Mobilesuit Gundam Magnificent Theaters 2005.

An another tale of Zeta・・・INTERVIEW


(インタビュー 2017/1/30)




機動戦士Zガンダム ハヤト・コバヤシさん
※本作の記述とは関係ありません。



はじめに

ハヤト: 皆さんこんにちは、カラバのハヤト・コバヤシです。ATZのインタビュアーを務めています。

小林: 作者の小林昭人です。


1.人の噂も75日

 

小林: ま、ニュースじゃまるで極悪非道の大統領のような言われようだけどさ。確かに一律禁止は乱暴すぎるし、適用除外も政府及び外交関係者だけと狭すぎる。3条g項で国務長官と国家安全保障省長官の裁量でビザを発給できるとあるけどさ、当座の空港の混乱具合を見れば、これはこの条項で救済するしかなさそうだ。これもあいまい条項で決めたせいで、トランプは永住者は除外と言っているけど、現場は混乱しているようだ。でも私、実はこれ、大した問題に思えないんだ。

ハヤト: そう言っているのはアナタだけですよ、大変な騒ぎじゃないですか。それにご自分がやられたらどう思います?

小林: 頭に来るだろうな。当たり前の話だ。が、非道だ極悪だと言う前に、そもそもそんなに慎重に考えられたものか疑問がある。これを書いた人間、上長の「ハイヤ・アメリカン」字義通りに真に受けたんじゃないか?

ハヤト: ま、慎重に検討してとはお世辞にも言えないでしょう。トランプ大統領はワンマンで、側近もイエスマンしかいないようですから。



小林: 施行日が国際ホロコースト記念日というのも最悪だが、基本的な発想はもっと単純で、これはいわゆる棚卸しじゃないか。問題の3条c項では「関係機関の調査の負担を一時的に軽減」と書いてある。知っての通り、トランプは政治家でも外交官でもなく企業家だ。企業に関わったことのある人間なら、決算と棚卸しの重要さは知っているわな。

ハヤト: そうですね、これまで出された14の大統領令を並べると、6つが凍結や停止、TPPからの離脱、不法入国者の追放と言った状況固定型の命令で、壁の建設やパイプラインの承認など積極型の命令は3つしかありません。あとは計画の策定とか調査の促進といった状況把握型の命令ですね。彼の出した命令の80%は統治者として実情を把握したり、固定したりするような命令なのですよ。棚卸し(たなおろし)というのは当たっているのではないでしょうか。



小林: 要するに仮免大統領なわけだ。グリーンカード保持者まで入国禁止はひどすぎたがな、しかし、問題の大統領令の第1条に911テロが挙げられ、ビザ発行の手続が問題で3千人のアメリカ人が殺されたとやっているのだから、こういう認識自体はトランプに限らず、アメリカ国民一般として持っているのではないか?

ハヤト: そうですね、方法の当否はともかく、そういう事件があったことは本当ですからね。911では旅客機でしたが、同じようなテロリストがシークレット・サービスや原子力発電所に潜り込んでいないとも限らない。選挙中の公約でもありましたし、やり方はともかく、入管改革自体は支持される内容だったでしょう。

小林: 今のムードじゃ、ウチのような見解は少数派だろうな。国際ホロコーストは運が悪かったが、トランプはビジネスマンなんだ。トランプホテルのやり方を大統領職に持ち込んだのがそもそもの間違いで、これがGMやフォードだったら何の問題もなかった。要するに、彼らの好きな「ビジネス」流のやり方なわけだ。早速、盛大にコケたけどな。

ハヤト: つくづくアナタは山口さんとも橋下さんとも離れた人ですよ。



2.ジャーナリスト魂?





小林: 私もひどいと思うよ、でも、フィナンシャルタイムズを中心に反トランプの記事ばかり流れているのが「ジャーナリスト魂」と言うなら、それは違うんじゃないか。記事には原稿料があるし、それを載せるべく指図した編集者がいる。今の日本の状況を考えてみろ。それに下のスターバックス、難民にかこつけた売名行為は虫唾が走るが、シリア難民は日本スタバでは雇うのか



ハヤト: 確かに、トランプ氏の行状を支持するわけではありませんが、マスコミは反トランプの大合唱で、これは選挙の時もそうでしたが、彼を支持する国民の声は聞こえてきませんね。

小林: ブレグジットの時に山口二郎が盛大に予測を外した時、私は彼を非難したけどさ、今考えればあれは彼が悪いわけではなかった。彼の知的生産のシステムが問題だったのだ。大統領選もそうだろう。このポリコレエリート主義者ども、二回も失敗しておきながら、まだ同じやり方に固執しているらしい。その方がトランプより度し難いよ。

ハヤト: あくまで噂、ですが、反トランプの背後にはジョージ・ソロスがいるという噂もありますね。これだけの大合唱、莫大な金額が流れているはずです。

小林: マア、今のトランプ批判は大部分は彼自身の身から出たサビだが、それを喜んで扇動している人間はいるにはいるわな。乗せられんようにしないとな。それにだ、元チンピラとルンペンの集団とはいえ、曲がりなりにも政府高官のトランプ側近や学者に取材するよりは、スラムやハーレム、訛の強い英語を話す無学な貧乏白人に取材して真実を聞き出す方が遥かに危険で大変なことだろうよ。だが、トランプを当選させたのはそういう連中なんだ。権力と戦うポーズも結構だが、真実を報道することはもっと大事なことじゃないか。



ハヤト: 報道に対するバイアスは感じますよ。先の選挙期間中、トランプ陣営の演説会は周到に工夫された庶民的で人気のあるものだったのですが、取材したジャーナリストは選挙が終わるまでこのことには口をつぐんでいました(報道ステーション)。彼らによれば、ヒラリー陣営の集会は成金趣味で退屈だったそうです。

小林: マア、トランプが悪いから反対側が正しいというほど、問題は単純でもないわけだ。背後にはあのソロスがいる。それにトランプ陣営にもゴールドマン・サックスの人間がいたはずだ。永住権と就労ビザをエサに世界中から頭脳を集めているのは連中も同じで、大統領令のドラフトに関わっていた連中が何で職業倫理として分かるはずの、無茶な条項を通したのか、その辺も良く分からん話だな。

ハヤト: トランプは騒ぎを見て早々に永住権者は適用除外としましたから、ドラフトの段階で話せば分かったはずです。



閑話休題



小林: 勾留されたのが32万人中109人だから問題ないという問題ではないと思うが、デルタ航空のコンピュータのせいにしているのも、私は半分は本当だと思うが、今の状況では信じてもらえんだろうな

ハヤト: 大統領令は側近のバノンと国務省のシンパが極秘に起草したという話ですが、大統領自身の強い支持があったことも明白でしょう。当たり前ですが、議会では大統領令無効の法律案が準備されており、各地で訴訟も始まっています。

小林: 訴えるのは良いとして、どんな理由で訴えるのかが問題だと思っていたが、「信教の自由」で来たようだ。どちらかといえば国籍による差別の方が問題だと思うが、これは平等原則違反に入っているのだろう。認定されればこれは厳格審査基準になる。たいがいは違憲無効だな。



ハヤト: オバマ政権のビザ免除プログラム(VWP)の改正も根拠の一つにしていますね。これは危機管理ベースの多層的アプローチによるテロリストの発見と入国阻止を目的としていましたから、こういう主張が認められれば宗教や国籍といった憲法問題にはならないのではないでしょうか。元より代表民主制の趣旨から、大統領令に対する司法審査は謙抑的とアナタから伺ったことがあります。

小林: でも、その場合はLRA(より制限的でない他の規制手段)の原則が問題になるよ。ビザを要求するのではなく、対象国の出身者をどうしても入国禁止にしなければいけない理由は、やっぱり弱いんじゃないか?

ハヤト: 難民についても問題があります。大統領令について解説したサイトによれば、アメリカに入国する難民については、国連難民高等弁務官がすでに十分な審査をしているんですよ、テロリストセンターへの照会も含め、検疫まで審査には2年かかります。大統領令でそういう人々を120日間も足止めする理由がそもそもないんです。

小林: バノンやそのシンパがドラフトの前に国連に問い合わせていたとは思えんな。それに入管の様子も変だ。そういう疑義のある法律が裁判所で問題になった場合、日本だったら執行停止がなくても当該法律の執行は当面見合わせる。しかし、トランプの場合は執行停止されているのに無視している感じだ。これはどういうことなんだろうね。外交官たちからも抗議声明が出ているし、どう言い訳しようとお粗末なことに変わりはない。

ハヤト: 一応グリーンカード保持者に対しては内国安全保障省がコメントを出し、入国を認めているようです。昨日までに800人ほどが入国しましたが、理由は明示されていません、これで沈静化しますかね?



小林: トランプが信頼を回復するには、まずバノンをクビにし、対象の国でも合法的な在留資格保持者は四の五の言わずに入国させること、それから90日で再開すると言っているのだから、約束通り90日後に、この政令(大統領令)を反古(事実上撤回)にすることだな。そうすればどんなでたらめな内容でも「約束は守る男」として、むしろ人気は上がるだろうよ。大した時間じゃない。たったの3ヶ月だ。



ハヤト: ま、これからも色々波風を立ててくれそうですね。なお、世論調査ではそれでも規制支持が不支持を上回ったそうです。ま、ウチの見方はいつもバランス良い所を行っていますね。



小林: 別にウチはガクシャやマスコミに利害関係ないからな。報道のバランスが悪いと思ったし、今回の騒動、入国規制でトランプに無視された上に予算を減らされた国連も一枚噛んでいると思うよ。槍玉に挙げられた「国際ホロコースト記念日」なんて国連職員以外一般的とは思えない

ハヤト: そうですか?

小林: それに、難民が苦しんでいるのに着飾った娘が良くないとか、トランプ社のグッズが中国製なのはダブスタだとか非難の仕方も凶暴で素人くさいし、中絶だとか科学者だとか国境税はWTO違反だとかいうのを見てると、見たくもないのに見える線が全部国連に繋がるのよ。トランプのやっていることは国連には不利益なことばかりだ。でも、EUやNATOはそれほどでもない。



ハヤト: 着飾った娘のどこが国連なんですか?

小林: あんな写真を見て本気で腹立つのは空港で引き離された移民の家族か、シリアとかイラクにいるUNHCRのスタッフだけだよ。そうだということはロイターの調査結果(トランプ支持)にちゃんと出ている。そうなるんじゃないかと思っていたんだ。

ハヤト: イヴァンカは投稿のタイミングもまずかったという話ですがね。確かに国際連合の本部はニューヨークにあります。アナタの見立てでは、今回の反トランプ騒動はトランプ氏自身のまずさももちろんありますが、振付師が国連にいるという考えですね。



小林: 別に私はトランプのやり方を支持はしてないよ。でも、国連本部にいるかはともかく、相応の人間が一枚噛んではいるんじゃないか。情報伝達の動きや広がり方が少し違うんだ。内容も取材をして記事にしているのではなく、最初から結論ありきで記事にしている印象だ。取り上げる内容が偏っているし、ソロスもいるしな。

ハヤト: では、今回はここまで。