Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.
An another tale of Zeta・・・INTERVIEW
(インタビュー 2018/8/24)
機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。
はじめに
ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。
小林: 作者の小林昭人です。
1.古い知恵だがリンク集
小林: いや、探しているんだが、2202の二次創作で結構面白いのがあったんだけどさ、キーマンがバレル大使に命じられて地球のグルメ調査をするという。
ハヤト: 面白そうな小説なんですが、SEO対策してますよ。ウチのも含めて2202関連はあまり出てきません。どうも好ましくないブログやサイトは弾いちゃったりしているみたいですよ。上映会で個人サイトのアドレスなんかゲットしてるんですかね?
小林: ゴーグルがさ、ヤフーにとって代わったのは検索結果が公正だったからだけどね、しかし寡占になってしまうとこれもヤフーと同じだな。で、どうすればいい? 私が読みたいガミシュランのサイト。
ハヤト: 検索タームを掛けても出てきませんし、これはそのうち出てくるのを待つしかないのではないでしょうか。
小林: 2202のレビューの方は書いたからいいな。推敲して、そのうちカオルさんのサイトに移してもらう。それとSEO難民の哀れなサイトどもだが、こちらでリンク集を募集しても良いかも知れないな。昔はみんなそうしていたんだし。
ハヤト: ま、リンクを申し出る物好きな方がそんなにいるとも思えませんがね。
小林: こっちも期待してないよ、塵も積もれば山となるだ。ウチは運営歴は長いからな。
2.2199~2202設定アラ探し
小林: 設定ばかり詰めていて肝心の本編がおざなりとなるというのはSEED時代の二次創作「ガンダムSEEDリバイバル」以来のヲタクの悪癖だけどさ、全く考えないというわけにも行かないんだ。SEEDから15年経ったけど、出渕とか福井とか小林とか見るとつくづくそう思うねえ、設定を作るにしてもセンスがないよ、こいつら。
ハヤト: まあ、お話の方はレビューを書きましたし、備忘録ということでこの辺行きますか。
2-1.ポンコツ設定その1 何でも跳ね返す白けるバリヤー 「波動防壁」
ハヤト: 宇宙戦艦ヤマトという作品はZ以降のガンダムなんかと違ってバリヤーなんかは用いないのがデフォルトでしたね。2199から装備されたこのバリヤーですが、作品を盛り下げるのにずいぶん貢献していましたね。どんなに敵弾を喰らっても巨大ミサイルの直撃を受けても無傷という。
小林: 実は出渕も福井も小林も工業デザインについて何も分かっちゃいないんだよ。付けても良いけどさ、これは付け方が間違っている。
ハヤト: 宇宙戦艦ヤマトの原型は太平洋戦争の戦艦大和ですから、ヤマトに登場する軍艦の艦型はどの艦も船が基本になっていますね。特にヤマトは見ての通り下半分は船そのもので、かなりの露出部分がありますから、長いこと言われていた公式(たぶん)設定では「艦底の装甲がいちばん厚い」ことになっていました。
小林: 松本零士の世迷い言ね、そんなことあるわけないだろ。船はどんなに大きな船でも水に浮かなきゃいけないから、浮力を稼ぐためこの部分がいちばん薄いんだ。全重量の4割が装甲板の戦艦大和もこれは例外じゃない。でも、なんで戦艦が吃水線下を無防御にできると思う?
ハヤト: 海水の存在ですね。船に比べれば質量無限大のこれが砲弾の運動エネルギーを挫いてしまいます。だから戦艦でも海面下には装甲は要らないんですよ。
小林: そういうこと、だから戦艦大和を原型にしたヤマトがこの部分も防御しようと思ったら、装甲板は大和の倍使わなきゃいけない。7万トンの戦艦が10万トンになるわけで、それは「未来の世界で開発された超金属」という説明もあるが、それでも艦底を無武装にしたデザインにする必要はないわな。実はヤマトばかりじゃなく、続編の地球防衛軍の戦艦はアンドロメダも含めてみんな非武装だし。いくらSFとはいえ、これだけ統一性がある場合には理由もあると考えるのが普通だ。
ハヤト: 実物の戦艦と同じく、砲塔設備の丈が長すぎて、艦側面や艦底にまで砲塔を配置するデザインは考えられなかったというのが、マア、理屈としてはアリですね。実際のヤマトのスタッフの理解はどうだったんでしょう?
小林: 実際のスタッフの理解はヤマトの主砲はエネルギー砲だから、そんなに嵩はない感じだな。これなら下につけても良さそうなものだが、付けなかったのは美観の問題だろう。その辺は、マア、SFだから理屈はどうとでもなるわな、で、この下に武装を付けない(ミサイル除く)というのが、理由は不明だがヤマトの艦船デザイン文法としておく。
ハヤト: こうして並べてみると敵味方問わず艦下部に武装を付けた艦がホントありませんね。ヤマトの戦艦は。完結編までそうですか。
小林: 例外が二つだけあって、ヤマト以前の地球防衛軍の戦艦はなぜか下部に砲塔がある。どちらも旧式艦で波動エンジン搭載以前の低出力、低威力艦だけが下に砲塔を付けている。つまり、こういうデザインが旧式ということだな。ヤマトの世界では、もちろんこんな艦ではガミラスはおろか、後に登場したどの星間国家とも戦えない。
ハヤト: ヤマトと戦う星間国家は恒星間航行は自家薬籠中のものにしていますが、その過程で何らかの理由があって、下半分を武装する必要がなくなったということですね。
小林: 新作を作るにしても、ヤマトの上半分は従来通り、超金属と重武装で鎧われた頑強な要塞区画で良いんだよ。下半分は船だから薄く作って良い。で、その部分だけ波動防壁で防御する。これで船は軽くなるし、あのバターナイフのように船体を切り裂くヤマト工作班トーチも再現できるし、破られた場合は穴を開けるとか凹ませるとかすれば適当なリアリティもある。松本の世迷い言は捨てる。
ハヤト: パート1のヤマトはとにかく派手に壊れましたがね。いちばんひどいのは22話のドメル艦の自爆で艦底がゴッソリ持っていかれましたが、2199では波動防壁のおかげで無傷でしたね。しかし、あんな壊れ方だと竜骨も折れてません?
小林: それはアメリカ人も思ったらしく、同じような壊れ方をしたバトルスター・ギャラクティカの最終決戦では竜骨の折れたギャラクティカが折れた部分で船体をグラグラさせながら地球に辿り着くシーンがあったが、これはトリビアだけど、戦艦大和の竜骨って二本あったんだよね。
ハヤト: ギャラクティカは壊れても、ドメル艦の自爆を受けたヤマトは(1本が無事なら)壊れないという理屈が成り立つわけですね。
小林: だから2199も波動防壁が破られて艦底がゴッソリ吹き飛んで良かったんだよ。話を要約すると、ヤマトの世界では恒星間航行できるような文明の軍艦はみんな艦下部はバリヤーで防御していて、薄い船体でも上部並みの堪耐力はあるとする。そういうものとして説明すればいい。バリヤーが下部だけなのは、上部の武器はバリヤーを通して攻撃できないから。2199はやっているけど。
ハヤト: 波動防壁がいかなるエネルギーも弾くなら、それ越しに撃ったヤマトの主砲エネルギーも跳ね返されて艦上に降り注ぐはずなんですよ。アナタの説明の方が合理的です。2199もこのくらいまで話を詰めておいたら良かったんですがね。
小林: 当たり前じゃないか。出渕が物理的な攻撃を何でも防御するバリヤー(波動防壁)なんて設定を出すあたりでもうおかしいんだ。
閑話休題
ハヤト: しかしまあ、、今回は「設定から考える」ですが、こうして見ると、波動防壁一つ取っても設定を詰めれば2199はあんな話にしなくても良かった感じですね。
小林: 引き継いだ2202じゃ完全にバリヤーになっていて、アンドロメダの主砲までパキパキ跳ね返しているから最新鋭艦の後光がなくなって興ざめしたこと白けたこと。
ハヤト: スタッフはもう少し原作をちゃんと見るべきだったと思うのですよ。
小林: リメイクって機械の修理に似ていると思うんだ。新しいからとなまじっか変なものを組み込むと、全体のバランスを崩しておかしくしてしまう。2202はもっとひどいけど。
ハヤト: それじゃ、今回はここまで。続きは次回。