日産を叩き潰すゴーンの秘密兵器に見えるんだよね。

ハヤト: 従来のマイクラ(マーチ)は90年代に流行した軽便で廉価な設計の「アジアン・カー」でしたからね。国内産業を死守したい立場では最新技術や高性能車は海外に出したくない。ですが、ゴーン氏はそういう考えはあまりありませんでしたね。

小林: 市場がどこでも売れる車を出す、ゴーンの場合、その辺は割と明快だ。いずれにしろ、評価するのは従業員だよ。三菱なんかは、NMBVを巡る事情は苦々しさを覚えるだろうが、二年足らずでデリカやエクリプスクロス、今度のeKなど、まともに他社と戦える商品を次々と与えてくれたことには、会長の益子以下、内心ではゴーンに感謝しているだろうな。



ハヤト: ミラージュでホンダやスズキと戦うのは少し苦しかったですからね。ま、アナタのクルマなんですが。

小林: 私が評価するようなクルマはたいてい売れないよね。Cd値0.27はベンツのそれなんかと違って本当で、腕さえ良ければベンツやアウディと互角に走れるのだけどさ。アウディはホンダ(前のクルマ)じゃ勝てなかった。現行Cクラスと掛川から草津まで走っても振り切られなかったし、ま、抜けもしなかったけど。でも、マイナーで「日産化」舌ミラージュはちょっと、、ゴーンも益子も早々に見切ってエクスパンダーの方に行ってくれたからこれ以上改悪されずに済んだけどさ。

ハヤト: フィットやスイフトの方が売れるクルマですよ。

小林: 売れるクルマばかりじゃダメなんだ、後行するエンジニアに影響を与えるようなクルマじゃないと。ベンツの190Eは今でも語り草だけど、当時のライバルだったBMW・E30のことはみんな忘れてるでしょ。あれ結構車体弱かったし、エンジニアリングもコンサバだった。今じゃほとんど残ってない。

ハヤト: マニアック過ぎて売れないのはスバルがありますよ。

小林: あのデザインは数年して枯れれば評価されるかもしれんがな。先代Cクラスみたいなもので。でもオリジナリティがないからダメか。機能的意味のない角だのエッジだのは先にやった方が偉いんだよ。次以下は忘却の彼方。私もあれはベンツのマネにしか見えない。マネ=みっともない、だから安くなっても乗れない。



閑話休題



小林: ついに2202のレビューはaddictoeに抜かれてしまったな。ま、視聴環境が違うのだから仕方ないけどさ。金払ったら負けという信念は同じだし。いちばんの理由はカオルさんがレビューの追完をしてくれないことだが。見る気がしないらしい

ハヤト: ま、ゴーンさん関連でしばらく言及していませんが、ウチでは尊重していた「リメイクの流儀」をことごとく踏み外す作品でしたからね。



小林: 私としては小林誠という男が40年間進歩していなかったことの方がショックだったがな。

ハヤト: あれは富野喜幸氏というより以上の破壊者がいたから目立たなかったんですよ。Zガンダムをオーソドックスなガンダムの続編としてやったら、彼のやったことは非難の対象になったに違いありません。

小林: いや、小林はメカをデザインしただけで、それで永野護のメカを壊す判断をしたのは富野だろう。

ハヤト: それはそうなんですがね、富野氏のいなかった2202では脚本まで書き換えてやりたい放題で、旧作メカの出番なんかなかったじゃないですか。

小林: 元々小林という男には軍事的造詣も独創性もないんだ。アレンジが才能で。なので小林がデザインしたモビルスーツに永野護のメカを確実に破壊できるような武器は考案して搭載されていなかったと思うよ。2202のメカだって質量兵器しかなかったじゃない。高枝切りバサミとか。デスラー艦のミサイルはゴーランド艦の流用。

ハヤト: まずはレビューを完成させましょう。

小林: 実はヤマト関連のレビューはアクセスが多いんだ。直リンクが多いので、どうせ悪口だろうと思っているけどね。

ハヤト: では、今回はここまで。