Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2019/4/3)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。




はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。


1.卑怯な後出しジャンケン(元号)



 政府が新元号に決定した「令和」は、選定作業が最終段階を迎えた3月中旬以降、候補名に追加されたことが分かった。

小林: 年号なんて最初は目慣れなくてもそのうち馴染むと思っていたけどさ、平成もそんな感じだったし、が、今回はずいぶんとアラが目立つな。同名はゾロゾロ出て来るし読みも悪い、誤訳で外電で”Order and harmony(威令による調和)”なんて訳された日には、穴があったら入りたい気分じゃないか? 私も昔、外書購読で"Frankreich"を「フランク王国」と訳したり、"House of Representatives"を「代表の家」なんてやって大いに失笑を買ったことがあるけどさ。

ハヤト: このサイトでもありましたね。アナタの小説ATZは"An another tale of Z"の略ですが、実はanotherは"an + other"で不定冠詞のanは要らなかった。

小林: これは結構頭を捻った。「アナザー何とか」は実は結構あったから用例を探してだな。ごく稀だが"an another"の用例もあったから使うことにした。今考えれば最初からパラレルと押し通しても良かったな。

 「令和には人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められております(安倍)」

ハヤト: 実はですね、ねじ込んだ安倍氏が「和」という文字が好きだという話もあるのですよ。それとですね、元になった句の読まれた大友旅人の「梅花の宴」なのですが、大宰府展示館で再現模型があり、件の句は結構有名なもののようです。

小林: 確か以前も松陰神社に行ったら展示内容がそのまま大河ドラマ(花燃ゆ)になっていた例もあった。これも実は別のドラマが決まっていたのが安倍の意を受けた籾井が無理やりねじ込んだという。急造ドラマだったのでひどい出来だったけれども。それとその再現模型な、私が行った時にはなかったよ。

ハヤト: ま、正常な手順を無視して、無理が通れば道理が引っ込むというのは、安倍氏と自民党の政治では見慣れたもので。

小林: 彼の言う調和というのは、自分を中心とした恩恵の世界で、政治家の子は政治家、召使いはいつまでも召使い、則を弁えるということなのだが、その辺の話はガンダムAGEのインタビューでしてはいるな。

、、実際にこんな社会の中で暮らしていたら、「良い人」という言葉には注意が必要ですね。この言葉には人間として善良という意味のほか、発語者を中心とする権力構造を受け入れているという寓意もあるわけですからね(小林)。

ハヤト: つまり、彼らが持っている傲岸な特権意識、選民意識が元号の内容やその選定プロセスに無意識のうちに色濃く出ているというわけですね。そもそも情景を描いただけで、何の政治思想も課題解決意識もない出典ですからね。安倍氏の構図では和をなしているだけで、内外で問題に立ち向かったり、課題を解決したりする意欲は全くない。いかにも今の日本らしいといえばらしいのですがね。



2.現代版「沈黙」、ゴーン  再逮捕? 



小林: バフワンに対する特別背任で最高検と再逮捕の検討をしているという話だが、これでやったら世界中で暗黒司法の批判は免れないだろうな。検察もいよいよ策に窮して元ヤクザの指南役(猫組長)でも雇ったか。そもそも何でバフワンがこれといった弱みもないのにゴーンにここまで尽くさなきゃいけないんだ? バフワンはヒュンダイも持っているんだ。

ハヤト: それありましたね。ヒュンダイは中東では日産のライバルです。先の競業避止契約の話ですがね、ルノーも日産も払わないと言っていますが、だったら裁判後の彼はヒュンダイに再就職すれば良いのですよ。小気味よいくらいの活躍で中東から日産を駆逐してくれます。ペイマン・ガーガーなんかじゃ歯が立ちません。

小林: 証拠保全の合理性も必要性もないから、ソースは産経だし、これは検察のいやらしいブラフだと思うけれども、感心したのは今日開設したツイッター、NYタイムズの「カルロスゴーンの興亡」という家族に取材した記事があったけれども、そこでは彼が娘に尺八を吹く虚無僧を指し示して、「引退したらあれ(尺八)を習いたい」と言っていたんだ。これが起業家の娘の作文ではなかったことは、上の写真選びのセンスに良く出ているよ。

 

ハヤト: 彼みたいな人なら公の場に出る時は髪を染めると思うのですよ、逮捕前はそうでしたし、それが白髪交じりの頭でバックには桜、何というか、むしろ日本的な美意識を感じますね。



小林: しかしだ、こんな状況でも写真にテーマ性を含意することは忘れておらず、写真の建物は中野区の哲学堂公園にある「四聖堂」という建物で、東洋大学の創始者が孔子、ソクラテス、カント、釈迦を祀った祭殿ということだ。これは彼が主張していたダイバーシティそのものじゃないか。

ハヤト: 意味不明の元号をねじ込む誰かに爪の垢でも煎じて飲ませたくなりますね。そうそう、彼は外国人で、やっぱり政治的人間なんですよ。ここ20年の不具者政策で政治的に去勢された日本人やマスコミ、識者とは違います。

小林: 遠藤周作の「沈黙」は江戸初期に渡日した宣教師を捕らえて陰湿に拷問し、棄教させて幕府の手先にする話だった。今ではあまり聞かない「日本異質論」が根底にあって、拷問する幕府の廷吏も元はキリシタンなのだが、そこには「シカタガナイ」という諦観があり、幕府の重臣がロドリゴに西欧文明の優秀さやキリスト教の福音は認めるけれども、「日本では」受け容れられないと説く下りがあった。捕らえたロドリゴを殺さずに苛め続ける彼らは唯一つの言葉を待っていた。「私が悪かった」という。

ハヤト: 今は江戸時代じゃないです。誰ですか、そんな後ろ向きの考えを信じている人は。

小林: 彼らはロドリゴは殺さないんだが、棄教させるためにキリシタンの農民や漁師を水責めにしたり首を刎ねたりする。目の前でそれをやるわけで、自分が棄教しないことで無辜の人間が犠牲になることに彼は強い自責の念を感じる。ゴーンが否認しないから悪評をばら撒いて社会的に抹殺し、家族や友人を責めるやり方とうり二つじゃない。

ハヤト: 「(ゴーン氏に代表されるような)強い経営者による経営や資本主義は日本型経営となじまない」的なコンテクストが背後にあることは分かってますよ。

小林: で、このような横暴を見せつけられている我々としては、こと日本の司法(検察、裁判所)や政治(自民党政権)は我が国の最良のものではなく、伝統的な権威でもないことを言い続けなければいけないわけだ。



閑話休題

1.まさかの再逮捕



小林: まさかやるとは思わなかったが、本当に逮捕したようで。まさしく現代版「沈黙」を地で行く話になっているな。奥さんのパスポートも持って行ったし、これは取り調べで否認を続けるなら奥さんも逮捕するぞと脅すためだな。

ハヤト: マヤさん大丈夫ですかねえ、アンソニー君は入国したら即逮捕でしょう。

小林: しかし、肝心の日産が今までは検察がいくらゴーンいじめをやっても「ノープロブレム」だったが、なぜか社長の西川が驚いている。オマーンの件は知らなかったはずはないし、何に驚いているのか。いずれにしろ、2日後の勾留請求が山場だな、これで勾留を許したら日本の裁判所見限って良いよ。革命が起きたら検事どもと一緒に全員引っ立ててギロチンだ

ハヤト: それじゃ裁判やる人いなくなるじゃありませんか(笑)。

小林: 明治のはじめの頃はプロの裁判官なんていなかったよ、引退した将軍とか維新で功績のあった名士とかが一時的にやってた。江藤新平打首とかもあったが、あと、西南戦争も斬首組だな、それで暴動がということもなかった。石田穣の研究もあるんだし、そろそろ日本も素人裁判官を考えた方が良いよ。デュープロセスが全然機能していないじゃないか。こんなプロなら要らないよ。10年任期で全員解任してしまえ。

ハヤト: 話を日産に戻しますと、これまでは日産が手足として特捜部の捜査に協力してきましたが、軒を貸して母屋を取られる状態にも見えましたね。見た目では日産がむしろ特捜部を操っていた。保釈後の逮捕なんて日産の株主総会とか会社側の都合しか考えられませんしね、でも、そうではないと。

小林: 役員会や総会については出ないと言っていたのだから、それが問題じゃないだろう。記者会見もいずれやると予告されたことだ。このまま保釈されていても、日産にとって不利なことはあまりなかったよ。なので、これは使い走り状態の特捜部がふと使命に目覚め、ヤケクソで身柄確保に走ったというのがそうだろう。

ハヤト: 確保しても電話帳で殴るくらいしかできないでしょうがね。ですが、西川氏の態度は気になりますねえ。

小林: 逮捕の報道を聞いたときは、ツイッターで泡を食った西川が検察に電話してヒステリックにがなり立てている光景がまず浮かんだがな。

ハヤト: それと、読売テレビの記者がオマーンのバフワン邸を訪問しましたが、ジュファリ氏同様、「身内に不幸が」と言われて門前払いだったそうですね。この事件の現地取材、記者のツテがよほど無いのか、屋敷の周りを巡る犬の散歩みたいなのしかないんですがね。

小林: ジュファリも日産は事件に関わらずジュファリ社とのパートナーシップは維持すると言っているんだ。テストドライバーいなくなるからな。オマーンの方は、スヘイル・バフワンは御年80歳だが、この事件に怒り狂っていて、裁判を起こして日産との提携を解消すると息巻いている。そして私の見るところ、バフワンはビンタラールとジュファリを結ぶ要の役割を果たしている。オマーンの販売網は中東全体から見れば最大とは言えないが、有力なディーラーで中東日産時代からの縁もあるバフワンは敵に回したくない相手だ。西川はそこを嫌気したのかな。

 

ハヤト: 全容と言っても、明らかになるのは友人たちから保証金を掻き集めたリーマン危機での緊急避難でしょう。犯罪には見えませんし、報道に言う「不正な」送金も、それで日産が助かったことを見れば、経営判断の領域に当たると思いますがネ。

小林: そうだな、これで日産が破綻していれば役員候補の西川も含めて上席社員は全員退職、会社更生は役員総入れ替えが定石だからな。ゴーンも辞めるがここで彼が降りなかったからみんな助かったんじゃないか。バフワンや日産ガルフくらいが何だ。



ハヤト: それじゃ、今回はここまで。なお、彼を検察庁に運んだ車は日産車のようです。