Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2018/4/5)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。



はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。


1.新銀英伝



ハヤト: 前回のインタビューはですねえ、少し過激すぎたのではと。

小林: ATZで言えば30話を書いた時の心境に似てるな。自分がそれを書いていいのかと。

ハヤト: あの時はアナタもずいぶん悩んでましたね。内容からしてアナタ自身のレゾン・テートルを否定していましたから。

小林: 比叡山焼き討ちを決断した信長の心境というべきか。しかし、あのくらい言わないとダメな状況になっているんじゃないか?

ハヤト: さて、本サイトの本務、ウチはアニヲタサイト、アニヲタサイト、アニヲタサイトですからね。

小林: ファミリー劇場は私も見たが、どうして新作の制作陣は旧作と並べるという愚かなことを思いついたんだろうね。身のほどを知らないと言うか、あれで勝ったと本当に思っているのか。旧作のテロップ外しは反則だと思うがな。

ハヤト: ええ、第一話にしてビミョーな評価が目白押しです。直接比較してしまうと、明らかに旧作の方が完成度が高いし面白いですからね。

小林: 絵がキレイと言っても、新作の人物絵は映画館でのアップに耐えられない品質だろう。それにこの作品、企画自体は3年も前からあったんだ。それでこの出来、いったい何をやっていたんだと。

ハヤト: 実は新作の方が原作にはより忠実なんですがね。


禍々しい新作版ブリュンヒルト

小林: 戦艦ブリュンヒルトって、原作でもあんな禍々しいデザインだったっけ?

ハヤト: いいや、違います。


2.垣間見える業界のいびつな構造



小林: 古くはヤマトとガンダム、そして宮崎駿のせいなんだよな。予算不足でプロの演劇家でない人間が脚本や監督をやるようになって、それで当たってしまったので、業界ではアニメーターばかりが重用され、それさえいれば作品が作れるみたいな変な風潮になったのは。

ハヤト: その頃の人たちも歳を取ってきていますが、業界のパイ自体は減ってきてます。それでデザイナーみたいな人が作品を主導する例が多いですね。

小林: 元々大学行けなかったからアニメーターになったような連中だが、当時彼らを雇っていた人間は絵描きに知能なんか求めなかったからそれで良かった。その上がいなくなり、管理職の立場になった連中が加齢による仮想的有能感肥大した自意識だけでメガホンを握るからおかしくなる。

ハヤト: そういう人には荷が重い作品だと思うのですよ、銀英伝とかヤマトというのは。



小林: デザイナーとしての視野しかないから、作品を作りつつも考えてるのは自分を売り込むことだ。2202で「百万隻の戦艦」とか小林誠がやった時には、あ、コイツ、銀英伝の二期やりたいんだなと直ぐ分かったよ。そんな作品を見せられる視聴者こそいい面の皮だ。

ハヤト: 旧作が15年で110話ですから、ヤマトよりは安定収入が見込める作品ではありますね。でも、あれじゃ打ち切りのリスクの方が高いでしょう?

小林: とにかく、アニメ作品として批評に値するレベルじゃなかったことは言っておく、それと、旧作がモデルにした18世紀ヨーロッパの貴族社会にはタキシードはなかったことは言っておいてやろう。そういう所もこだわりがなさすぎるんだ。それと帝国軍がドイツ語なら、ファイエルじゃなくフォイヤーだろう。旧作の間違いを律儀に踏襲しなくても。

ハヤト: ま、知らない間に視聴を止めていたとしても不思議のない出来でしたね。

小林: 今の制作体制じゃ銀英伝はとても無理。理解する知能もない。それを再確認したのが成果じゃないか? 原作に忠実なんて言い訳にならないよ、何より基礎的な読解力、翻案力に問題がありすぎる。


閑話休題

ハヤト: とまあ、鎧袖一触、問題にもならないという評価ですが、それで手仕舞いにして良いんでしょうかね? まだ一話なんですが。

小林: 旧作があるから、それを見ればもういいじゃないか。新作より遥かにゴージャスだし、重厚なドラマを110話掛けてやってくれている。登場人物が多い作品だから、テロップがちゃんと付いているDVDで借りて見た方が良いよ。

ハヤト: ま、妥当な評価でしょうね。残念な出来でした。

小林: 無能なアニメータの下ではどんな名作も役立たない、か。このブログが全てを言い尽くしているよ。

ハヤト: じゃ、今回はここまで。