Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2018/6/11)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。



はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。


1.米朝会談(会談前)



小林: 色々言っている人はいるが、これは終わったと見るべきだろう。決裂するとか破談するとか言われているけどね。今まで敵国と罵っていた国のトップ同士が握手したのだから、何もなくても(非核化とか)、これは元には戻らない。それにシンガポール市街を漫遊してあちらの方が進んでいるとまで言っているんだろ? これは国民はギャフンと来るよ。

ハヤト: あの朝鮮ですから国内では「金正恩にトランプがひれ伏した」とかやりそうですがね。

小林: やった所でもう敵国じゃないよ。相手が理解不能な悪魔ではなく、握手して笑顔で言葉を交わせる生身の人間であることを指導者自らが示してしまったのだからな。そうなると、それを知った北朝鮮の国民がどう動くかだが。

ハヤト: 体制転覆、変更の可能性はありますね。キムさんはどうするんでしょう?

小林: 今は確か代議員会で選ばれた党委員長だけども、これは等級選挙に似た不公平な選挙だし、キム以外に投票なんかできない実情だ。それでも民主化への方向性は弾みが付くから、体制維持しつつその方向に迎合となると、大統領制が手っ取り早いな。それをアメリカを中心に中国、韓国、日本が支援すると。

ハヤト: トランプさんは「朝鮮にはビタ一文出さない」と言ってますがね。

小林: 元々アメリカは朝鮮にあまり関心ないよね。太平洋戦争の大義名分で「(日本から)解放してやった」という意識はあっても、国境問題が複雑で、気候が厳しく資源もないこの国には朝鮮戦争以降無視を決め込んできた。



ハヤト: 石油だったらそうでしょう、セブンシスターズが関心を持ちそうな国ではありませんでしたが、最近はハイブリッドカーがあります。朝鮮はその、経済封鎖や技術の問題で他の地域に比べれば鉱物資源は豊かです。

小林: レアメタルね、でも、アメリカの電気自動車なんかロクな代物じゃないから、これはむしろ日本、中国じゃないか? で、まとめると、これはやっぱ内容よりもキム主導の内向けパフォーマンスだな。まあ、日本側の色々な不手際で不幸な関係が続いてきたが、朝鮮の指導者は親父(金正日)の時代から海外遊学したり、日本で遊んだり(正男)とマイナー国だけに意外とサバけていることは分かっていたがな。あとは韓国だが、今回は蚊帳の外だったね。

ハヤト: アナタの言うように「内向き」政治戦略とすると、韓国がいるのはまずいんじゃないでしょうか。

小林: 70年前に身内で殺し合いという凄惨な記憶がまだあるから、これって民族性だと思うけど、朝鮮の人って戦争になると率先して残虐行為やるしね。主は日本軍(太平洋戦争)だったりアメリカ軍(ベトナム戦争)だったり、李承晩だったり金日成だったり、そのやり方がえげつなくて、今だに両国で当時の恨みを根に持っている人はいると思うよ。それで文在寅なんか同席したら、キムの方も「裏切り者」として体制転覆の原因になりかねない。

ハヤト: 日本は拉致問題を声明に盛り込むように要請していますが、それはどうなんですか?

小林: 取り付くシマがないんじゃないか? そんな話できるような雰囲気じゃないよ。



2.日本の問題・・・インテリジェンスの欠如



小林: 翻訳するとだな、科研費で何億円も自由に使っていながら、対米情勢も対EUロシアも朝鮮半島情勢も、まっとうな分析もできず予測もできなかった国際政治学者は自分のダチだから、安倍の無能をこき下ろすのは良いとしても、一緒に自分らの仲間まで貶してくれるなという、これは泣き言だな。

ハヤト: 確かに、テレビに出ていたのもいつもの面子で、国際政治の分野で卓見というのはあまり聞きませんね。むしろNYタイムズやCNNなんかと一緒になって、トランプが早く失敗すればいい、みたいな論調しか見なかったですよ。決まって〇〇大学の〇〇教授と肩書きがついているんですがね、チト情けないと。

小林: その科研費なんだが、山口の元同僚のナントカという教授のツィートを見たが、「別に無駄ではなく、研究も充実できたし、数人の有望なポスドクも学者にできた」とか書いてあったが、山口ほかが年間数回のペースで滅多やたらに海外遊学していたことはみんな知っているし、その成果が「反体制のオルグと学者数人」では国民は納得しまいよ。それにその学者とやら、今の政権は気に入らないにしても、現下の情勢に何か役に立ったのか? 状況を改善するに、何も役に立たなかったんじゃないのか?

ハヤト: 同じ補助でもIPSの山中教授は数百万円で、山口教授は数億円という声もあります。



小林: それはそんなに驚かない、図に書けば上のような感じだ。学問というものがどの分野も等価と考えれば、図表の底辺学者を国費で救済することには正当性がある。連中、補助がなければ乞食以下だから。

ハヤト: それってフィクションでしょう? 科研費を批判する言い分は「反日学者を援助するな」ということです。学問に貴賤はあるじゃありませんか。

小林: ある学問が有用か無用かを判別する物差しのあるのは経済学だけだと思うよ。そして経済学はその数量性ゆえにケンブリッジ大学では当初開設を拒否されたんだ。今じゃ誰も覚えてないけど、大学みたいなものを掴まえて、やれ成果主義だ効率性だのとやるのは、それが学問を計量する価値の一つに過ぎないものであることを考えると、それ自体壮大なムダだと思うがな。

ハヤト: しかし、理系も研究環境の悪化が指摘されていますが、社会科学の方はあまりにも成果がなさすぎません?

小林: 上の図表の山口以下底辺組について言うならば、連中はたぶん、科研費をもらっている時点で自分の立場が物乞い以下ということについては自覚はなかったんだろうな。自覚があったなら、事業家が会社を大きくするようにもっと効果的な金の使い方をするし、国や企業などにも働き掛け、パイを大きくする工夫くらいはするだろうな。

ハヤト: 彼らにそういう才覚を求めるのはナンセンスだと思いますよ。

小林: だからさ、国は学者がカネのことなんか考えないで研究できるように環境を整えればそれで良いんだ。中身なんぞ問う必要はないし、たぶんそれがいちばん安上がりだ。とにかくさ、今の連中見ていると不安しか感じないんだよ。これでアメリカや中国と渡り合っていけるのかとね。


閑話休題(会談後)

1.ハンコを教えない大学



小林: こういう言い分は分かるけれども、世間一般の常識としては、やっぱり「そんなことも教えていないのか」だろうな。宅建試験くらいそんなに手間のかかる話でもあるまい。週一回、2時間ほど講義すればできる話だ。上のも接待ゴルフ以外はそんなに時間も金も人材も要らんだろうが、「文書主義」を教えていながら、捨印とか契印については教えていないのが今の大学で。

ハヤト: 役所それで廻っているじゃないですか(笑)。

小林: 教えれば法律家や事務屋のありがたみも分かり、利用が増えてパイが大きくなるんだよ。「何だか分からない」状態に置かれている一般庶民がいわゆる専門家の一言一言におびえ、何万円も取られるんじゃないかと恐れる心境は上の二人には分かるまいな。実務をきちんと教えることで、まともなコスト計算が可能になるんだよ。


2.日朝会談その後



ハヤト: 話は変わりますが、トランプさんの就任以降、どうも識者の方の的外れ、信頼できない言動が目立つように思うのですが。

小林: 傍目から見ればアメリカ知識人のトランプ批判をオウム返しに連呼しているだけだ。理論が現実と合わなければ理論の方を修正しなければならない。オバマはトランプより思慮に富み、識見の高い指導者だったが、今日のあれ見た? バスケット選手のロッドマン(キムと親しい)が朝鮮からのメッセージを何度持ってきてもことごとく門前払いされたと悔しそうに話していたのを。

ハヤト: 門前払いしなかったトランプさんの方が朝鮮との外交を大きく進めたのですから、これはオバマ氏が間違っていたことになりますね。

小林: トランプ政権がアナリストの言い分を信用するかどうかは分からんが、20年前の日朝首脳会談は知っていると思うんだ。私の見立てでは、小泉の外交はいったん成功仕掛けた。全員ではないが拉致被害者は帰国し、過去の過ちも認めさせたのだからな。

ハヤト: 確か安倍さんでしたね。帰国した被害者を返さずに朝鮮との関係をこじれさせたのは。心情的には分かるのですが、、

小林: トランプがこれを知っているなら、たぶん、この対応は失敗だと思っていると思うんだ。幸い、トランプには家族会のような負い目はない。それどころかキムに貸しを作っているわな、米韓合同軍事演習を止めるという。

ハヤト: そういう点、日朝会談とは少し様子が違いますね。金正恩をシンガポールに引き出したこともありますし。前は平壌でしたからね。



小林: しかも、直前のサミットで大立ち回りを演じた上、途中退席してキムに会いに行ったわけで。北朝鮮ってどのくらいの国か知ってる? 日本で言えばそこらの政令指定都市くらいの規模なんだよ。各国の元首を蹴って市長に会いに行く、アメリカとの国力差を痛いほど自覚している金正恩がこれに鈍感なはずはない。

ハヤト: 識者の意見だと具体的な声明がなかったので、キムの完勝でトランプは何の成果もないと酷烈ですね。

小林: まだ油断はできないが、成果はあったよ。トータルで見て、トランプよりもキムの方がより多くの負い目と(体制変革の)義務を負わされた。今回はそれで十分だ。成果を焦って失敗するのでは20年前の日朝会談の二の舞だ。安倍の感傷論のせいで、その後20年も国交断絶の状態が続き、その間もおそらく被害者がバタバタ死んでいて、理不尽さを堪えてある程度我慢をしておれば、そうでない展開もあったと信じられる話もあった。

ハヤト: 会談では拉致問題にも言及したそうですが、どういう言及のされ方だったか気になります。朝鮮の方は20年前の日本の破約を覚えていたんですかね?

小林: 覚えていたんじゃないかと思うよ。言及したと言っても、そういう出し方だっただろう。記者会見で昨年朝鮮に殺されたアメリカ人大学生の話が出て、トランプも気まずそうだったが、元々アメリカの被害者は韓国や日本ほど多くない。「約束を破るならキムの方」というのはポイントと考えているんじゃないか。少なくともここしばらくは彼の対朝外交は微温的で妥協的なものになるだろうが、当面はそれが正解だ。

ハヤト: それじゃ、今回はここまで。