Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2017/10/8)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。



はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。


1.東京のローカル選挙



ハヤト: 例の希望の党なんですが、妙な風向きになっていますね。民進党を吸収して党勢を拡大するはずが、立憲民主党という新しい党を作られてしまい、支持率も伸び悩み、希望で立候補する予定の候補者の多くが無所属に鞍替えし、擁立も過半数にはほど遠い情勢です。

小林: 元々民主党を中心とする野党に楔を打ち込んで分断するのが目的だったから、その目的は大半達成したから良いじゃないか。

ハヤト: 小池さんが立候補しないことについても、総裁候補のない新党が政権奪取などお笑い草という嘲笑も聞こえてきますね。

小林: そもそも小池は今の時点で国政を狙うつもりはなかった。旨みの多い東京都知事で地盤を固め、国政はその次の次くらいに考えていたと思うし、今までの彼女の発言を見てもそうブリリアントでもスマートでもない。知事になった直後に国会議員に立候補して総理大臣を狙うという飛躍は、少なくとも彼女の才能や考えが及ぶところじゃないよ。

ハヤト: アナタは小池氏に対してはどこまでもミニマムな見方をしますね。じゃ、何で新党なんか作ったんです?

小林: 一つは安倍を含む自民党に恩を売ること、もう一つは将来の立候補に備えたインフラの構築。当人が描いたいちばん望ましいシナリオは3年後の安倍任期の終わりに民進党壊滅の功績を手柄に自民党に復帰し、安倍を含む主流派の支持を受け、乞われて日本初の女性総理大臣として日本政治史に名を残すことだろう。彼女が描いた絵というのは、思うにこのくらいじゃないかな?

ハヤト: しかし、女性総理については民進党を吸収すれば実現できない夢ではないという位置まで臨みながら、彼女は「排除の論理」で党勢をフイにしてしまいましたね。これについては何か?

小林: 日本ファースト代表就任以降の小池はどうも自分の意思ではない策動で動かされているような気がするんだ。



2.自民支配の終わり



小林: もう何とはなしに見えてくるけど、この騒動、どうもシナリオを書いた人間がいるね。それもひどく浅はかというか、蛇足というか。思うに秘密裏に世論調査をして、自民党や安倍政治に対する不満が相当根強いということが実はあるんじゃないだろうか。

ハヤト: 安倍さんからすれば、自党の支持については伸び悩み、良策もないことから、勢いのある、しかし保守派の小池さんを利用しようという考えは当然浮かぶでしょうね。小池さんは小池さんでこれを機に安倍さんに恩を売ると。知事選では彼女、東京自民党を敵に廻していますからね。アナタの言うように国政への野心があるとすると、彼女にも自民との関係修復という動機がありますね。

小林: その辺を取りまとめて両者にウィンウィンの提案をした奴はいるな。私に言わせればただの権力遊びで、そんな小細工を始めること自体、今の自民党支配が腐臭を放っていることの証拠なのだけどさ。が、台本通りに行動した小池の勢いが予想外に拡大してしまった。

ハヤト: それを見てビビったと。なので、現在はブレーキを掛ける方向になっているわけですね。

小林: 今までの小池の発言を見ても、煽ってはいるけど、本気で国政や総理を狙う気はないね。むしろ無責任な放言というべきで、国政を狙う人間がそんな考えなしの発言を繰り返すこと自体、彼女が安倍に恩は売っているつもりはあっても、自分の意思で動いていない証拠といえる。

ハヤト: 確かに、本当に国政を狙っているとしたら、発言はもう少し慎重であるはずです。

小林: 彼女の真意が分かっているなら、安倍も脚本家ももう少し泰然と構えていて良いんだよね。多少支持が広がったところでさ、でも、あの程度でヒステリックに叩いているところを見ると、この連中、ホントに自分らの支持に自信がないんだなと分かる。秘密調査の結果は相当に深刻だと思うよ。

ハヤト: そういう自民側(安倍)の動きを小池さんはどう見ているんでしょうかね。

小林: 安倍たちの器量の小ささを内心で嘲笑しつつ、党勢をどの程度で収めるかに意を払っているんじゃないだろうか。今回の件では彼女は勝ちすぎてもいけない。そういう自制は彼女にはあると思うよ。民進党からの資金も思ったより少なそうだし。維新くらいの大きさがちょうど良いというのはあるだろう。それ以上は彼女にとっても未知の領域だしな。

ハヤト: 自民党は不人気ということですね。分かりました。



3.立憲民主党



小林: ボッと出の政党にしてはロゴとかデザインされているし、代表の枝野の言っていることもこなれているから、この党のプランはひょっとしたら民進党時代からあったんじゃないだろうか。思ったよりしっかりした政党という感じがする。


立憲民主党HP

ハヤト: 確かに、旧民主党は昔の社会党系の左派の人々(山口二郎など)と改憲などに意欲を示す自民党的右派は目立ってましたが、いわゆる中道派のリベラル、アナタみたいな感じですね、は、居場所がなかったような印象がありますね。その辺で密かに進んでいたとか。

小林: しかし、計算が合わないな。民進党から希望の党に合流を希望したのが230人、実際に合流したのは103人、そして「受け皿」と言っている枝野の党が60人ほど引き取ったらしいから、民進党という党には60~70人ほど箸にも棒にも掛からない議員がいたということか。



ハヤト: この辺、アナタどう思ってます? 「日本リベラル」という言葉にはなんとなくいかがわしい響きがあるように感じるのですが。

小林: 世界的に見たリベラリストの典型で大多数は石橋湛山や斎藤じゃなく、「アメリカ合衆国憲法(含むビル・オブ・ライツ)の価値観を支持する人々」だよ。日本でいうなら、ある意味、合衆国憲法の子孫で、それ以上に完備した法典である日本国憲法だったり、国際連合憲章を支持する人々じゃないか。だから今の自民党やネトウヨなんか含まない。

ハヤト: それじゃ、昔の社会党の護憲スローガンと区別が付かなくなってしまいます。

小林: 枝野の言う立憲主義というのが政府に国民の作った憲法を守らせるというものなら、その国は国民主権でなけりゃいけない。政府が国民に憲法を守らせるというのでは、そういう発想が許容されるというのなら(自民党改憲草案)、それは国民主権でも何でもなく、明治国家のような君主主権や有司専制の国というべきだ。そしてそれがアメリカ合衆国憲法の基調をなす考えなんだ。それを支持するのがリベラリスト。大昔のな



ハヤト: 確か合衆国憲法は人権規定は後付けでしたね。

小林: リベラルという言葉が多義的だと言われるのは、このご本尊のツギハギ性が影響している部分も少なからずあるな。だからアメリカにもティー・パーティーやネオコン、トランプなんかがいる。みんな憲法の勉強でビル・オブ・ライツは勉強が面倒くさかったか、勉強しなかった奴らだ。でも、見ようによっては連中だってリベラリスト。少なくとも安倍さんや自民党みたいに主権者のすり替えや否定まではしていない。

ハヤト: 人権規定は日本ではむしろ重点的に学習する項目ですよね?

小林: 自分は近代立憲主義の支持者で現代立憲主義は勉強しませんと言っていたおバカな裁判所書記官なら知っているよ。

ハヤト: 枝野さんの立憲、、も、彼の弁舌ほど爽やかではなく、この党も後々揉め事になりそうな要素が多分にあるということですね。

小林: というより、かなりアバウトと見るべきだろう。それに民主党時代を見る限り、枝野が本当にリベラルかどうかも実は怪しい。山口二郎の定義だと、日本リベラルというのは鳩山由紀夫の党である旧民主党と同義だから。

ハヤト: そりゃちょっとまずいんじゃないですか?

小林: だから私は連中を「(リベラルとは)認めていない」と前から言っている。



閑話休題

小林: 改めて見ると、今回の選挙、本当に入れたい政党がないな。関わっても何のご利益もない自民もイヤだし、枝野の口車に乗るのもイヤだ。希望の党は論外だし、棄権するのもイヤだ。今度こそ本当に共産党に入れようかと。

ハヤト: そう思っている人はアナタだけじゃないと思いますよ。



小林: 共産党は伸びるんじゃないかな。それと小池劇場で二転三転したが、今度こそ本当に違う話題をやりたいな。

ハヤト: そうですね、先は見えた感じです。

小林: それじゃ、今回はここまで。