Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2018/4/5)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。



はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。



1.モリカケ問題



小林: 銀英伝のファミリー劇場での放送があって一言二言言いたいけど、それは後で良いわな。実を言うと私、なんでこれが大問題になるか分からないんだ。

ハヤト: ウチはアニヲタサイトなんですがね、ええ、公文書改ざんですか、確かに大した問題ではないでしょうね(怒)。

小林: 公文書というが、モリカケの決裁文書は何であんな粗雑な内容をわざわざ文書に載せたのか分からないし、せいぜい添付資料だろう。安倍の奥さんがとか日本会議とか色々書いてあったが、それ自体伝聞で証明力がない(産経の記事とか、籠池の言い分とか)し、これは起案した事務官の主観的見解で、本来は公文書に載せるべき内容じゃないんだよね。何を目くじら立てているんだか。

ハヤト: アナタも仕事では事情を書いたメモを廻すそうですが。契約書とかに載せることは考えてないですよね。

小林: 内輪の話だからな、ただ、内容によってはそれを法定している場合もある。財務省の内規は知らないが、インタビューした元財務省OBが一様に「見たことがない」、「聞いたことがない」と言っているのを見ると、特例だそうだが、そういう場合でも事情届の提出までは求められていないのだろうな。その場合でもこれは添付資料だろう。

ハヤト: 決済後に改ざんもすぐバレるし、ずさんだなあと思いますがね。

小林: これはさ、決済する前に局長なり課長なりが書いた人を呼び出してさ、「キミ、悪いけどこれ撤回してくれないかなあ」が普通だろう。政治的決定の記録を残すというなら、上の方でもっと精査して、きちんとした文書を添付資料とする方がよりマトモだ。それさえやらなかったんだから、野党が文書を残したのは責任逃れ云々という主張は言いがかりだろう。

ハヤト: 財務省は事務組織としてもちゃんと機能していないということですね。

小林: その点については後にする。



2.イラク派遣日報



小林: これも変な話でさ、最初はモリカケ同様、「なかった」と言っていたのだが、家探ししたら「ありました」と、そんなもん価値あるのか

ハヤト: 廃棄したということはそうする内規があったわけですから、それでなければ仮に出てきても公文書なのかどうか疑問はありますね。

小林: 紙の文書じゃなく、ワープロの電子文書とかだと、始終訂正するし、簡単にコピーできるから、最終的な文書をPDF化、あるいは印刷してしまった場合はマスターは廃棄が妥当だわな。そうしないと同じような文書の一部違いのコピーが林立して、どれが本物か分からなくなってしまう。

ハヤト: 文書の実在云々ではなく、文書管理システムの問題ということですね。

小林: その定義にしたがって「存在しない」とするなら、仮に似たようなものが誰かのパソコンにあっても、それは「存在しない」とすべきだろう。そうでなければ文書の品質を維持できないはずだ。で、あるのに、防衛省内局が隊員のパソコンをひっくり返して血眼に家探しというのは阿呆だし、文書管理の意味を分かっていなかったといわれても仕方がない。

ハヤト: 財務省もそうですが、防衛省もなんでこんなB級悪党ばかりなんですかね。付いた嘘を覚えているのは泥棒のABCでしょう?



3.江戸時代化するキャリア官僚



小林: 一連の事件を見ていて思うのは、役所というのは一部のキャリアとその他大勢のノンキャリア、パートから成るが、総合職であるキャリアがホントに仕事できなくなっているんだなと。無理もないがな、公務員上級職がその内容ではなく、特権の享受や政治家への階段と考えるような人間ばかり採用しているから、詳しくは見取らんが、こちらの世界も二世三世が多いんじゃないか? 一言で言えば、コイツら人より貪欲でエゴイストではあるけど、何の専門家でもないんだ。

ハヤト: 江戸時代ということですが、徳川幕府もそんな感じだったんですか?

小林: 江戸時代の官職は言うまでもなく世襲だが、実際に幕政に携わっていた人間が能芸者ということはなかった。せいぜいが学者の林羅山と首切り役人の家系くらいだろう。江戸幕府の特徴は、官僚は指示だけし、実際の普請や警察行政は外に丸投げしていたことがある。橋の普請は材木問屋、犯罪捜査は銭形平次というように。つまり、材木を手配して橋の絵図面を書いたり、罪人を引っ立てて調書を取ったりということは武士はしなかったし、そのノウハウもなかった。

ハヤト: 江戸時代がその能力がなくても大名や武士が上に立つ人間でいたことについては、当時の身分制度がありますね。でも、日本国憲法下のキャリア制度ってそんなものでしたっけ?

小林: 人より1~2年早く勉強すれば東大くらい受かるし、平凡な頭の人でも親や爺さんが役人ならば、旨味があるならそれを志望するわな。そしてこの機会の実質的な不均等、もちろん大っぴらでない、みんなやったら平準化するからな、と、公務員志望階層の固定化が身分制度類似の機能を果たしているのではとは言えるだろうな。

ハヤト: 有能だったら別に構わないんですが、過去の歴史を見る限り、中国の科挙なんかもそうですが、あまり良い感じにはなってないですね。

小林: 中国は国家権力が巨大すぎるせいで、13億の被治者が科挙コンプレックスで病んでいるから、いくら豊かになっても民主化しないわな。たぶん、あの国じゃもう無理だろう。日本の幕末がそれと違っていて、まだ助かったと思えるのは徳川慶喜が勝海舟を起用したことだろうか。ある意味、大政奉還よりこちらの方が偉いのではと。そう、一度作ってしまった疑似身分制の垣根は、今でも壊さなければ先に進めない。



ハヤト: 勝海舟は確か、御家人ですらない下士(陪臣)の出身ですね。幕府の命令で海事技術者となり、渡米して軍艦奉行になっていますね。

小林: 海軍伝習所の学生から軍艦奉行までは7年ほどで、もちろん正規のコースじゃないし、その資格もない、官位すらない。そういう抜擢が可能だったのは慶喜の慧眼もあるが、海事技術者として彼より優れた人間が雑兵の勝から将軍までの間に誰もいなかったというのが大きい。実際の勝自身は、これは評伝、今ではウィキペディアを見ると分かるけど、そんなに勤勉でもなければ、サボタージュとかしているから、そんなに謹直な人間でもなかったからね。

ハヤト: しかし、今は時代が違うでしょう?

小林: 幕藩体制が倒壊して150年も経っているのに、今だに幕府まがいの行政処理が跋扈しているのは、前に江戸時代があったから、と、しか説明のしようがないわな。これが他の国なら、これも違った発展の仕方をしただろう。いずれにしても、キャリア官僚が江戸幕府じゃ困るわな

ハヤト: モリカケで起案した人は自殺してしまったそうですが、知識も人格識見もこちらの方が局長にふさわしかったかもしれませんね。

小林: 公務員上級職の試験科目は基幹科目だけで、たぶん、契約書の一枚も見ないまま、書かないまま昇格しているキャリアが多いんだろう。実際、肩たたきで済んだような話だ。局長の佐川が泡を食ってすでに決済した書類の改ざんを求めた事例から、彼は実務を知らないし、知ろうともせずに現在の地位に就いた粗雑な権力志向者だと良く分かったよ。知っていれば、あんなずさんな改ざんはしない

ハヤト: それじゃ、続きは次回。